【保存版】熱性けいれんで救急車を呼ぶべき症状一覧

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

子供を襲う高熱とけいれん。こちらの呼びかけにも反応せず、ときに白目をむくことも。熱性けいれんは、ママ・パパに大変な不安を与えるものです。そんなときに判断に迷うのが「救急車を呼んでいいかどうか」ということですよね。そこで今回は、熱性けいれんになったときに救急車を呼んでいいのかどうか、また、どんなタイミングで呼ぶべきかなどをご紹介します。

熱性けいれんとは?

子供 日本人 熱 ぐったり

熱性けいれんとは、38度以上の発熱と同時に、全身のけいれんが現れる病気です(※1)。

熱性けいれんを起こす年齢層は生後6ヶ月から3歳までが圧倒的に多く、最初の発症は1歳代に最も多く見られます(※2)。

子供は大人に比べて、けいれんの発作を起こしやすいと言われていますが、けいれんを起こす病気のなかでもこの熱性けいれんは最も多く見られ、日本国内での発症率は7~10%にのぼるともいわれています(※2)。

また、発症の傾向は男女でも異なり、男の子のほうが女の子よりも1.4倍ほど発症しやすい一方、再発率は女の子のほうが高い傾向があります(※2)。

熱性けいれんの特徴的な症状は、発熱してから24時間以内に現れるけいれんです。手足を突っ張りながら体全体を震えさせ、2~3分ほど意識を失います。

扁桃炎や中耳炎、インフルエンザ、突発性発疹など、さまざまな病気が原因で発熱し、発熱のストレスによってけいれんが引き起こされることもあります(※2)。しかし、けいれんが起こる詳しいメカニズムはわかっていません。

熱性けいれんは救急車を呼ぶべき?タイミングは?

救急車 緊急 搬送

熱性けいれんには、「単純型」と「複雑型」の2種類があります。

このうち複雑型の熱性けいれんは、てんかんを発症する原因と考えられているため、なるべく早く病院を受診したほうがいいとされています。

複雑型熱性けいれんの特徴には、下記のようなものがあります(※2,3)。これらの症状が現れたら、救急車を呼んだほうがいいでしょう。

● 全身ではなく、部分的にけいれんが起こっている
● 15分以上けいれんが起こっている
● 24時間以内に2回以上けいれんが起こっている

また、下記の条件に当てはまるときは、複雑型熱性けいれんではないものの、「細菌性髄膜炎」や「脳炎」など緊急性の高い病気の可能性が考えられます。1つでも当てはまるようなら救急車を呼びましょう(※2)。

● けいれんが10分以上続いている
● 短い期間で繰り返し発作が起こり、意識がない
● 左右非対称なけいれん症状がある
● 1歳未満で初めての発作
● 発熱と発作に加え、麻痺などの症状がある

熱性けいれんで救急車を呼ぶか迷うときは?

子供 ぐったり 日本人 熱

熱性けいれんに苦しんでいる子供を見ると、すぐに救急車を呼びたくなるのがママ・パパの心情だと思います。しかし、「本当に救急車を呼んでいいのか」という考えが頭によぎる人も少なくないでしょう。

これに対し、厚生労働省では、救急車を呼ぶかどうか判断に迷うときに相談できる「小児救急でんわ相談」という窓口を設置しています(※4)。

これは、電話で「#8000」をプッシュすることで、住んでいる地域の小児科の医師や看護師に、24時間全国どこからでも電話相談ができるサービスです。

もし子供が熱性けいれんを起こし、救急車を呼ぼうか迷っているときには、このサービスを利用してみるのもいいでしょう。

熱性けいれんで救急車が到着するまでにやっておいたほうがいいことはある?

横向き 子供 寝る 日本人

もし救急車を呼んだ場合、家に到着するまでに少し時間があると思います。そんなときには、まず心を落ち着かせ、下記のような手順で準備をし、救急車の到着を待ちましょう(※2)。

1. 服(特に首の周り)を緩める
2. 頭の位置を体よりやや低くして仰向けに寝かせ、顔を横向きにして頭を少し反らせる
3. 口の周りや鼻の穴が汚れていたらガーゼで拭き取る
4. 体温やけいれんの長さ、左右の差や目の動きなどをメモしておく
5. まぶしいところを避け、平らで静かな場所に寝かせる

このとき窒息や誤嚥を起こすことがあるため、口から薬や飲み物を与えるのは絶対に避けてください。

また、けいれんの発作が起こったら、治まるまでは子供の側についていてあげましょう。

熱性けいれんで救急車を呼ぶ目安を知っておこう

小児科 子供 熱 日本人

子供が熱性けいれんを起こし、呼んでも反応がなく、ガクガクと震えているさまを見ると、ママ・パパがパニックになるのも無理はありません。

そんなときに、熱性けいれんで救急車を呼ぶべき目安を知っていれば、多少は落ち着いて行動できるはずです。

もし子供の様子が、上述してきた救急車を呼ぶ目安に当てはまるようなら、すぐにでも救急車を呼びましょう。

また、当てはまらない場合でも、不安な気持ちが大きいのであれば、「#8000」に電話をかけ、小児科の医師や看護師に相談することをおすすめします。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう