3歳になると、大人の食事に近いものが少しずつ食べられるようになり、食事の準備が少しずつ楽に感じることも多いかもしれません。一方で、好き嫌いが激しくなったり、お菓子ばかり食べたがったりして、悩んでいるママ・パパも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、3歳の子どもがご飯を食べない理由、食べないときの対処法やおすすめメニューをご紹介します。
3歳児が1日に必要なカロリーは?身長・体重の目安は?
厚生労働省によると、3~5歳児の推定エネルギー必要量は、男の子が1,300kcal/日、女の子が1,250kcal/日です(※1)。
また、3歳児の身長と体重の目安は以下の通りになります(※2)。
3歳児の身長・体重の目安
□ 男の子:身長88.8~105.8cm/体重11.72~18.82kg
□ 女の子:身長87.7~104.5cm/体重11.04~18.27kg
生まれたときの身長・体重にもよりますが、体重増加が成長曲線に沿っていないときは、1日のカロリーが少なすぎる、または多すぎる可能性があります。
1日の食事の量や内容を見直し、心配であれば幼児健診や小児科で相談してみてくださいね。
3歳児がご飯を食べない理由は?
3歳頃の子どもがご飯を食べないときは、主に下記の理由が考えられます。
3歳児がご飯を食べない主な理由
● 味覚が発達して好き嫌いがでてきた
● 間食が影響してお腹が空いていない
● 便秘気味
● 食事をする気分にならない、まだ遊びたい
● ママやパパに「早く食べなさい」と言われて反抗したい
● 食事の味付けやかたさ、大きさが合っていない など
1日に1〜2回、または数日に1回、このような理由で食べないときがあっても、それ以外のときにしっかり食べていれば問題ありません。
しかし、数日間ほとんど食べない、飲み込むのが苦しそう、水分も摂れていない、といったときは、風邪や病気が原因の場合もあるので、すぐに小児科を受診してください。
3歳児がご飯を食べないときの対策やおすすめメニューは?
3歳の子どもがご飯を食べないときは、次のような方法で食事のメニューや食べさせ方、生活リズムなどを工夫してみましょう。
間食の時間を決める
間食をしている場合は、時間を見直しましょう。食事の2時間前には間食が終わっているようにすると食事に響きにくいですよ。
また、間食の時間を決めずにダラダラ食べていると、空腹感が鈍ってしまったり虫歯のもとになったりするので、ある程度決めておくこともポイントです。
盛りつけ方を変える
子どもは、いつもちょっと違う盛り方をするだけで食べることもあります。
カフェのご飯のように1つのプレートに食事を少しずつ盛って特別感をだしたり、子どもが好きなキャラクターのお皿を使ったりすると、喜んで食べてくれるかもしれません。普段より大きな皿に盛ると食べてくれたという子もいますよ。
ケチャップでイラストを描く、野菜を型抜きする、スティックに刺してみるなど、見た目に楽しめる工夫をするのもおすすめです。
お弁当箱に詰めたら、いつもはあまり食べないメニューも食べたという子もいるようですよ。
食べられる量・お腹の空き具合を見極める
1回の食事で、ごはんやおかずをたくさん盛りつけてしまうと、子どもは見た目で多すぎて食べ切れないと感じて、食欲がなくなることもあります。
完食やおかわりする喜びを感じてもらえるように、たくさん盛りつけ過ぎないようにして、残すことが多いようであれば少なめに盛って様子をみるのもいいでしょう。
運動量や間食の有無などでお腹の空き具合は日によって変わるので、いつも同じ量を食べられるわけではありません。
外遊びをした後のご飯は多め、間食をした後のご飯は少なめと、お腹の空き具合を見極めるようにしてくださいね。
子どもと一緒にご飯を作る
ご飯を作る喜びを子どもに体験させるのも、食への興味を促す方法の一つです。お手伝いができるようになる2歳半~3歳頃になったら、ご飯の準備を手伝ってもらいましょう。
一緒に買いものにいったり、野菜を洗ってもらったり、葉物野菜をちぎらせてもらったりと簡単なことから始めてみてくださいね。
いつもより食事の準備に時間がかかりますが、食育としても大切な経験をすることができ、ご飯をおいしいと感じてくれるはずです。
おやつを「間食ご飯」のメニューにする
おやつの時間にクッキーやゼリーなどのお菓子ではなく、プチおにぎり、プチサンドイッチ、ミニうどん、焼き芋などを食べさせて、カロリーや栄養を補給するのもいいでしょう。
慣れるまではいつも食べているお菓子と違うと嫌がることもあるかもしれませんが、ミニサイズにしてご飯とは違うものとして少しずつ与えてみると、自然と食べるようになるかもしれません。
保育園や幼稚園の延長保育では、おやつの時間にこういったご飯に近いおやつを出しているところもあるので、献立表を参考にしてもいいですね。
3歳児がご飯を食べなくてイライラしてしまったら?
離乳食期が終わって間もない1歳半頃やイヤイヤ期の2歳の頃にはご飯を食べなくても仕方がないと思っていても、3歳になっても食べないと、ついイライラしたり心配になったりすることもあるかもしれません。
しかし、子どもも大人と同じように、食欲がなかったり体調があまりよくなかったりして食事をしたくない気分のときもあります。
そんなときに、ママやパパが「どうして食べないの?」と怒ったり悲しい顔をしたりしてしまうと、余計に食べたくなくなるかもしれません。
また、食べなかったからといって「にんじんは嫌いだよね?」などと、決めつけで発言しないように注意しましょう。
幼児期は食材の味や食感に慣れるのに時間がかかるものなので、調理法や盛り付けを変えて出してみるのおすすめです。
風邪や病気が原因でないことがわかっていれば「食べないときもあるけど毎日元気に過ごしているからOK」と、おおらかな気持ちで受け止めましょう。
ただし、あまりにも食べない日が続いたり、偏食が激しかったりするときは、かかりつけ小児科の医師や地域の保健センターなどで栄養士に相談するようにしてくださいね。
3歳児がご飯を食べないときは柔軟に対応しよう
子どもがご飯を食べないと心配になるものですが、成長するにつれて自然と食べるようになることがほとんどです。子どもが食べたい気分になるまで待ってあげたり、一度食べさせるのをやめて他のことをやらせてみたりと、柔軟に対応しましょう。
食べられなかったものが食べられるようになったり完食できたりしたときは、思い切り褒めて、子どもに食べる楽しみや喜びを体験させてあげられるといいですね。