1・2歳で虫歯!治療法は?進行を止められるの?

監修医師 歯科医師 茂山 久夫
茂山 久夫 九州歯科大学卒業後、同歯周病科にて4年間診療、その後開業医での勤務を経て、現在は福岡県中間市にて診療を行う。日本歯周病学会、J.A.C.D(The Japanese Academy of Compre... 監修記事一覧へ

赤ちゃんや子供のお世話で特に気になるのが、歯の健康ではないでしょうか。食べられるものが増えてきて、虫歯になるのではないかと不安になるママやパパは多くいます。歯磨きを嫌がって、うまく歯磨きできないと悩むことも。今回は、1・2歳の虫歯について、どんな特徴があるのか、治療法や予防法などをご紹介します。

1・2歳でも虫歯になるの?

料理 食材 はてな クエスチョン 疑問

1・2歳の乳歯でも、毎日のケアが不十分であれば虫歯になることがあります。特に乳歯は、永久歯に比べて歯のエナメル質が弱く、虫歯になりやすいといわれています。

ミュータンス連鎖球菌とよばれる虫歯菌が、歯に付着した食べものに含まれる糖分を分解し、そのときに発生させる酸によってエナメル質の表面を溶かすことで、虫歯になります(※2)。

乳歯が虫歯になると、顎の発育や永久歯の歯並び・噛み合わせに悪影響を与えるほか、虫歯で痛がると、偏食や食欲低下にも繋がります。さらに、乳歯の虫歯菌の影響で、永久歯が虫歯になることも(※1)。

このように永久歯にも影響するため、乳歯が生えてきたときから、適切にケアしましょう。

1・2歳の虫歯の特徴は?

虫歯 乳歯 赤ちゃん 子供

1・2歳の虫歯は、永久歯の黒い虫歯とは違い、歯の生え際に白斑(はくはん)という白い線がみられるのが特徴です。放っておくと、黄ばんだり茶色い線になったり、穴が開くこともあります。

1・2歳が虫歯になるのは、離乳食や幼児食といった食事に加え、母乳やフォローアップミルクを平行して与えていることも原因のひとつです。

母乳そのものはプラークを作りにくい性質ではありますが、口の中に母乳以外の汚れが付着していると、プラークが溜まりやすく虫歯になるリスクが高まるといわれています(※1,2)。また、夜間の授乳は唾液量が減りやすく、ケアが行き届きにくいため、特に注意が必要です(※2)。

1・2歳の虫歯は歯医者での治療が必要?

歯医者

1・2歳の虫歯は、状態によっては歯医者での治療が必要です。多くは自治体の検診で「初期の虫歯」と診断されて気づきますが、指摘された場合は、放置せず歯医者を受診してください。

治療する場合は、基本的には永久歯の治療と変わりません(※4)。症状によって異なりますが、虫歯の部分を削り、歯に詰め物をするという方法が一般的です。場合によっては麻酔を使って治療することもあります。

子供が怖がったり暴れたりして治療が困難な場合は、「サホライド」というフッ化ジアミン銀を成分とする薬を塗布し、虫歯の進行を抑制します(※3)。ただし、塗布した場所が一時的に黒くなるため、サホライドの使用に敏感になるママも多いようです。

虫歯の状態によっては、お口の掃除や歯磨き指導をするだけの場合もありますが、定期的に歯科検診を受けることも大切です。

1・2歳で虫歯にならないための予防方法は?

デンタルフロス 歯 歯間

1・2歳の子供の歯は、毎日ケアする習慣をつけて、まずは虫歯にならない口内環境を作ってあげることが大切です。日々、歯をキレイにしておくことで、唾液中のカルシウムが脱灰部分に沈着しやすくなり、再石灰をして虫歯を防ぐことができますよ。

以下の方法を参考に虫歯予防をしてあげましょう。

フッ化物を歯に塗布する

フッ化物を乳歯に塗布することで、乳歯の薄くて弱いエナメル質が強化されます。1・2歳であれば、歯磨きのときにフッ化物入りのジェルやスプレータイプの歯磨き粉を使ってみましょう。

体への影響を心配する人も多くいますが、歯に塗布することを目的にする以外で、大量に誤用などしなければ問題ないとされています(※5)。自宅で使うのが不安な場合は、歯医者でフッ化物を塗布してもらいましょう。

歯磨き・デンタルフロス・歯間ブラシを使う

1歳前からガーゼ磨きをしていれば、口の周りを触られることに慣れている子もいますよね。歯磨きに抵抗がなければ、早めに歯ブラシへ移行しましょう。

1本5秒を基準に、1本1本しっかりと磨くことが重要です(※3)。本数が増えてきたら、歯間の汚れをケアするために、市販されている子供用のデンタルフロスや歯間ブラシを活用しましょう。

卒乳の準備をする

夜間の授乳によって寝かしつけている場合は、乳糖を含む母乳が口の中に長く残ってしまい、虫歯のリスクが高まります(※2)。徐々に卒乳できるように促していきましょう。

過去には授乳が虫歯の直接の原因といわれた時期もありましたが、現在は母乳による子供の精神的安定に効果的とされており、無理に卒乳させる必要はないとする歯科医も多いようです。

食後に歯磨きの習慣をつける

慣れない時期は朝・晩の2回で、徐々に朝・昼・夜と毎食後に歯磨きの習慣をつけましょう。夜は唾液が減ることで虫歯になりやすいので、寝る前は必ず行うようにしてくださいね(※1)。

1・2歳なら、上の前歯と前歯の間、奥歯と奥歯の間、奥歯の溝、歯と歯茎の間などが、虫歯になりやすい場所です。重点的に磨いてあげるようにしましょう。子供がしたがるときは見守り、最後はママが仕上げ磨きをしてあげてください。

甘いお菓子・飲みものを避ける

虫歯を作りにくい口内環境を保つことが大切なので、甘いお菓子やジュース、スポーツドリンクは、日常的に与えないようにしましょう。

この時期は、まだ離乳食では栄養が摂りきれず、「補食」としてのおやつが必要です。お菓子ではなく、おにぎりや芋など、食事に近いものにするのがおすすめです。

定期的に歯科検診に行く

早い時期から定期健診の習慣をつけておくと良いですね。1歳時健診でも歯磨き指導もあるので、できる限り参加しましょう。

1・2歳くらいの虫歯は、前述のとおり色が白く、痛みも自分から伝えることができないので、ママやパパが気づかないこともあります。治療以外にも、生活習慣の改善や歯磨きを含めたケアへのアドバイスももらえるので、うまく活用しましょう。

1・2歳の虫歯は早めに対処して進行を止めよう

赤ちゃん1歳 スタイ 食事 スプーン 

1・2歳で虫歯になってしまった場合は、早めの処置をすることが大切です。同時に、食生活や生活習慣を見直し、悪化を防ぐとともに事前に予防することも徹底しましょう。「厳しく躾ける」というよりも、「間違った習慣を変える」という意識で取り組むと良いですね。

低月齢で歯医者に行く場合は、なるべく機嫌が良い午前中にしましょう。小さいからわからないと思わず、「歯を治しに行こうね」と伝えることが大切です。

不安から暴れてしまうこともあるので、子供が動かないように治療台に押さえつけて治療するケースもあります。待合室で本を読んであげたり、お気に入りのおもちゃを持参したりして、リラックスさせてあげましょう。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう