A型肝炎ワクチンの予防接種は必要?費用や回数、副反応は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

子供のうちに予防接種を受けておくことで、感染を防げる病気はたくさんあります。しかし、任意接種扱いのワクチンは、費用が自己負担ということもあり、受けた方が良いのか悩むことがあるかと思います。今回は任意予防接種の一つ「A型肝炎ワクチン」について、接種時期や回数、費用、副反応などをご紹介します。

A型肝炎とは?

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A型肝炎は、A型肝炎ウイルスに感染して起こる病気です。A型肝炎ウイルスに汚染された食べ物(例えばカキなど生の2枚貝)を食べたり、A型肝炎ウイルスが付着した手で口を触れたりするのが、主な感染経路です。

A型肝炎ウイルスに感染すると、2~7週間程度の潜伏期間を経て、発熱や倦怠感、食欲不振、嘔吐などの症状が現れ、その数日後には肝機能低下による黄疸が現れます(※1)。

国立感染症研究所によると、5歳以下の子供がA型肝炎ウイルスに感染した場合、約90%は何も症状が現れず、発症したとしても、多くは軽症で済みます。一方で、成人が感染すると、約90%が発症し、子供より重症化しやすい傾向にあります(※2)。

A型肝炎には特効薬はなく、症状に合わせた対症療法を行うのが一般的です。

A型肝炎ワクチンの予防接種は必要?

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近年の日本におけるA型肝炎の発生数は、それほど多くはありません。

しかし、A型肝炎ウイルスは、上下水道が整備されていない衛生状態が悪い地域で感染するリスクが高く、厚生労働省検疫所は、途上国に中・長期(1ヶ月以上)滞在する場合は、A型肝炎ワクチンを接種しておくことを勧めています(※3)。

国立感染症研究所は、A型肝炎の主な流行地域として、アジア、サハラ砂漠以南のアフリカ、中南米を挙げています(※4)。

A型肝炎ワクチンの予防接種の時期や回数は?

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子供の年齢が1歳を過ぎたら、A型肝炎ワクチンを接種することができます。

A型肝炎ワクチンは、基本的に2回接種する必要があり、初回接種から2~4週の間隔を空けて2回目を接種します。

厚生労働省によると、その6ヶ月後に3回目の接種を受ければ、約5年間はワクチンの効果が持続するとされています(※3)。

A型肝炎ワクチンの予防接種の費用や副反応は?

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A型肝炎ワクチンの予防接種は任意接種扱いになるので、費用は自己負担となり、1回あたり6,000円~1万円くらいかかるのが相場です。

また、A型肝炎ワクチンを接種した後に、副反応として倦怠感や発熱、発赤、頭痛が現れることがあります(※4)。副反応は、数日で自然に消えていくのが一般的です。

国立感染症研究所によると、16歳未満の子供で重篤な副反応が現れたケースはないとされていますが(※4)、副反応が3~4日経過しても治まらなかったり、痙攣などの重篤な副反応が現れたりした場合は、予防接種を受けた医療機関、もしくは小児救急電話相談(#8000)に連絡しましょう。

A型肝炎ワクチンの予防接種で家族の健康を守ろう

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予防接種を受けていれば、一定期間は感染を防げますが、抗体の力は次第に弱まっていきます。そのため、前回のA型肝炎ワクチンの接種から長い期間が空いているときは、もう一度受けるべきか医師と相談しましょう。

また、家族の誰かが感染すると、他の家族も感染を起こす可能性が広がります。衛生環境が悪い途上国に行く際などは、子供だけでなく、渡航する家族全員でA型肝炎ワクチンを接種しておくことが大切です。

A型肝炎ワクチンの接種は何度か受ける必要があるうえに、費用も自己負担となるため、接種すべきか迷うこともあるかもしれません。しかし、A型肝炎は重症化すると、1ヶ月以上にわたって入院する必要があることもあり、軽視してはいけない病気です(※3)。

ワクチン接種をきちんと行い、大切な家族の健康を守りましょう。

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