生理中に整体やリフレクソロジーを受けてもいいのか疑問に思ったことはありませんか?「経血が漏れたらどうしよう」という不安だけでなく、体への負担も気になりますね。そこで今回は、生理中に整体を受けてもいいのか、受ける際の注意点や得られる効果についてご説明します。
生理中の体はどうなっているの?
生理前になると「リラキシン」というホルモンが分泌されます。リラキシンには、体の関節や靭帯を緩ませる作用があるため、生理中は骨盤が開きやすくなり、経血がスムーズに排出されます。
よく生理中に腰がだるい・重いと感じる人が多いのは、骨盤の前部分にある「恥骨結合」という接合部分が緩むことで、骨盤が体を支える力がいつも弱くなり、腰周辺の筋肉に負荷がかかってしまうためです。
ちなみに、リラキシンは妊娠中も多く分泌され、ママの骨盤まわりの関節や靭帯を緩めることで、赤ちゃんが産道を通り抜けやすくする働きがあります(※1)。
整体ってそもそもどういうもの?
「整体」とは、体の状態を正常に整えるための施術全般を指します。中医学の知識を取り入れた美容目的のものや体質改善目的のものなど、様々な種類があります。
「カイロプラクティック」と混同されがちですが、整体とカイロプラクティックとでは、基本的な施術への考え方や手法が異なります。カイロプラクティックが骨格の歪み、特に脊椎の機能を調整し、神経の働きを高めることで身体的トラブルを解消することを目指すのに対し、整体は関節の歪みを治したり、筋肉のバランスを整えたりして不調を解消していく方法です。
しかし、現代の日本ではカイロプラクティックの手法を取り入れた整体が行われることもあり、それらにはきちんとした定義はありません。そのため、整体院や整体師によって施術内容には差があります。
生理中に整体を受けてもいいの?効果は?
生理中でも、体調に大きな問題がなければ整体を受けても問題ありません。むしろ、生理痛が和らぐなど、生理中は整体の効果を感じやすいという人もいます。
骨盤周辺の筋肉がほぐれ、歪みが整うことで、腰痛や肩こり、足のむくみといった不快症状が改善することもあります。普段から生理痛が重い、と感じている人は、整体を受けてみるのも一つの方法です。
骨盤周りの血行が悪いと、内臓へ血液がスムーズに運ばれなくなり、子宮や卵巣の機能に影響を及ぼします。整体を受けることで血流が良くなると、子宮や卵巣の機能が高まり、「万病のもと」といわれる冷えにも効果的です。
生理中に整体を受けるベストタイミングは?
生理中に整体を受けるタイミングは、いつでも問題はありません。ただし、施術直後の経血量が増えることもあるので、それを不快に感じる人は経血量のピークである生理1〜2日目を避け、3日目以降に整体を受けると良いでしょう。
また、長期的に生理痛をやわらげたい人は、1週間~10日に1回ほどのペースで、3ヶ月から半年間ほど定期的に施術を受けるのがおすすめです。生理周期を見つつ、自分に合ったペースで整体に通ってみてください。
生理中に整体を受ける際に注意することは?
整体直後は筋肉がほぐれ、代謝が良くなるため、一時的に経血量が増える可能性があります。ナプキンからの経血の漏れも心配なので、生理用品を多めに持参したり、夜用ナプキンを使用したりするなどして施術を受けると良いでしょう。
漏れを防ぐためにサニタリーショーツの上に短いスパッツなどを履く人もいますが、腰まわりをきつく締めるガードルは避けてくださいね。
また、施術前に整体師に生理中であることを話しておき、力加減などを配慮してもらいましょう。生理中に普段と同じ施術を受けると、他の時期よりも少々痛く感じる場合があります。
いつもよりだるさを感じる人も多いので、そんなときは施術中であっても、中断してもらってください。
整体はあくまでも体の調子を整えるために行うものです。体調が悪いときに整体の施術を受けてしまうと、逆に体調が悪化してしまう可能性があるので、生理痛がつらい場合は、我慢して施術を受けることはやめましょう。
生理中の整体は、体調をみて判断しましょう
整体師によっては、生理中は避けた方が良いと主張する人もいるので、念のため整体院に問い合わせてみると安心です。インドの伝統医学アーユルヴェーダでも、「生理中はできるだけ活動を自粛して静かに過ごすべし」という教えがあるなど、考え方は様々。
生理中は自分の体調をまず優先し、無理のない範囲で整体を受けるようにしてくださいね。