赤ちゃんの頭が絶壁に!頭の形はいつまで治るの?絶壁の治し方は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

赤ちゃんの頭の形の良し悪しは育児中によくある悩みのひとつ。「赤ちゃんの頭ってもっと丸くてきれいな形を想像していたけど、うちの子の頭は絶壁みたい…」と、不安に思っているママも多いのではないでしょうか。そもそも、絶壁とはどんな頭の形のことをいうのか気になるところですよね。今回は、赤ちゃんの頭の絶壁について、原因、予防法、治し方をご紹介します。

赤ちゃんの絶壁とは?どんな状態のこと?

赤ちゃん 頭 手

頭の「絶壁」とは、後頭部が平らで丸みがなく、鼻から後頭部の長さが短い頭の形のことをいいます。

生後間もない赤ちゃんは、頭の骨が柔らかく、後頭部を下にして仰向けで寝ている時間が長いため、絶壁になりやすい傾向があります。成長するにつれて自然と治ることがほとんどですが、ケアが必要になるケースもあるので、頭の形をよく観察してあげてくださいね。

赤ちゃんの頭が絶壁になる原因は?

赤ちゃん 頭 新生児 髪の毛

赤ちゃんの頭が絶壁になる原因には、以下のようなことが考えられます(※1)。

寝ている間に後頭部に圧がかかる

生後6ヶ月頃までは、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを考えて、うつぶせ寝はおすすめできません。しかし、仰向けでずっと寝かせていると、後頭部に圧がかかって絶壁になることがあります。

特に、新生児期は寝ている時間が長く、頭をあまり左右に動かさないので、絶壁になりやすい時期です。

抱っこの向きがいつも同じ

ママやパパがいつも同じ腕で抱っこしていると、頭の同じ場所に圧力がかかり、頭の形が絶壁になったり変形したりします。

向き癖がついている

頭の形が変形すると、扁平になった部分を下にして寝るほうが安定するため、同じ向きで寝る癖がつきます。寝返りができるようになっても仰向けで寝続けていると、さらに絶壁になる可能性が高まります。

赤ちゃんの絶壁を治す方法は?予防法はあるの?

赤ちゃん 寝る 日本人

赤ちゃんの絶壁は、自宅のケアで予防することができます。基本的には、後頭部がマットや床についた仰向けの状態を長く続けないようにすることがポイントです。

継続することで頭の形が整ってくることもあるので、ママと赤ちゃんにあった方法を見つけて根気よく続けてくださいね。

ドーナツ枕を使用する

真ん中に穴のあいている枕に仰向けに寝かせることで、赤ちゃんの後頭部に圧がかかるのを防ぐことができます。使用中は、赤ちゃんから目を離さないでくださいね。

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同じ姿勢をとらせない

赤ちゃんが起きている間でも、バウンサーやベビーカーで過ごす時間が長いと後頭部が扁平になりやすいので、抱っこやおんぶをする、椅子に座らせるなどの対策で、後頭部に圧がかかりすぎないようにしましょう。

抱っこをする腕を変えてみる

抱っこする腕や抱っこの方法を変えることで、頭の同じ部分に圧力がかかるのを防ぐことができます。

音で赤ちゃんの向きを変える

赤ちゃんがバウンサーやベビーカーに乗って起きているときは、意識的にママが横から話しかけたり、ベッドメリーの位置を変えたりして、定期的に頭の向きが変わるようにしましょう。

向き癖があるときは、よく向く方とは反対側の後頭部の方向から音楽をかけると、頭の向きを変えやすくなりますよ。また、赤ちゃんはパパやママがいる方を向きやすいので、向かせたい方向でパパやママが食事をするのもいいですね。

本を読むとき、声をかけるときも向きを考えて行うといいでしょう。

タオルを使用して身体を斜めにする

左右非対称の頭の場合には、頭の出っ張っている方を下にして、タオルを棒状にしたものを、向き癖のある頭から腰に苦しくならない程度に挟み入れましょう。斜めの態勢を作ることで、向き癖を矯正します。

赤ちゃんの絶壁が治るのはいつまで?

カレンダー

赤ちゃんの絶壁は、頭の骨が柔らかいことが原因の一つですが、一方で、骨が柔らかいからこそ、治りやすいといえます。

下記に、月齢別の絶壁の治し方をご紹介します。

生後0~3ヶ月

まだ首が座っていない時期なので、ドーナツ枕を使ったり、赤ちゃんの寝る向きを変えたりして治すことができます。

生後4~6ヶ月

首が座って、頭や腰をねじらせる動作ができるようになるので、ママが寝る向きを変えても、自分で元の位置に戻ってしまうことがあります。おもちゃやお気に入りアイテムなど、赤ちゃんが興味を引く物を見せてケアするといいでしょう。

生後7ヶ月以降

生後7ヶ月を過ぎると、徐々に頭の骨が固くなってきて、ますます動きも活発になるので、ケアするのが難しくなってきます。赤ちゃんの絶壁を治すには、生後6ヶ月くらいまでに対処したほうがいいでしょう。

赤ちゃんの絶壁は早めに予防しよう

赤ちゃんは出産時に狭い産道を通って出てくるので、生まれたときに頭の形が歪んでいるのは当たり前のこと。しばらくは頭の骨が柔らかく、寝る向きや時間の長さが原因となって、頭の形が絶壁になることがあるので、適切なケアで予防していきましょう。

赤ちゃんの頭が絶壁だと、ついつい心配になってしまうものですが、寝返りができるようになったり、寝ている時間が短くなったりすると、多くは自然と形が整ってきます。心配なときは、乳幼児健診で先生に聞いてみると安心ですね。

絶壁の予防法も取り入れながら、成長とともに変化する頭の形を観察していきましょう。

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