3月頃から紫外線に注意!赤ちゃんに日焼け止めが必要な理由や対策は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

年々、気温が高くなる時期が早まると同時に紫外線も強くなっています。大人でも春先から日焼け止め対策が必要になってきているので、肌がデリケートな赤ちゃんも同じく対策をしておく必要があります。

そこで今回は、赤ちゃんの日焼け止めを始める時期などについて詳しく紹介します。

紫外線は3月頃から強くなる!

3月 梅 鳥

日焼け対策は夏からというイメージが強いですが、実は3月から紫外線は強くなり始めています。

「春先だからまだ大丈夫では?」と感じるかもしれせんが、気象庁が発表している過去20年間の紫外線の強さを観測したデータによると、3月頃にはすでに日焼け止め対策をしたほうがいい強さであることがわかります(※1,2)。

5月からさらに上昇し、8月初旬にピークを迎えて10月末頃になるとやっと落ち着いてきます。何も対策しないままお出かけをすると肌に影響を受けやすいので、赤ちゃんとお出かけするときは3月頃から日焼け対策をすると安心です。

赤ちゃんに日焼け止めが必要な理由は?

赤ちゃん 抱っこ パパ 太陽 日焼け

日焼けは日光の紫外線によって起こります。日本小児皮膚科学会によると、赤ちゃんの頃に紫外線を浴び過ぎると、紫外線によるダメージが蓄積され、10年以上経ってからシワやシミ、免疫力の低下、あるいは皮膚がんなどを引き起こす原因になるとされています(※3)。

新生児期・乳幼児期の赤ちゃんの肌は、大人が考えているよりもずっとデリケート。月齢が低いほど紫外線の影響を受けやすいため、早いうちから日焼け止めを塗るなどの対策をすることが、将来の赤ちゃんの肌を守ることにつながります。

また、赤ちゃんに直射日光が当たると、日差しが強い季節には皮膚が赤くなり始めて、ヤケドや水ぶくれになってしまうこともあります。

生後3ヶ月までの間に日差しが強い時期があたる場合は、長時間の外出を控えることを心がけると安心ですよ。

赤ちゃん用の日焼け止めの選び方や塗り方は?

クリーム UVクリーム ハンドクリーム 日焼け止め

赤ちゃんに使う日焼け止めを使うときは、以下の選び方や塗り方のポイントを知っておきましょう。

対象月齢・成分を確認

  • 赤ちゃん用の日焼け止めと記載がある
  • 赤ちゃんの月齢とパッケージに記載されている「対象月齢」があっている
  • 低刺激・天然由来成分など肌への刺激が少ない成分

用途にあったSPFやPA値

SPFやPAは日焼け止めの強さを示すものです。赤ちゃん用の日焼け止めを買うときは、以下を目安に用途に合わせて使い分けましょう(※3)。

● 日常生活でつける場合:
SPF15~20、PA++

● 海などのレジャー:
SPF20~40、PA++~+++

※ SPF=肌の表面に影響する紫外線B波を防ぐ効果指標
※ PA=肌の奥まで影響する紫外線A波を防ぐ効果指標

赤ちゃんに日焼け止めを塗るときのポイント

日焼け止めを効果的に使うためには、肌にまんべんなく丁寧にぬり伸ばすことがポイントです。

時間が経つと汗で流れたり効果が弱くなるので、外出時など日光にあたる際には2、3時間ごとに重ねぬりをするのがおすすめですよ。

日焼け止めには、ミスト・ジェル・クリームタイプなどがあります。下記の記事を参考に、使いやすいものを選んでくださいね。

赤ちゃんに日焼け止めを使うときの注意点は?

クリーム 腕 赤ちゃん

赤ちゃんの日焼け止めは、全ての赤ちゃんの肌に合うとは限りません。

初めて使う場合はいきなり大量に塗るのではなく、パッチテストをしてみましょう。パッチテストで赤く反応した場合は、購入した日焼け止めが肌に合わない可能性があります。

パッチテストで赤く反応した場合や、はじめから肌荒れしやすい体質だとわかっている場合は、市販の日焼け止めは使わずに、かかりつけの皮膚科で相談しましょう。

パッチテストで問題がなかったとしても、必ず説明書にある使用量や方法を守って使ってくださいね。

また、肌に日焼け止めが残り続けると肌荒れの原因になりやすいので、帰宅後はお風呂やシャワーでしっかり洗ってあげましょう。

日焼け止めに加えて赤ちゃんを日焼けから守る方法は?

ベビーカー 赤ちゃん 帽子

赤ちゃんの日焼け止めで肌を守る方法以外にも、以下のような対処法で、紫外線から赤ちゃんの肌を守ることができます。

日差しの弱い時間帯に短時間で外出する

午前10時~午後2時頃までが紫外線の量が多い時間帯です。午前10時まで、または午後3時以降など、日差しが弱い時間を狙って外出するようにしましょう。

日陰を選んで行動する

外出するときはなるべく日陰を選んで移動しましょう。抱っこ紐でお出かけする場合は、日傘を活用するのも良いですね。

サンシェードなどで日よけする

ベビーカーにはサンシェードやUVカットの薄い布などを装着して、日よけを作るのが効果的。チャイルドシートの横にもサンシェードをつけましょう。

帽子やおくるみでカバーする

風通しのよい長袖長ズボンをはかせたり、帽子をかぶせてあげたりするのも効果的です。おくるみを日よけかわりに使うのもおすすめ。

日焼け止め対策を心がけて赤ちゃんの肌を守ろう!

紫外線は3月頃から強くなり始めて、10月末頃までは継続して紫外線対策が必要です。年々日差しの強さに加えて暑さも厳しくなっているので、大人より肌がデリケートな赤ちゃんには、しっかり日焼け止め対策をして守ってあげましょう。もちろん、パパ、ママもしっかり対策してくださいね。

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