赤ちゃんをあやしているときに、目を見つめた途端にそらされてしまったり、目が合わないと感じたりしたことはありませんか?一番身近な存在であるはずなのに、目をそらされてしまうと不安になるママやパパもいますよね。そこで今回は、赤ちゃんが目をそらす原因や、目を合わせないのは自閉症や発達障害の可能性があるといわれる関係についてまとめました。
赤ちゃんの目はいつから見える?新生児は?
赤ちゃんの目がはっきりと見えるようになるのは、おおよそ生後3~5ヶ月頃。この頃になると、視力が0.04~0.08ほどになり、動くものを目で追う「追視」がはじまるとともに、生後4~5ヶ月頃には奥行きが少しずつ分かるようになってきます。
新生児~生後2ヶ月までは、視力はおおよそ0.01~0.02ほどで、まったく見えていないわけではないですが、「まぶしい」「暗い」などを認識する程度。徐々に1点をじっと見つめる「固視」がはじまり、ママやパパの髪の生え際をみつめるなどの行動が目立ちはじめます。これは黒い色を赤ちゃんが認識しやすいからといわれています。
その後、生後6ヶ月頃にもなると、視力は0.1ほど。奥行や距離感がつかめるようになってきたり、ママやパパの顔を覚えてしっかりと区別をつけることができるようになったり、人見知りも始まります。1歳頃の視力は0.2~0.25程度で、かなり細かいものまでしっかりと見え、行動の幅も広がっていきますよ。
赤ちゃんが目をそらす・目を合わせない原因は?
赤ちゃんの目が見え始めると、ママやパパが赤ちゃんを至近距離であやしているときに、目が合うことも増えてきます。しかし、目が見えるようになったからといって、必ずしも毎回目が合うわけではありません。
赤ちゃんが目をそらす・目を合わせない原因には、以下のような理由が考えられます。
他のことが気になった
赤ちゃんの視力は徐々に上がっていくので、今までぼんやりとしか見えていなかった世界がどんどんクリアになっていきます。顔を近づけてくれたママやパパに興味はあっても、それ以外のことが気になって目移りしてしまうこともあります。
「恥ずかしがり屋」など個性や性格
少しずつ赤ちゃんの個性や性格も現れてきます。人懐っこく、誰とでも目を合わせニコニコしている子もいれば、恥ずかしがり屋で、つい目をそらしてしまう子も。臆病な性格で、顔を見つめられるのが怖いと感じる子もいるのです。
パパ・ママの表情がこわい
目をそらされたことを不安がって、気づかないうちにママやパパの表情が険しくなっていませんか?赤ちゃんは相手の表情に敏感で、表情がないと怖いと感じ、泣き出してしまうことも。できるだけ柔らかい表情で接してあげましょう。
赤ちゃんが目をそらす・目を合わせないのは自閉症や発達障害の兆候?
赤ちゃんと目が合わないことが続くと、自閉症や発達障害について考えるママは多いかもしれませんね。事実、赤ちゃんが目をそらす・目が合わなというのが、自閉症や発達障害の特徴のひとつとして知られていますが、それだけが判断基準ではありません。
自閉症や発達障害は、特定の能力が秀でていたり、好きなことは何時間でも集中しているという行動が多い反面、集団行動が苦手であったり、突然の環境の変化に気持ちが切り替えられず、パニックになってしまうことがあります(※1)。
自閉症・発達障害とひとことでいっても、その状態は個人によって異なることも多く、性格や環境によっても現れ方が変わってくることもあります。特徴としてあげているものはあくまでも傾向として捉えるものなので、目をそらす・目が合わないだけでは確定できません。
前述のように、ほとんどのケースが、赤ちゃんのタイミングや機嫌、性格などが影響していて、成長するうちに徐々に目が合うようになってきたという人が多いようです。遅くても2~3歳になるまでは毎回目を合わせるかというと難しいもの。心配しすぎずに、様子を見守ってあげてくださいね。
赤ちゃんが目をそらす・目を合わせないときも焦らないで
赤ちゃんに限らず、年齢が低い子供の時期は、個性がとても目立つもの。ママやパパは周りの子と比べて心配することも多いですが、赤ちゃん自身は誰かの真似を楽しむことはあっても、成長を合わせようと思う考えがないことや、一般的な成長の目安も知るはずがありませんよね。
赤ちゃんはその時期の自分の成長を思いのままにママやパパに見せてくれます。目をそらす・目が合わないのは様々なことに興味を持ち始めた証だと捉えましょう。恥ずかしがり屋や臆病な性格は、悪いことではありませんよ。その子の個性なので、受けとめてあげることも必要です。
思い通りの反応がなかったとしても、何か1つのことだけを見て判断するのではなく、様々な面から成長を見守ってあげましょう。そのなかで、他の発達が遅いなど気になる点や疑問に思う点があれば、専門家に相談することも大切なことですよ。