モンテッソーリ教育とは?特徴や方針、使われる教材は?

「モンテッソーリ教育」についてご存知でしょうか。世界的に有名な教育法のひとつとして耳にしたことはあっても、詳しい内容までは知らないという人も多いかもしれません。

そこで今回は、モンテッソーリ教育について、どんな教育法なのかや目的、考え方、子どもへの影響などをご紹介します。

モンテッソーリ教育とは?目的は?

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モンテッソーリ教育とは1900年代初頭に考案された教育法で、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てる」ことを目的としています(※1)。

モンテッソーリ教育を受けるには、実践している幼稚園や保育園、教室に通ったり、家庭用の教材・を使って自宅でモンテッソーリ教育に取り組んだりします。

モンテッソーリ教育の考え方は?

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モンテッソーリ教育の考え方の基本は、「子どもには生来、自立・発達していこうとする力(自己教育力)があり、その力が発揮されるためには発達に見合った環境(物的環境・人的環境)が必要である」というものです(※2)。

自己教育力により、子どもは自分にとって最適な時期に、生きていくために必要な力を自然と取得していきます。

その時期のことを「敏感期」と呼び、特定のことに対して強い感受性を示すのが特徴です。運動、感覚、言語、数、秩序などに対する敏感期があります。

敏感期は乳幼児期にみられますが、子どもによって現れる時期や現れ方が異なるので、自主性を尊重し、敏感期に適した環境を用意して教育を実践していくことが大切です。

モンテッソーリ教育の内容は?どんな教材を使うの?

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モンテッソーリ教育では、0〜3歳の前期、3〜6歳の後期にわけて、それぞれに向けた教育分野を用意します。

ここでは、3〜6歳向けに実施される5つの教育分野と使用する教材をご紹介します(※3)。

日常生活の練習

日常生活における大人の行動を真似したがる時期を「運動の敏感期」ととらえます。体を盛んに動かして環境に働きかけるこの時期に自分のことを自分でできるように、秩序だった動き方や身のこなし方を教えます。

教材は日常生活の道具を子どもが使いやすいサイズにしたものや、実際に普段使うものを用意します。

感覚教育

3歳を過ぎると、視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚の五感が成長する「感覚の敏感期」を迎えるため、それぞれの感覚器官を使う練習をします。

教材としては、聴覚を刺激する音感ベルや色彩感覚を育むための色版などを用意します。

言語教育

言葉の発達(「言語の敏感期」)にあわせてステップを踏みながら語彙力を豊かにして、最終的には文法もしっかり学びます。

絵と言葉が描かれたカードや50音の文字が書かれたカードを使うことで、自然と読んだり書いたりする力が備わっていきます。

算数教育

数やものの大きさ・量、車のナンバープレートなどに興味を示す「数の敏感期」が現れるのにあわせて、算数棒やビーズなど手で扱える教材を使って数を体感させることから始めます。

十進法から足し算・引き算・かけ算・わり算を順序立てて学んでいきます。

文化教育

動植物や地理、歴史、音楽、美術といった文化的なものに対しての教育を行います。惑星の模型や世界地図、時計といった教材で知的好奇心を刺激し、多岐にわたった能力を育むことを目指します。

モンテッソーリ教育を受けた子どものその後は?

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モンテッソーリ教育を受けた子どもがどのように成長していくかは、個人差がありますが、一般的には以下のような特徴がみられると考えられます。

・順序立てて物事を考えられる
・自分で決めたことは最後までやり遂げる
・人の長所を見つけるのがうまい
・常に学び続ける姿勢を持っている など

実際にモンテッソーリ教育を受けた著名人には、将棋の藤井聡太棋士や、ECサイトの「Amazon」創設者であるジェフ・ベゾス、検索サイト「Google」の共同創設者のセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジなど、世界的に活躍する人が多数いますよ。

子どもの個性にあわせてモンテッソーリ教育を取り入れるか考えよう

モンテッソーリ教育は、「子どもの自主性」を尊重するため、子どもの教育を考える過程で興味を持つママ・パパも多くいます。

ただし、子どもの個性はそれぞれなので、モンテッソーリ教育が必ずしもあうとは限りません。教育法にはさまざま種類があるので、いくつか試してみながら、子どもにあうものを見つけらるといいですね。

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