3歳頃になると多くの子供が保育園や幼稚園に通うようになり、次第に集団遊びができるようになります。園で集団遊びをしている姿を見て、成長を実感するママやパパも多いのではないでしょうか。そこで今回は、3歳児の発達に合ったおすすめの集団遊びについてご説明します。
3歳児の発達とは?
3歳になると基本的な運動機能が発達し、それに伴って、食事や排泄、洋服の脱ぎ着なども自分でできるようになります(※1)。
基本的なことができるようになるため「自分1人でできるんだ!」という意識が育ち、大人のサポートを拒むようになる子もいます。
多くの子供が3語文で話せるようになり、知的な興味や好奇心も高まります。
3歳児の運動能力で集団遊びはできる?
3歳児は、身長がいよいよ100cm程度まで伸びる頃です。成長ホルモンの働きがより強くなり、骨が丈夫になったり、筋肉組織が発達したりしていきます。
歩く、走る、ジャンプする、押す、引っ張る、投げる、転がる、ぶら下がる、またぐ、蹴るといった、基本的な動作がひと通りできるようになりますよ(※1)。
そのため、3歳児は園や公園の遊具での遊びや、ボールを使った遊びが楽しくなります。まさに3歳児は、集団遊びを始めるのにうってつけのタイミングといえるのです。
これらのダイナミックな集団遊びなどを通じて、自分の体の動きをコントロールしたり、体の感覚を高めていったりします。
集団遊びに必要な言葉、3歳児の発達は?
集団遊びをするには、運動能力だけでなく言葉でのやりとりも必要になりますが、言葉の発達からみても、3歳児は集団遊びが楽しくて仕方のない時期です。
3歳児は獲得する語彙数が急激に増え、約1000〜1500語を理解しているとされています。「おはよう」や「ありがとう」といった挨拶を自分から言うようになり、人とコミュニケーションをとる楽しさを覚えていく頃です。
そのため、日常生活での会話に不自由がなくなったと感じるママやパパも多いようですよ。
集団遊びにおける3歳児の友達との関わり方は?
3歳になると自我がはっきりしてくると同時に、友達との関わりが多くなります。
始めは集団遊びをしているように見えても、3歳児の多くは、場のみを共有しながら子供がそれぞれ独立して遊ぶ「平行遊び」の状態です(※1)。
やがて、平行遊びをしながらも、お友達の様子をマネしてみるようになります。
そして、おもちゃや遊具の取り合いをしてケンカをしたり、遊具を同時に使うなどして子供同士で関わりあったりすることもあります。これが、集団遊びへとつながっていきます。
遊具やおもちゃをお友達と分け合ったり、順番に使ったりというルールを覚えることで、子供たちは関わりを深め合い、同じイメージを持って遊ぶ「集団遊び」ができるようになっていくのです。
3歳児におすすめの集団遊びとは?
3歳になると、子供は自分のことを「ぼく」「わたし」と呼ぶようになり、自分という存在を認識できるようになります(※1)。
それと同時に、家族や先生、友達と自分の関係も理解します。周りの人への関心が高まり、よく観察するようになります。そこで気づいたことを口に出したり、遊びに取り入れたりできるようになります。他者への興味は集団遊びに欠かせない、大切な発達のひとつです。
以下では、3歳児の発達に合ったおすすめの集団遊びをご紹介します。
3歳児におすすめの集団遊び1:ごっこ遊び
身の回りにいる大人の行動をマネしたり、日常生活で経験したことを再現したりする「ごっこ遊び」は、3歳になったからこそできるようになる集団遊びです。
3歳児は手先が器用になるので、いろいろな道具を使い、イメージを広げながらごっこ遊びを楽しみます。
こうした遊びをくり返しながら周りの人や物への興味を深め、わらかないことがあれば質問をし、興味と理解を深めていきます。
3歳児におすすめの集団遊び2:劇遊び
3歳児は、絵本などの簡単なストーリーを理解できるようになります。
絵本に登場する人物をマネして演じるごっこ遊びから、劇遊びに発展することもよく見られます。
劇遊びはごっこ遊びの一種で、子供自身が登場人物になりきり、自分が感じたようにその役を演じる遊びです。劇遊びは1人ではなく、お友達と一緒だからこそ楽しい集団遊びの代表です。
集団遊びは、人の気持ちを想像し、理解する気持ちを育てます。
3歳児におすすめの集団遊び3:追いかけっこ
鬼ごっこのようなルールを理解できるのはもう少し先ですが、3歳児は追いかけたり、逃げたりをくり返すだけでも十分楽しめます。
追いかっけこも、集団でやるからこそ楽しい集団遊びの代表といえます。
大人がお尻などにしっぽをつけ、しっぽを取れたら子供の勝ちというルールなら、3歳児でも十分楽しめますよ。
3歳児におすすめの集団遊び4:リズム遊び
大人と一緒に歌ったり、曲に合わせて体を動かしたりして楽しんでいた子供たちも、3歳頃になると、仲良しの友達と集団で体を動かして遊ぶことが楽しくなります。
観察する力も育つ頃なので、特徴的な動きをする動物をマネして表現する集団遊びも楽しめます。
集団遊びで3歳児の興味や関心を伸ばそう
3歳児は、体も心もグンと成長します。そのタイミングで集団生活を経験することで友達との関係性を築き、社会性を身につけていきます。
集団遊びを始めたばかりのうちはおもちゃの取り合いなどのトラブルも見られますが、その経験を通じてルールを理解し、相手を思いやる気持ちを身につけていきます。
3歳になったら積極的に集団遊びを取り入れて、子供の健やかな成長を応援したいものですね。