りんご病は、その名の通りほっぺたがりんごのように赤くなる病気です。子供がかかりやすく、保育園や幼稚園で流行することもあるため小さな子供を持つママやパパは注意が必要です。そこで今回は、子供がりんご病にかかったら保育園や幼稚園を出席停止になるのか、登園できるのはいつになるのかなどについてご説明します。
りんご病とはどんな病気?
りんご病とはウイルス性の感染症で、正式名称は「伝染性紅斑」といいます(※1)。
りんご病の症状は?
その最大の特徴は、両頬がりんごのように赤くなることです。10〜20日間の潜伏期間を経たのちに、頬にりんごのような赤い発疹が出て、続いて手や足に網目状やレース状の発疹が出ます。これら発疹の多くは1週間前後で消えます。
また、頬が赤くなる7〜10日前に微熱や風邪のような症状が見られることもあります(※1)。
りんご病の原因は?
りんご病の原因はヒトパルボウイルスB19というウイルスです。りんご病の子供が咳やくしゃみをして飛び出した唾液などを吸い込んだり、りんご病の子供が触った手すりやおもちゃを触った手で口や鼻をこすったりすると、このウイルスに感染し、りんご病を発症します。
ただし、発症の数日前がもっとも感染力が強く、赤い発疹が出た頃には感染力はほぼありません(※1)。
りんご病は子供がなりやすいの?
りんご病は子供がかかりやすい病気ですが、なかでも最も感染しやすいのは5〜9歳、次いで0〜4歳となっています(※1)。
りんご病の治療法は?
りんご病特有の治療法はなく、そのとき現れている症状を和らげるための治療を行うことになります(※1)。
りんご病は保育園を出席停止になるの?
感染症にかかったときに保育園を出席停止になるかどうかは、学校保健安全法という法律によって決められています。インフルエンザや水疱瘡などは、この法律によって、感染したら出席停止になることが決められていますが、りんご病は明確には決められていません。
ただし、病状によっては保育園を出席停止となる場合や、自治体や保育園が独自の出席停止の基準を定めている場合もあります(※1)。例えば、東京都の目黒区では、りんご病になった子供は体力が回復するまで保育園に登園できない決まりになっています(※2)。
子供がりんご病になったときは、保育園を出席停止になるのか、お住まいの自治体や通っている保育園に確認した方がよいでしょう。
りんご病だと保育園への登園はいつになる?
仮にりんご病で出席停止となった場合、その期間はインフルエンザのように明確な日数が決められているわけではありません。あくまで目安ですが、医師が「もう感染する可能性はない」と判断したら登園してもよいとされています(※1)。
子供がりんご病で保育園を出席停止になったときは、登園できるかどうか自分で判断しないでください。必ず医師に出席してもよいか確認し、許可を得てから登園するようにしましょうね。
りんご病が保育園で流行しやすい理由はのはなぜ?
保育園でりんご病が流行しやすいのは、保育園に次のような特徴があるからです(※3)。
● 長時間にわたって集団生活するため、子供同士が接触する機会が多い
● 乳児はハイハイしたり、手に触れるものを何でもなめようとする
● 園児は適切な衛生対策をまだ十分にできない年齢である
● 園児の中には感染症にかかりやすい年齢の子供がいる
りんご病で保育園を休まずにすむ方法は?
残念ながら、りんご病には今のところワクチンがありません。そのため、子供がりんご病で保育園を休まないようにするには、りんご病にならないように予防を心がけるしかないでしょう。
りんご病は飛沫感染や接触感染によってうつります。そのため、帰宅時や食事前などに必ず石鹸で手を洗ったり、うがいをするようにしましょう。また、タオルの共用は避け、できればペーパータオルなどを使うといいでしょう。
ただし、りんご病はウイルスをもっとも人にうつしやすい時期に特徴的な症状が出ず、感染力が弱まってから発疹などの症状が出るため、予防が難しいとされています(※1)。
保育園のお友達がりんご病にかかっているとわかった段階では、すでに自分の子供にもうつっているかもしれません。りんご病が流行しているかしていないかにかかわらず、日頃から手洗いやうがいなどの予防を心がけることが大切ですよ。
りんご病は保育園に登園できなくなることも
りんご病は、感染したら出席停止が義務付けられている病気ではありませんが、場合によっては出席停止となる可能性があるため注意が必要です。
りんご病は飛沫感染や接触感染で人から人へとうつるため、手洗いなどの予防が重要になります。ただし、保育園のお友達がりんご病にかかっているとわかったときには、すでに自分の子供にもうつっている可能性があります。
そのため、りんご病の流行に関係なく、日頃から予防を心がけましょう。りんご病以外の病気の予防にもなるので、家族みんなで取り組みたいですね。