生理用ナプキンの付け方は、使い慣れてしまえば簡単なものです。しかし初めて使うときは、付け方だけでなく、付けるときの位置や捨て方さえもわかりませんよね。そこで今回は、はじめて生理用ナプキンを使うときに知っておきたい、ナプキンの付け方や選び方、交換するタイミング、処理や携帯するときのマナーをご説明します。
生理用ナプキンの種類や選び方のポイントは?
生理用のナプキンは、経血(生理の血)の量や様々な体の動きに合わせられるよう、形・厚み・長さ・タイプが異なるものが、数種類販売されています。
ここでは、生理用ナプキンの種類や、選び方の目安をご紹介します。以下を参考に、生理の状況に合わせて選んでみましょう。
タイプ別の特徴と選ぶポイント
使うタイミング | 経血の量 | 長さの目安 |
昼用 | 軽い日用 | 17~20cm |
ふつうの日用 | 20~27cm | |
夜用 | 多い日用 | 26~36cm |
特に多い日用 | 36~42cm |
選ぶポイント
夜に仰向けで寝ていると、経血がお尻を伝って漏れる「伝い漏れ」をすることがあります。経血の量が多い日の睡眠中は、お尻の部分までしっかり覆ってくれる、夜用を使いましょう。
昼間は基本的に昼用を使えば問題ないとは思いますが、経血が多い日や、学校の授業や部活動などで体を大きく動かす場合は、昼間に夜用を使う人もいます。
厚さの特徴と選ぶポイント
スリムタイプ | 通常のタイプ |
・経血量が比較的少ない ・昼間の活動中に使いたい ・服の上からナプキンのラインが気になる |
・経血の量が多い ・あまり頻繁にナプキンを交換できない |
選ぶポイント
スリムタイプのナプキンは、タイトな服を着るときにもおすすめです。しかし、厚みのあるタイプと比べると漏れてしまう可能性が高いので、こまめに交換しましょう。
厚みのあるナプキンをつけてゴワゴワ感が気になるときは、下着の上に短めのスパッツやガードルなどをはくと違和感が軽減されますよ。
形の特徴と選ぶポイント
羽なし | 羽付き |
・体をあまり動かさない ・経血量が少ない |
・運動をする ・座ったり、立ったりを繰り返す ・ナプキンのずれが気になる |
選ぶポイント
休日で自宅にいるときは羽なしを利用し、外出する日は羽付きにするなど、使い分けるのもおすすめです。
また、市販のナプキンは、羽なし・羽付きによって、1袋あたりの枚数が異なる場合があります。同じ料金でも、羽付きの枚数の方が少ないことがあるので、購入の際は注意してくださいね。
素材の特徴と選ぶポイント
合成繊維 | 不織布 | 布 |
・サラッとした肌触りが好き ・肌がかぶれるなどの経験がない |
・ふんわりした肌触りが好き ・肌が弱く、かぶれやすい |
・肌が弱く、かぶれやすい ・体が冷えやすい |
選ぶポイント
一般的なナプキンに使われている素材は、合成繊維です。吸収力を高めるために、メッシュ状になっているものもあります。
合成繊維でも、最近は肌に優しい仕様のものが増えています。
もともと肌が弱く、汗などでかぶれやすい体質の人は、天然素材の不織布(コットン100%など)がおすすめです。しかし商品数が少ないので、気になる人はインターネット通販などでチェックしてみてください。
布ナプキンも肌に優しいですが、吸収力が通常のナプキンよりも弱く、こまめな交換が必要です。自分の経血量を把握していないと漏れることもあるので、上級者向けのアイテムといえるでしょう。
ここからは、ナプキンの使い方について、詳しくご説明していきます。
ナプキンの使い方1. 正しい付け方は?
生理用ナプキンの付け方は、以下のとおりです。
ナプキンが正しく付けられず、位置がずれてしまうと、経血が漏れてしまうことがあります。以下を参考に、コツを掴んでくださいね。
生理用ナプキンの付け方
1. 生理用ナプキンが入っている、個別の包み紙のテープをはがす
2. 包み紙を全てはがして、ナプキンを取り出す
3. ナプキンの粘着シール側を、ショーツのクロッチ部分に、真っすぐ貼り付ける
4. 羽なしは「3」までで完了。羽付きの場合は、ショーツのクロッチの裏側にナプキンの羽を折り返して、貼り付ける
付けるときのポイント
・クロッチの中心とナプキンの中心が合う位置に貼る
・クロッチが2重構造になっているショーツと羽付きを使う場合は、クロッチ部分の布の1枚目と2枚目の間に羽を折り返す
・長いナプキンは、ショーツの後ろから出てしまわないよう、位置を調整する
・ナプキンを貼ったショーツをはくときは、ナプキンの前後がよれたり曲がったりしないよう、気をつける
ナプキンの使い方2. 交換するタイミングは?
ナプキンを交換するタイミングは、寝ているとき以外、付けてから2~3時間後が目安です。長時間つけっぱなしにしていると、吸収しきれなかった経血が漏れてしまうこともあります。
また、生理中のショーツやナプキンのなかは、経血や汗で湿気が多くなっています。長時間同じナプキンを使っていると、蒸れてかぶれてしまったり、経血が空気に触れることで雑菌が繁殖し、臭いを発してしまったりすることもあります。
繁殖した雑菌によって陰部が炎症を起こすこともあるので、漏れを防ぐことはもちろん、清潔な状態を保つためにも、ナプキンはこまめに交換する習慣をつけましょう。
夜は、寝る前に清潔な夜用のナプキンをつけ、起きたら新しいものと取り替えるようにしてください。
ナプキンの使い方3. 捨てる方法や携帯するときのマナーは?
ここでは、ナプキンを捨てる方法や携帯するときのマナーについてご説明します。
ナプキンを捨てる方法
1.ショーツを降ろしてトイレに座り、ショーツからナプキンをはがす
2.経血が付いている方を内側にして丸める
3.丸めたナプキンを、トイレットペーパーや新しいナプキンの包み紙に包んでから、専用のごみ箱に捨てる
捨てるときの注意点
・外出先に専用のごみ箱がないときは、持ち帰ってから捨てる
・使用後のナプキンを自宅で捨てるときは、可燃ごみ・不燃ごみの確認をする(住んでいる地域によって扱いが異なります。家の人に聞くか、自治体のごみ処理方法を確認してから捨ててください。)
・ナプキンは水に溶けない素材でできているため、トイレには流さないようにする
ナプキンを携帯するときのマナー
生理中に外出するときは、ナプキンをこまめに交換できるよう、外出時間に合わせた枚数のナプキンを持ち歩くようにしましょう。
学校で教室からトイレまで携帯するときなどは、そのまま持ち歩かず、ポーチなどに入れておくと良いですね。
ポーチを持ってトイレに行くのが気になる場合は、1枚ずつ持っていけるよう、事前にハンカチなどに包んでおくのもおすすめですよ。
生理用ナプキンは正しい使い方やマナーを守って使おう
生理用ナプキンを不衛生な状態や間違った方法で使うのは、自分の体にとって良いことではありません。正しい使い方や付け方、マナーを守って使うようにしてくださいね。
また生理用品には、一般的な紙のナプキンの他にも、布ナプキン、タンポン、月経カップといった、様々な種類があります。
まずは紙ナプキンの使い方を覚えてから、少しずつ自分に合った生理用品を見つけていきましょう。