【アドラー心理学・子育て】子供が「いけないこと」をした時の対応法

前回、アドラー心理学の本「嫌われる勇気」を題材にし「子供の幸せのために親がすべき3つのこと」をご紹介しました。アドラー心理学では「見守る」「褒めない」「今に集中する」という3点が、子供を幸せにする重要な考え方だとされています。今回はアドラー心理学をより具体的なシーンに置き換えて、子供が「いけないこと」をした時に、親としてどのように対応したらよいかをまとめました。

※関連記事:アドラー心理学「嫌われる勇気」に学ぶ!子供の幸せのために親がすべき3つのこと

アドラー心理学の基本!「課題の分離」

課題に踏み込まない

まずは基本的な考え方のおさらいです。「課題の分離」とは「誰の課題なのか?」を考え、他者の課題には介入しないというスタンスです。「この課題をしたら(しなかったら)、誰がその影響を最も受けるのか」と考えるとわかりやすいかもしれません。

例えば、子供が勉強をしないことの影響を最も受けるのは、子供本人です。例えば、勉強をしなかった結果、大学受験で浪人をした場合にかかる費用を親が負担するなど、子供が勉強をしない影響を親も受けます。ただし、子供が受ける人生全体に関わる影響に比べれば小さなものです。

このように課題を分離して考え、他者の課題に介入しないことが、アドラー心理学の基本です。「家族なのに、そこまで線を引く必要があるの!?」と思いますが、アドラー心理学では「距離が近い家族だからこそ、意識的に課題を分離していく必要がある」とされています。

1.勉強をしない子供への接し方

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勉強をしない子供にはどう接すれば良いのでしょうか?先程触れたように、勉強をしないことで最も影響を受けるのは子供本人であり、子供の課題です。この場合の接し方は2つあります。

1つは「介入をしない」ことです。子供が言うことを聞かず、親を避けるようになるきっかけは、子供の課題に親が介入することが原因となる場合が多くあります。また、介入すると、子供自身が主体的に考え、行動する力が育たなくなります。「なぜ勉強しなければならないのか」を考えず、「勉強しなさい!」と言われたからという理由で嫌々取り組む勉強は、身に入らないものですよね。

もう1つは「放任しない」ことです。勉強しないことは子供自身の課題であることと、子供が勉強をしたいと思ったときはいつでも支援すると伝えましょう。介入をすることは距離が近すぎますが、放任をするのでは距離が遠すぎます。子供に向き合う距離感は「介入せず、放任しない」をアドラー心理学では最適だとしています。

2.友達のものを取ってしまう子供への接し方

いつまで

一緒に遊んでいた友達のおもちゃを取り上げて、「返して!」と言われても返さない子供の場合はどうでしょうか?アドラー心理学では、そのようなことをする子供に必要なのは、「自己への執着」を「他者への関心」へ変えていくことだとしています。

「自己への執着」は、「自己中心的」ということです。大人になっても自己中心的な人は、幼少期のタイミングで「自己への執着」を「他者への関心」に置き換えることができず、そのまま大人になってしまった人なのです。

子供に自己中心的な大人になって欲しくないという方は、「この人に何をしてあげられるかな?」という質問を子供に問いかけ続けてください。子供、大人を問わず、自己中心的な人は「この人は私に何を与えてくれるのか?」という考えが基本にあります。できるだけ早い幼少期から「他者はあなたの期待を満たすために存在しているのではない」ことを教え、「相手に何をしてあげられるか?」を問いかけることによって、その考え方は習慣となり、「自己への執着」は「他者への関心」へと変わっていきます。

3.不登校になった子供への接し方

生活リズム

文部科学省の調査によると、2013年度に不登校(年間30日以上の欠席)だった小中学生は全国で12万人います。自分の子供が不登校になってしまったときの接し方も、「課題の分離」から始まります。

不登校になった状況について介入しようとせず、過度に注目することをやめましょう。その上で、いつでも支援する用意があるというメッセージを送り続けることが、アドラー心理学における適切な接し方です。親の変化を察知した子供は、今後どうするかについて自分の課題として考えるようになります。親に支援を求めるのか、独力でなんとかしようとするか、いずれにせよ、その行動が変化の第一歩です。

また、所属組織に固執しないスタンスを伝えることも重要です。学校に居場所がなかったり、居心地が悪かったりするのであれば転校しても、退学しても良いと伝えてあげます。頑張って受験して入った学校だと、親がもったいない気持ちや後ろめたい気持ちを感じてしまうかもしれませんが、「子供の選択」に介入しないというメッセージを伝えることは、ふさぎこんでいる子供の心を楽にしてあげるのです。大事なことは、それを子供が選択し、子供自身が自分の人生をどう生きるかなのです。

子供との最適な距離感は、子供の成長と親の心の健全につながります

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子供との関係に悩む親御さんは、「子供こそ我が人生」と考える方が多いようです。アドラー心理学をもとに考えると、子供の課題を親の課題だと思って抱え込んでしまっているのです。「介入をしない、けれども放任ではない」。最適な距離で接することが子供の成長にとっても、親の心の健全にとっても重要です。アドラー心理学をベースにした「子供との関係構築」ができれば、子供の成長を見守りながら、自分の人生も大切に生きることができるようになるかもしれませんね。

「嫌われる勇気」の著者岸見一郎さんの著書「子育てのためのアドラー心理学入門」は、詳細に解説されているのでおすすめですよ。

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