暑い季節や病気にかかったときに、気になるのが子どもの脱水症状。どのような症状が起こって、どう対処したらいいのでしょうか。
そこで今回は、子どもの脱水症状の見分け方や対処法、病院に行く目安などをご紹介します。
子どもは脱水になりやすいの?
子どもは以下のような理由で脱水になりやすいです(※1)。
● 体の水分量が多い
● 代謝能力が高い
● 体温調節機能が十分に発達していない
● 下痢や嘔吐などを起こしやすい
● 他のことに夢中になって水分補給を忘れやすい
● (赤ちゃんの場合)喉が乾いていることが伝えられない など
飲水量が必要量に届かないと脱水を起こすおそれがあります。夏場や病気にかかったときには特に注意してあげてくださいね。
子どもの脱水症状の見分け方は?
脱水症状には段階があり、以下のように軽度・中等度・重度に分けられます(※1)。
軽度の脱水症状
● 口の中が少し乾燥する
● おしっこの量・回数が少なくなる
● 喉の乾きが増す
● 機嫌が悪い
中等度の脱水症状
● 口の中が乾燥する
● 脈が早くなる
● おしっこが少ししか出ないか、全く出ない
● 眠り続ける
● 目の周りがくぼむ
● おなかの皮膚の弾力がなくなる
重度の脱水症状
● ぐったりとしている
● 唇がカラカラに乾燥する
● 泣いても涙が出ない
● 顔色が青白くなる
● 呼吸が早くなる
● 脈が早く、弱くなる
● 血圧が下がる
皮膚がつままれた状態から3秒以上戻らない、親指の爪の先を押して赤みが戻るのが遅いといった症状があると脱水のおそれがあります。
いつもと違う様子があれば確認してみるようにしましょう。
子どもの脱水症状の対処法は?幼児で嘔吐や熱があるときは?
子どもが脱水症状を起こした場合、まずは水分補給をしましょう。必要な電解質と水分がすばやく吸収される経口補水液(OS-1など)を摂取させるのが理想です。
経口補水液は薬局やスーパーなどで購入することができます。
1日あたりの目安量は、乳児が体重1kgあたり30〜50mL、幼児が300〜600mLとなっているので、1〜2本ストックしておくと安心ですよ(※2)。
嘔吐や発熱がある場合は、以下を参考にしてくださいね。
嘔吐があるとき
子どもの嘔吐が続いているときは、30分~1時間は何も飲ませず様子を見ます。落ち着いてきたら、白湯や麦茶、経口補水液を少しずつ飲ませてくださいね。
さらに症状が落ち着き、水分が摂れるようになってきたら、出汁の薄いスープやおかゆ、うどんといった刺激の少ない食べ物を食べさせてあげましょう。
発熱しているとき
熱が続いている場合も、汗をかいて脱水症状を起こしやすくなります。子どもは大人より体内の水分が蒸発しやすいので、こまめに水分を摂らせてあげてください。
熱にあわせて室温や湿度、寝具などを調節して、子どもがゆっくり休める環境を作ってあげることも大切です。
子どもの脱水症状で病院に行く目安は?
下記のような症状が見られる場合は、すみやかに病院を受診しましょう。
● 嘔吐を繰り返し、水分を与えても吐いてしまう
● 水分が摂れない
● ぐったりしている
● おしっこの出が悪い
ひどい脱水症状がある場合、病院で点滴による水分補給などの治療が行われる場合があります。
子どもの脱水症状を防ぐには、こまめな水分補給を
子どもは大人に比べて脱水になりやすいです。気温の高い日や発熱・下痢・嘔吐などの症状があるときは、こまめに水分補給をさせるようにしてくださいね。