赤ちゃんがまだ言葉を発することができない時期は、赤ちゃんの楽しい気持ち・不快な気持ち・何かを要求している気持ちを、泣き方やグズるタイミングなどでママやパパが察しなければいけませんよね。しかし、赤ちゃんと共通のサインを覚えることで、より的確なタイミングで赤ちゃんの気持ちを知ることができます。今回は、赤ちゃんの気持ちがわかるベビーサインについて、いつから始めると良いのか、やり方などを含めまとめました。
ベビーサインとは?どうやって赤ちゃんの気持ちを知るの?
ベビーサインとは、赤ちゃんとコミュニケーションをとる方法で、赤ちゃんが手で作ったサインやジェスチャーでママやパパに意思を伝えるものです。
生まれたての赤ちゃんはまだ話すことができず、外出先や夜中に寝ているときにグズってしまうことも多いですよね。ベビーサインをうまく覚えることができれば、おむつを替えてほしいのか、おっぱいがほしいのか、もっと食べたいのかなど、赤ちゃんがしたいことをジェスチャーで伝えてくれるようになります。
赤ちゃんが自然とサインを出すわけではないので、ママが状況に合わせて、手でサインを作ることで赤ちゃんに覚えさせてあげましょう。
例えば、遊びを終わらせるときに、「もうお終いね」といいながら、お終いのサインをその都度行うなど、サインの動作をしながらその意味を言葉で伝えてあげます。赤ちゃんも合図として覚え、真似するようになってきますよ。
ベビーサインはいつから始めるのがいい?
ベビーサインを始める時期は、生後6~7ヶ月頃からが良いといわれています。ベビーサインはお母さんの真似をし、意味を理解し、表現することで赤ちゃん自身が覚えていきます。産まれてすぐは視力や聴力が弱く、体も自由に動かすことができません。自分の意志で手が動かすことや、ママの顔や声を認識できる時期からはじめるのがおすすめですよ。
新生児の頃から始めたいという場合は、赤ちゃんから30センチ以内の距離で、目をみながら表情豊かにサインを伝えましょう。すぐには理解できなくても、続けることで早いうちから慣れていくこともあります。
ベビーサインのやり方は?どんなサインがあるの?
ここでは、ベビーサインで赤ちゃんの気持ちを表す、基本的な手の動きをご紹介します。簡単なものや、毎日行うことをベースに取り入れてみましょう。
「おっぱい・ミルク」がほしいときのベビーサイン
手を握り「ぎゅっぎゅ」と牛の乳しぼりのように開いたり握ったりを胸の前で繰り返します。授乳の前に「おっぱい飲む?」と目を合わせながら継続的に行ってみましょう。
赤ちゃんが大好きな母乳やミルクに関するサインです。一日に何度もあることなので、覚えやすいですよ。
「もっと」を表すベビーサイン
指先全部で物をつまむように、両手の指を軽く閉じ、閉じた先端を「ちょんちょん」と触れさせるようにします。「もっといる?」「もっと遊びたい?」など、声をかけながら行ってみましょう。動作のあとにその行為をしてあげると、嬉しい気持ちになり、覚えやすくなります。
「食べる」「おやつ」を表すベビーサイン
片方の手を口元に持っていき、何か食べるような仕草で「おやつ食べる?」「ご飯食べる?」と聞きながら行いましょう。離乳食をあげる前、おやつをあげる前などにやると効果的ですよ。サインだけでなく、口も「もぐもぐ」と動かしてみましょう。
「おしまい」を表すベビーサイン
両手の平を合わせて「ごちそうさま」のポーズをしましょう。ミルクやご飯の後や、おやつを食べ終わったときに「ごちそうさまでした」「おしまいね」といいながら行います。
サインを出した後でご飯やおやつを続けてしまうと意味が通じなくなってしまうので、満足した頃合いをみて習慣づけると良いですね。
「おむつ」を表すベビーサイン
両腰(横)のあたりをポンポンと叩きながら「おむつ替えようね」と声をかけながら行いましょう。赤ちゃんがこのポーズをできるようになると、ママがチェックする前に教えてくれるので、お世話がとても楽になりますよ。
「痛い」を表すベビーサイン
右と左の人差し指同士を「ツンツン」と合わせます。体をぶつけたときや注射の後などに「痛かった?」と、サインの意味を伝えながら行いましょう。
ハイハイやあんよができるようになると、ママが知らないうちに小さな怪我や、体をどこかにぶつけたということもあります。このサインを覚えられると、ママが気づかない不調が分かるので安心できますね。
ベビーサインで赤ちゃんの気持ちを知り、対話を楽しもう
ベビーサインは、まだ言葉を発することができない赤ちゃんと、ママやパパの貴重な対話方法です。できるようになるまで時間がかかるかもしれませんが、動作自体は簡単なものがほとんどなので、気長に続けてみましょう。はじめてサインを出してくれたときは、きっと感動しますよ。
日本には昔から「いただきます」「ごちそうさま」を手の動作とともに行いますが、ベビーサインはそれを教えるのと同じような感覚です。教科書通りではなく、ママと赤ちゃんだけのサインを決めてみても良いかもしれませんね。
たくさんのサインを覚えたいときは、子育てサロンや児童館の乳児教室、ベビー用品を販売している大型店舗などで体験教室を実施していることもあります。近所で行っている場所をチェックしてみましょう。この時期に赤ちゃんとコミュニケーションをとる方法としては、ベビーヨガやベビーマッサージもおすすめですよ。