生後6〜8ヶ月頃の赤ちゃんが、急に昼寝の時間が短くなったり、夜中に何度も起きるようになったり、寝つきが悪くなったりすること、ありませんか?これは、赤ちゃんの「睡眠退行」によるものかもしれません。
今回は、ママたちを悩ませる「睡眠退行」について、他のママの体験談を交えながら、この時期の「睡眠退行」の特徴や解決方法を紹介します。
「睡眠退行」ってなに?

「睡眠退行」という言葉をSNSや書籍などで目にしたことがあるママもいるかもしれませんね。「睡眠退行」とは、赤ちゃんや子どもの成長に伴う睡眠の変化のことをいいます。
日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントである愛波 文さんの著書『ママと赤ちゃんのぐっずり本』によると、「睡眠退行」は、主に生後4ヶ月頃から1歳半頃までにみられ、赤ちゃんの五感や脳の成長などの影響により、各時期で「睡眠退行」の特徴や理由が異なるといいます。
この記事では、生後6~8ヶ月の「睡眠退行」の特徴や解決方法を『ママと赤ちゃんのぐっずり本』を参考に紹介していきます。
生後6~8ヶ月頃にみられる
「睡眠退行」の理由や特徴は?

生後6~8ヶ月頃の「睡眠退行」では、今ままでよく寝ていた赤ちゃんが急に寝つきが悪くなったり、夜泣きしたりする、という現象がみられます。
この時期の赤ちゃんは、脳の発達や成長の不均衡が「睡眠退行」の原因といわれています。
夜中いきなり立ち上がる練習をしたり、脳が活発になってなかなか寝てくれない状況が続くこともあります。
また、生後6〜9ヶ月頃に乳歯が生えはじめます。歯が生えてきている場合は、不快で夜中に起きてしまうこともあります。
実際に、編集部に寄せられた体験談のなかにも、「睡眠退行」を経験したママたちが多くみられました。どんな様子だったのか、次の章でみてみましょう。
ママたちに起こった!
生後6〜8ヶ月頃の「睡眠退行」体験談

ここ1ヶ月、1時間ごとに起きてしまうように…寝不足です
今までは夜中に起きてもトントンすれば寝たのですが、ハイハイができるようになってからは、動き回って起きてしまうため、おっぱいで何度も寝かしつけています。
おかげで、睡眠不足で毎日フラフラです。
(iromamaさん)
現在進行形で寝不足です…もうしばし辛抱
生後8ヶ月の今も、まだ毎日短時間睡眠が続いていて、現在進行形でしんどいです。
イライラもしやすいし…1~3時間の細切れ睡眠が当たり前になった頃、たまに何かの拍子で5〜7時間寝てくれた時は歓喜しました。
(momokenさん)
夜泣きするようになって悩むこと
おっぱいあげればすぐに泣き止むんだけど、それが癖になっちゃっても…とも思うし、どうするのが正解なんだろう?
2人目でも、やっぱり育児は謎だらけ。
寝不足すぎて全然疲れが取れず、老体にむち打ちまくってアザだらけのおかさんです。
(hatsu.0109さん)
ネントレ始めて気づいた。大切なのは…
昼間寝ないほうが夜も寝るのかと思っていましたが、考えてみたら夜中覚醒した日はいつもお昼寝が足りていませんでした。
赤ちゃんの睡眠は、まだまだ分からないことだらけです。
(utmr_daysさん)
ついに!短時間で寝かせる方法を見つけた!!
まだまだ相変わらずで、究極に眠たい時はもう鼓膜が破れるってくらいにギャンギャン泣きわめき。
寝ぐずり選手権があれば、ぶっちぎり1位取れるくらいなんやけど、最近やっと短時間で泣き止ませて寝かせる方法を見つけ、それが私のお腹の上でうつ伏せに寝かせる方法。
同じようにしてる人いるかなー?私が仰向けで寝転んでその上にうつ伏せ。
しばらくあーあーうーうー言ってるけど、泣きはせずしばらくすると寝てくれる。
3日前くらいからやってるけど、朝寝も昼寝も夜も今のところ百発百中!
夜だけセルフで寝てくれることもあったけど、最近はもう全くダメで朝も昼もセルフで寝る子もいるのにって…比べてしまってギャン泣きされる度にこっちまで泣きそうになって、お願い寝て~ってなって。
この方法で精神的にも楽になった◎
まだまだねんね下手っぴで、上手に寝られるように今は練習しててそのお手伝いをしてる!って思いながら日々必死に寝かしつけ。
ただこの方法今まだ耐えられるけど、もっと体重が増えて重たくなってきたら耐えられるか分からないから、それまでには上手になってほしい。
いつかは1人で寝られるようになると、言い聞かせ長い目でやってます〜
(s.m_0911さん)
生後6~8ヶ月頃の「睡眠退行」解決方法

「睡眠退行=成長のひとつ」とはいえ、短期間で終わることもあれば、長く続くこともあり、ママたちを悩ませることも。
脳の発達などの成長がが引き起こす、この時期の「睡眠退行」にどう対応すればよいのでしょうか。
『ママと赤ちゃんのぐっすり本』によると、「睡眠退行」には、赤ちゃんが自らぐっすり、すんなり眠れるようになるための「睡眠の土台」を作ることが大切とあります。
「睡眠の土台」とは、睡眠のタイミング・睡眠環境・幸福度・ねんねルーティンのことをいいます。
下記をチェックしてみましょう。
寝かしつけのタイミング
□ 子どもが疲れすぎる前に寝かしつける
睡眠の環境
□ 朝、起きたらカーテンを開けて日光浴
□ 寝る1時間前にはテレビ、携帯電話、タブレットの電源オフ
□ 寝るときは真っ暗、もしくは「おやすみライト」を
□ 雑音や生活音が気になるなら「ぐっすりノイズ」を一晩中オン
□ 寝室の温度は大人が肌寒く感じる程度
□ 寝室の湿度は40~60%を目安に
□ 寝るときの服装は着せすぎ注意
□ 布団やベッドは十分に安全を考える
□ 寝ついた時と起きた時の状況を同じにする
早く起きすぎてしまう場合は、カーテンの隙間からさす日差しに反応していることもあるので、寝るときは隙間なくカーテンを閉めるのがおすすめです。
また、赤ちゃんは無音だと不安に感じる子もいます。テレビやラジオなどの「シャー」という砂嵐の音や、波の音、小川のせせらぎなどゆらぎのある自然音など「ぐっすりノイズ」があると寝つきやすくなります。換気扇の音も効果的です。
幸福度
□ ママの心が満たされていて、余裕がある
□ 子どもの不安が取り除かれている
□ 純粋な1対1の親子の触れ合い時間をとっている
また、純粋で真剣な1対1の時間を取ることも大切です。テレビ、スマホは使わず、料理をしながら、洗濯をしながらの「ながら遊び」ではなく、赤ちゃんのやりたいことに集中して一緒にやる時間を作ってみてください。その時間は1日20〜30分くらいが理想です。
ねんねルーティン
□ 「ねんねルーティン」を行っている
□ ルールにのっとり甘やかしすぎていない
夜寝る前の流れは、それぞれの家庭にあったものでOKです。なにより大切なのは、一貫性を持って同じルーティンを続けることです。
赤ちゃんのねんねをサポートしよう!
赤ちゃんが急に寝なくなったり、夜泣きしたりすると、ママたちの睡眠も少なくなって負担が大きくなります。ただ、理由がわかれば対応策も考えられるので、気持ちは幾分かラクになりますよね。
「睡眠退行」は赤ちゃんの成長過程のひとつ。大変ですが、無理しすぎることなく、睡眠環境や生活を整えたりして、赤ちゃんが寝られるようサポートしながら乗り越えましょう。
▼書籍の購入はコチラから!
ママと赤ちゃんのぐっすり本「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド

今回、参考にした書籍『ママと赤ちゃんのぐっずり本』には、月齢別の睡眠の特徴や、夜泣き・寝かしつけ・早朝起きなどの睡眠トラブル解決法のほか、赤ちゃんがぐっすり眠れるヒントが満載です。ぜひチェックしてみてくださいね。
最新刊「マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」では、赤ちゃんがぐっすり眠る方法をマンガを交えてわかりやすく紹介していますよ。こちらも是非参考にしてください。

監修・書籍著者:愛波 文
あいば あや
日本人初乳幼児睡眠コンサルタント。
IPHI日本代表。Sleeping Smart Japan株式会社代表取締役。米国IPHI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得した乳幼児睡眠コンサルタントの先駆者。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングやサロンの運営、LIVE配信を行っているほか、IPHI妊婦と乳幼児の睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)「マンガでよむ ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社)がある。
● 愛波文のHP:https://aya-aiba.com/
● Blog:https://ameblo.jp/babysleepsite/
● Instagram:https://www.instagram.com/aya_aiba/
● LINE:https://lin.ee/iR1Tyfr
● Twitter:https://twitter.com/aya__aiba