これからパパと子どもだけで生活しようと思ったとき、「父子家庭」にはどんな手当があるのか気になりますよね。
そこで今回は、パパと子どもの父子家庭をサポートする手当や補助金制度について、申請方法や受給条件などをご紹介します。
父子家庭の手当リスト
国や自治体の定める手当や制度のうち、父子家庭で申請できるものには、次のような種類があります。
1. 児童扶養手当
2. 児童手当
3. 特別児童扶養手当
4. 住宅手当
5. ひとり親家族等医療費助成制度
他にも独自の手当を準備している自治体もあるので、確認してみてくださいね。
また4、5は自治体によって内容が異なるため、今回は具体的に1〜3の制度の内容を見ていきましょう。
1. 児童扶養手当、父子家庭の申請のやり方は?
児童扶養手当とは、ひとり親家庭などの児童の生活の安定のための手当です。
受給年齢は?
児童扶養手当は、0歳から18歳の誕生日を迎えた後の最初の3月31日までの間が受給できる期間です(※3)。ただし、一定以上の障害を持っている場合は20歳の誕生日前日までが対象となります。
金額は?
児童扶養手当の支給額は、所得制限によって、全額支給されるか、一部だけ支給されるかに分かれます。
金額は物価の変動率を踏まえて毎年設定されます。申請を検討する場合は住居のある自治体に最新情報を確認しましょう(※3)。
全額支給 | 一部支給 | |
---|---|---|
児童1人 | 45,500円 | 45,490円から10,740円まで |
児童2人目以降の加算額 | 10.750円 | 10,740円から5,380円まで |
所得制限は?
児童扶養手当には次のような所得制限があり、前述のとおり所得によって支給額も異なります。
扶養親族等(子ども)の人数 | 母、父または養育者 | |
---|---|---|
全額支給 | 一部支給 | |
0人 | 69万円未満 | 208万円未満 |
1人 | 107万円未満 | 246万円未満 |
2人 | 145万円未満 | 284万円未満 |
3人 | 183万円未満 | 322万円未満 |
ここでいう「所得」には、実家で同居している祖父母や、兄弟姉妹の所得も含まれるので注意しましょう。
所得の計算方法については、一部特殊な部分があるため、自治体のホームページなどを確認してくださいね。
手続き方法は?
児童扶養手当は請求する必要があるので、必ずお住まいの市区町村で手続きを行ってください。
手当を受ける人の支給要件によって必要な書類が異なることがあるため、事前に自治体に問い合わせることをおすすめします。
主に必要な書類としては、次のようなものがあります。
● 請求者・対象児童の戸籍謄本
● 請求者・対象児童のマイナンバーカード
● 請求者名義の預金通帳もしくはキャッシュカード
● 年金手帳
● その他添付書類
2. 児童手当、父子家庭の申請のやり方は?
児童手当とは、父子家庭だけではなく、日本国内に住んでいて下記の条件に該当する子どもなら誰でももらえる手当です。
受給年齢は?
児童手当は、0歳〜18歳まで(高校修了年度末)の児童の保護者が受給できます(※4)。
金額は?
児童手当は、子どもの年齢・人数によってもらえる金額が変わります(※4)。
子どもの年齢 | 支給額 |
---|---|
0〜3歳未満 | 15,000円 |
3歳〜高校修了まで | 10,000円 |
第3子以降は一律30,000円になります。
児童手当には所得制限がありませんが、子どもの人数としてカウントする年齢上限があります。以下のフローチャートを確認してみてくださいね。
手続き方法は?
児童手当も申請が必要です。申請して手続きが終われば翌月分から支給されますが、申請をし忘れていた場合、さかのぼって過去の分はもらえません。
申請には以下のような書類が必要になるため、こちらも事前に自治体のホームページで確認しておきましょう。
● 申請者のマイナンバーカード
● 申請者の本人確認書類
● 申請者名義の通帳やカード
3. 特別児童扶養手当、父子家庭の申請のやり方は?
特別児童扶養手当は、障害をもつ子どもに向けた手当になります。児童扶養手当と名称が似ていますが、それぞれの要件を満たしていればどちらも受給することが可能です(※3)。
受給年齢は?
精神または身体に障害をもつ20歳未満の児童を、家庭で看護、養育している場合に支給されます。
金額は?
特別児童扶養手当の受給額は障害の程度によって異なります(※4)。
障害の程度 | 支給額 |
---|---|
1級 | 55,350円 |
2級 | 36,860円 |
所得制限は?
特別児童扶養手当も所得制限を超える所得がある場合は支給されません。ただ、受給者や扶養家族の年齢、障害の有無、医療費控除額など様々な理由によって所得額の控除や制限の緩和があります(※7)。
受給が可能かどうかは自己判断せずに、自治体へ確認してくださいね。
扶養親族等(子ども)の人数 | 所得額 | |
---|---|---|
本人 | 配偶者及び扶養義務者 | |
0人 | 459.6万円 | 628.7万円 |
1人 | 497.6万円 | 653.6万円 |
2人 | 535.6万円 | 674.9万円 |
3人 | 573.6万円 | 696.2万円 |
手続き方法は?
以下のような書類を用いて、住居のある自治体にて手続きを行います。認定されると申請受付日の翌月分から支給されます。また、需給開始後は状況届けや診断書を期日に合わせて提出する必要があります。
● 認定請求書
● 所得証明書(または所得調査同意書)
● 戸籍謄本
● 世帯全員の住民票
● 指定医師の診断書(障害者手帳などで省略できる場合も)
父子家庭のために、自治体独自の手当も
父子家庭などのひとり親家庭の場合、育児で忙しくなるため、仕事の量や時間が増やせないケースも多く、収入を増やすのに苦労することがあります。
父子家庭でも、両親が揃っている家庭でも、変わらず大事なのは子どもが幸せな生活を送れること。必要な手当は申請忘れのないようにしたいですね。