高温期12日目は、一般的に着床が完了するかどうかというタイミングです。妊娠を期待している人は、一日一日の体の変化を感じながら妊娠兆候か生理のどっちだろうと、ドキドキしているのではないでしょうか。急に体温が下がると「生理が始まるのかな…」と思うかもしれませんね。そこで今回は、高温期12日目に現れる妊娠症状や、体温が下がる場合の妊娠可能性などをご説明します。
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高温期12日目に着床が完了する?
精子と卵子が受精して生まれた受精卵はおよそ6〜7日後に子宮内膜に着床しはじめ、さらに5日ほど経つと着床が完了するのが一般的な流れです(※1)。
排卵日を過ぎるとその後数日間で低温期から高温期に切り替わると考えられているので、排卵後すぐに受精が成立していれば、高温期12日目頃には着床が完了している可能性もあります。
着床が始まるとhCGと呼ばれるホルモンが増え、妊娠を維持する「エストロゲン(卵胞ホルモン)」や「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量も増えます(※1)。これによって体内のホルモンバランスが変化して、吐き気や腹痛などの妊娠初期症状が現れてきます。
高温期12日目の症状は?下腹部痛や茶色のおりものは妊娠兆候?
高温期12日目に現れる妊娠兆候には、以下のような症状が挙げられます。
● おりものの変化
● 不正出血
● 胸の張りや痛み
● 熱っぽさ、だるさ、眠気
● 下腹部痛、腰痛、頭痛などの体の痛み
● 頻尿、便秘、下痢
● つわり、味覚の変化
● イライラなどの精神的な乱れ
このうち不正出血は「着床出血」と呼ばれ、着床が進む過程で子宮内膜が出血するもので、妊娠兆候としてよく知られています。ただし、出血量は少なく、おりものに血が混じって少し茶色くなるくらいのことが多いうえ、全員に起こるわけでもありません。
また、そのほかの症状も生理前の不快症状と似ているので、症状だけで妊娠しているかどうかを判断するのは難しいといえます。
高温期12日目に体温が下がると妊娠できていない?
高温期12日目に体温が下がると、「もうすぐ生理が来そう。妊娠できなかったのかな」と考えてしまうかもしれません。しかし、基礎体温は測り方が難しく、外気温などの影響で低く計測されることがあるので、生理が始まるまで早合点は禁物です。
高温期12日目になって急に体温が下がっても、翌日計り直したらまた高温期に戻っていた、というように、計測ミスや体調不良など、何らかの理由で1日、2日は一時的に基礎体温が下がる可能性もあります。
また、一時的な基礎体温の低下は、妊娠兆候の「インプランテーションディップ」の可能性もあります。着床が起きたタイミングで体温が下がる現象で、高温期7~10日目頃に起きるといわれていますが、12日頃に起こらないとも言い切れません。
低温期に入ったように見えても、生理による出血が現れるまでは、しばらく様子を見るようにしましょう。
高温期12日目に陽性反応が出ることもある?
妊娠したかどうかを判定したい場合は、妊娠検査薬を使うのが一般的です。
市販の妊娠検査薬の多くは、尿中のhCG量が50mIU/mL以上になると陽性反応を示す仕組みになっています。このhCGの量の増え方には個人差があり、人によっては着床後数日で50mIU/mLに達することもあります。
そのため、通常の妊娠検査薬で推奨されている「生理開始予定日の1週間後」よりも早い高温期12日目に検査をしても、陽性反応を示す可能性はあります。
一方で、着床の開始が遅かったり、まだhCGの分泌量が増えていない場合には、陰性反応を示すことももちろんあります。この時期に妊娠検査薬を試して陰性反応が現れた場合は、「着床が起きていない」か「着床が起きているがhCGの分泌量が足りない」のどちらかといえるでしょう。
妊娠検査薬を使うときは「生理開始予定日の1週間後」、つまりあと9日ほど待ってからの使用がおすすめです。
高温期12日目は早期妊娠検査薬が使える?
高温期12日目時点でいち早く妊娠しているかどうかを判断したければ、早期妊娠検査薬を使う方法もあります。早期妊娠検査薬の多くは、一般の妊娠検査薬の尿中hCG値の半分、25mIU/mL以上で陽性反応が現れます。
ただし、早期妊娠検査薬も商品によって検査可能日が異なり、「生理予定日当日」あるいは「生理予定日4日前」など様々です。また、基本的には判定日が早いほど精度は下がります。
高温期12日目で陰性が出たとしても、生理予定日に再度検査したら陽性の判定が出ることもあるので、注意してくださいね。
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高温期12日目に体温が下がっても、妊娠していないとは限らない
赤ちゃんが欲しいと思うほど、早く妊娠判定をしたくなりますよね。前述の通り、妊娠検査薬は、正しく使えばほぼ100%の確率で妊娠判定ができますが、フライングすると精度は下がります。そのため、この時点で妊娠検査薬を使っても、正しい判定が出ない可能性があります。
また、高温期12日目に基礎体温が下がることもありますが、翌日にはまた高温期の体温に戻っていることもあるため、この時期の妊娠の判定は難しいといえるでしょう。
はやる気持ちもわかりますが、より確実性の高い結果を得るためにもあと9日間は落ち着いて過ごすようにしましょう。