最近増えている子どもの視力低下。ゲームや動画などは影響しているのでしょうか。我が子の視力を守るためにも、日常生活で見直せることがあれば取り入れたいですよね。
今回は、子どもの視力低下の現状をはじめ、普段からできる予防方法をご説明します。
小1の視力ってどれくらいなの?
子どもの目の機能は6歳ごろに完成し、大人と同じくらいの視力1.0以上があるとされています。
しかし文部科学省の調査によると、令和3年度の7歳児の視力は以下のとおりでした(※1)。
約1/4以上が視力が1.0未満で、高学年になるにつれて視力が落ちる傾向がありました。
視力低下には「近視」「乱視」「遠視」などがありますが、小学生の視力で圧倒的に多いのは「近視」です。
近視になると、メガネやコンタクトの費用が発生するデメリットがありますが、それ以外に以下のようなリスクにつながることもあります。
近視によるリスク
上の表は、眼科などで測定してもらえる正確な視力である「屈折度数」と目の病気のかかりやすさをまとめたものです(※2)。
近視の発症と進行を予防することが非常に大切であることがわかりますね。
小学生の視力低下は何が原因?
近視は「遺伝」と「環境」が複雑に絡んで起こります(※2)。
視力の下がる原因「遺伝」って?
小学校に入る前からの強い近視は、環境よりも遺伝が強く影響していると考えられています。祖父母世代からも遺伝することも。
また、遺伝的な要因があるため、同じように近くを見る作業に熱中して目を使いすぎても、近視になる子とならない子がいるのです。
視力の下がる原因「環境」って?
環境的な要因は以下のようなものが挙げられます。
● 姿勢が悪い状態で読書をしている
● テレビの視聴時間が長い
● テレビを2m以内で見ている
● 暗いところで勉強などをしている
● 家の中にばかりいる
● 睡眠時間が短い
● 寝る時間が遅い
20代後半くらいまで視力低下が続くと言われているので、次からの対策を実践してみてくださいね。
視力が下がらないようにできることは?
以下のようなことを普段から心がけることで、近視の予防ができますよ。
1時間ごとに目を休ませる
1時間ごとに5〜10分程度、遠くを眺めるようにして目の筋肉を休ませましょう。
緑色は人間が視覚しやすく目に負担がかかりにくい色なので、遠くの自然を眺めるのもいいですね。
正しい姿勢で読書やゲームをする
姿勢が斜めになって片目だけ近づけたり、うつぶせで寝転んだまま読書したりすると、近視が進みやすいので注意が必要です。
本を読んだりゲームをしたりするときは、姿勢を正しましょう。
テレビや本などから一定の距離をとる
テレビを近くで見るのは目に負担がかかります。大体2mくらい距離をとりましょう。
手元でゲームをしたり、本を読んだりするときは、目から30cmくらい離しましょう。
部屋の明るさに気をつける
勉強や読書をするときは、300ルクス以上必要と言われています(※2)。
スマホですぐに明るさチェックをしてくれる無料のアプリもあるので、家の中を試してみるといいですね。
外で過ごす時間を増やす
通学時間なども含めていいので1日2時間程度を外で過ごすのが効果的です(※3)。近視予防には、日光にあたり外で遊ばせるのが確実な方法とされていますよ。
一見暗そうにみえる建物の影や木陰でも、屋外であれば教室などの室内に比べて、近視予防に十分な照度が確保できることが多いです。
十分な睡眠時間をとる
目を休ませるという意味でも、9時間以上の十分な睡眠睡眠時間をとらせるといいですよ。早寝早起きを心がけて、朝日を浴びられるようにしましょう。
視力のためにできることからはじめよう
環境的な要因も多い近視。子どもの将来の健康のためにも、できることからはじめていきましょう。
子どもが目がしょぼしょぼすると言ってきたり、健康診断で視力が落ちていると指摘されたりしたら、早めに眼科に連れて行ってくださいね。