端午の節句の食事はいつから食べられる?離乳食用に工夫するポイントは?

監修専門家 管理栄養士・フードコーディネーター 中村 美穂
中村 美穂 東京農業大学卒業。保育園栄養士として乳幼児の食事作り、食育活動、地域の子育て支援等に携わった経験を活かし、離乳食教室や子どもから大人まで楽しめる料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍、雑誌等への... 監修記事一覧へ

男の子の健康と成長を祈願してお祝いする端午の節句。子どもにお祝いの料理を作りたいけど、「いつからどんなものが食べられるのか」「離乳食期に食べられるものがあるのか」と、気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、端午の節句の行事食はいつから食べられるのか、離乳食用に工夫するポイントを含めて説明します。

端午の節句の行事食はどんなものがある?

端午の節句 こどもの日 兜飾り 五月人形

「こどもの日」の5月5日は、男の子の健やかな成長を願う「端午の節句」でもあります。

子供の厄除けや子孫繁栄の縁起物とされる鎧兜や鯉のぼりを飾って、以下のようなお祝い膳を食べる風習があります。

  • ちまき
  • 柏餅
  • カツオ
  • ぶり 
  • たけのこ

カツオ・ぶりなどの魚は「勝男(カツオ)」「出世魚」とかけて縁起物とされているようです。たけのこには、「すくすくとまっすぐに育つように」という意味が込められていますよ。

端午の節句の行事食はいつから食べられる?

ここでは、端午の節句で食べられる上記の行事食がいつ頃から食べられるか、離乳食期に食べる場合のポイントなどを含めてご紹介します。

ちまき

ちまき

米粉やもち米で作ったちまきは、弾力や粘り気があるため、しっかり噛めるようになる3歳以降からが目安です。

離乳食初期の頃は、じゃがいもやさつまいもなどをマッシュしたものを包んであげると良いですね。通常の白米が食べられるようになったら、薄めの味付けごはんを作って巻いてみるのもおすすめです。

3歳以降に食べる場合でも、のどに詰まらせないよう小さくカットしたり、少量ずつ口に入れるよう促したりしましょう。必ず大人が近くで見守ってくださいね。

柏餅

こどもの日 メニュー 料理 柏餅

柏餅もちまきと同じく粘り気があるため、3歳以降が安心です。ちまきと同じく、3歳以降で食べる場合でも、必ず大人が見守りましょう

離乳食期の場合は、丸いおにぎりを作ったり、マッシュポテトを丸めて柏餅に見立てたりと、赤ちゃんの離乳食の進み具合にあわせて作れますよ。蒸しパンやおやきなどを代用するのもおすすめです。

カツオ

かつお 端午の節句 料理

5月頃に旬を迎える食材のカツオは離乳食中期から食べられます。離乳食初期の場合は、その時期に食べられる魚を代用してください。

離乳食中期から使う場合は、ぶり同様、新鮮で扱いやすい刺身用の切り身を加熱して、細かくほぐしてあげましょう。生のカツオではなく、鰹節を使っても◎。あえものやスープの出汁など、使い方も広がります。

ぶり

ぶり 鰤 ブリ

ぶりは離乳食に慣れてきた離乳食後期頃から食べられます。脂質が多く消化の負担になりやすいため、離乳食初期や中期には避けましょう。

離乳食初期や中期の頃は、その時期に食べられる魚を使って離乳食を作ると良いですね。食器を和柄などにして、雰囲気を楽しんでみてください。

離乳食後期で使う場合は、新鮮で扱いやすい刺身用の切り身を使い、必ず火を通してから使います。薄味の「ぶり大根」などもおすすめですよ。

たけのこ

たけのこ

春に旬を迎えるたけのこは、離乳食が進んで1歳を過ぎた完了期頃が目安です。

たけのこを調理するときに大切なのは、アクとえぐみをしっかり抜くことと、やわらかく茹でることです。なるべく新鮮なものを選んで、すぐに下ごしらえをし、やわらかい穂先部分を使うといいですよ。

端午の節句の料理を作るときの注意点は?

端午の節句 かざぐるま

端午の節句料理を作る際、離乳食期の赤ちゃんのために注意したいポイントは3つあります。

食べられる食材を使う

食物アレルギーの心配があるため、離乳食で初めて食べる食材は必ず単品で、加熱して少量ずつ試すのが基本です。

端午の節句を祝う食事のために初めての食材を使ったり、離乳食の時期にあわない食材を使ったりするのは避けましょう。赤ちゃんの成長にあわせて工夫してみてくださいね。

具材は食べやすい固さと大きさにする

離乳食の時期によって食べやすい食材の固さや大きさが異なります。その時期に合わせてやわらかくしたり、食べやすい大きさにカットするなどしましょう。

薄味を心がける

離乳食期は食材そのものの味やおいしさを教えてあげることが大切なので、基本的にはだし汁や野菜スープなどで味付けをします。調味料はできるだけ使わないようにしましょう。

しかし、調味料を少量使うことで素材のおいしさが引き出されることもあるため、離乳食を食べたがらないときなどに調味料を少し加えるなど状況に応じて使うといいですよ。

端午の節句は特別な食事でお祝いしよう!

離乳食期はなかなか端午の節句の行事食を食べることが難しいですが、赤ちゃんの成長にあわせて離乳食を工夫したり、盛り付けを工夫するだけでイベント料理に変わるので、ぜひ挑戦してみてください。

端午の節句は、健康に育ってほしいと願う気持ちをたっぷり込めて、お祝いすることが一番大事です。楽しく準備して思い出に残る1日にできるといいですね。

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