野菜から摂る栄養は、子どもの健康的な体作りに欠かせません。特に、緑黄色野菜にはカロテンやビタミンC、葉酸やカリウムなど、体に必要な栄養を多く含んでいるので、幼児食でも積極的に取り入れたいもの(※1)。
そこで今回は、栄養価の高い緑黄色野菜を使った、子どもが食べやすいおかず・スープ・デザートの幼児食レシピ5品を紹介します。
緑黄色野菜はどんなもの?
緑黄色野菜というと「色が濃い野菜」「赤・黄・緑色の野菜」と思われがちですが、「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg(マイクログラム)以上のもの」という基準が決められています。(※2)
例えば、幼児食期に食べられる野菜でいうと、以下が「緑黄色野菜」にあたります。
上記のなかでも、トマト・ピーマンなどは、可食部100g中のカロテン含有量が実際には600μg未満ですが、食べる回数や量が多いため、緑黄色野菜に分類されています(※2)。
一見すると、子どもが苦手と感じやすい野菜が並んでいますが、調理方法や味付け次第で野菜は甘みを感じやすくなります。見た目の色に抵抗がある場合は、細かく刻むのもおすすめですよ。
以下から、子どもが食べやすい調理方法や味付けで作れる、緑黄色野菜を使ったおかず・スープ・デザートの幼児食レシピを紹介します。
緑黄色野菜を使った幼児食!
おかず・スープ・デザートのレシピ
野菜のシラス煮
材料
- 1大根、にんじんは1cm厚さのいちょう切りや棒状 にする。ブロッコリーは1.5cm大の小房に分ける。
- 2鍋に水とだし昆布を入れ、大根とにんじんを入れてふたをしてやわらかくなるまで煮る。ブロッコリーとシラス、しょうゆを加えてさらに煮る。
ごはん入りほうれんそうチーズオムレツ
材料
- 1ほうれんそうは沸騰した湯でやわらかくゆで、水にさらして絞り、粗みじん切りにする。
- 2溶いた卵に1とごはん、粉チーズ、塩を加え混ぜる。
- 3サラダ油を熱したフライパンに2を丸く流し入れ、箸で混ぜながら1cm厚さにまとめる。ふたをして両面が薄く色づくまで焼き、食べやすい大きさに切る。
金時豆と野菜のトマト煮
材料
※湯にだし昆布2cm角程度を浸して冷ましたもの
- 1鍋にオリーブオイルを熱し、1cm角に切った玉ねぎ、ズッキーニ、黄パプリカを炒める。
- 2だし汁、トマト水煮、金時豆、塩、しょうゆ、砂糖を入れてやわらかくなるまで煮たら、水で溶いた薄力粉を入れ、とろみをつける。
※乾燥豆のゆで方
豆は水に約4時間浸す。水をきり、鍋に豆とたっぷりの水を入れてふたをし、強火にかける。沸騰したら火を弱め、やわらかくなるまで約20分(圧力鍋の場合は約7分)ゆでる。
にんじんと豆のポタージュ
材料(6食分程度)
※湯にだし昆布2cm角程度を浸して冷ましたもの
- 1にんじん、玉ねぎ、エリンギは薄切りにし、サラダ油を熱した鍋に入れ、しんなりとするまで炒める。ひよこ豆とだし汁を加え、ふたをしてやわらかくなるまで煮る。
- 2豆乳、塩を加えてミキサーで撹拌し、なめらかにする。
※乾燥豆のゆで方
豆は水に約4時間浸す。水をきり、鍋に豆とたっぷりの水を入れてふたをし、強火にかける。沸騰したら火を弱め、やわらかくなるまで約20分(圧力鍋の場合は約7分)ゆでる。
カラフル野菜ゼリー
(トマト、かぼちゃ、きゅうり)
材料(150mlのグラス3個分)
- 1小鍋にAを入れて混ぜ、沸騰するまで混ぜながら煮溶かす。
- 2皮をむき種を取って刻んだトマト、ゆでて皮をむき、つぶしたかぼちゃ、すりおろしたきゅうりのいずれか1種類を混ぜる。水でぬらしたミニグラスに注ぎ、冷蔵庫で冷やしかためる。
※Aを3倍量にし、3等分して野菜3種をそれぞれ混ぜてもよい。
彩りとやさしい甘さを楽しもう!
緑黄色野菜の特徴である、目にも楽しい鮮やかな色彩とやさしい甘さは、子どもたちが喜ぶポイント。野菜のもつ本来の甘さを活かした幼児食を作って、健康的な発育をサポートしてあげてくださいね。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(中村美穂著、日東書院本社)