離乳食は何でも食べていた子どもが、1歳を過ぎたあたりから「急に好き嫌いが出てきた」と悩むママは多いのではないでしょうか。
今回は、食の悩みでも多い子どもの「好き嫌い」の理由をはじめ、「好き嫌い」を解消するおすすめのレシピを紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
「好き嫌い」は自我の発達の表れ
この時期の子どもの好き嫌いは、特定の食べ物が「本当に好き」「本当に嫌いで食べ られない」という意味とは限りません。自我が発達してこだわりが出てくるため、食べなかったり、逆に同じものばかり食べたがったりすることが多くなるのです。
さらに、その時々の気分で好みが変わったり、食卓の雰囲気、見た目の面白さでも 好き嫌いは変わってきます。
いずれは解決するものと捉え対策を考えよう
好き嫌いは、あきらめなければいずれ解決できることなので、対策を立ててサポ ートしてあげましょう。
好き嫌いの度が過ぎていないかどうか、子どもの様子を見ることも必要ですが、食事がストレスにならないよう、無理強いしないことが大切です。
また、歯の生え具合によっては、そしゃくしきれなくて食べられない場合も考えられます。虫歯もでき始める子どももいる時期なので、「実は歯が痛くて食べられない」ということも…。歯の状態も合わせてチェックするといいでしょう。
「好き嫌い」を解消する
幼児食のごはん・おかずレシピ
型抜き野菜の豆乳ドリア
材料
- 1にんじんは3mm厚さの薄切りにしてゆで、ハムもさっと湯通しする。好みの型で抜き、端切れは刻んでごはんに混ぜる。
- 2小鍋にAを混ぜ入れ、とろみがつくまでヘラで混ぜながら煮る。
- 3サラダ油(分量外)を薄くしいた耐熱容器に1のごはんをしき詰め、2のソースを広げる。粉チーズとパン粉をふり、刻んだグリーンアスパラガス、コーン、1のにんじんとハムを飾る。オーブントースターで焼き色がつくまで焼く。
【解消ポイント】
型で抜いたものはトッピングに、残りは刻んでごはんに混ぜれば、見せて食べさせる&隠して食べさせるの両方を試すことができます。ホワイトソースのまろやかさが野菜の味を包んで食べやすくなります。
枝豆と野菜のかき揚げ丼
材料(4食分)
- 1ゆでた枝豆は薄皮をむいて粗く刻む。さつまいもは8mm角に切り、水にさらしてザルにあげる。にんじん、玉ねぎは短いせん切りにする。
- 2薄力粉とベーキングパウダーをボウルにザルでふるい入れ、水と塩を加えて混ぜ、かための天ぷら衣を作る。1とシラスも加え混ぜる。
- 3フライパンに高さ1〜2cmの油を入れて熱し、箸先を入れると泡が多く出るくらい(中温)になったら、生地をスプーン一杯ずつそっと流し入れる。底がかたまったら裏返し、全体がカリッとするまで揚げる。
- 4Aを鍋に合わせてひと煮立ちさせる。器にごはんを盛ってかき揚げ(食べやすく切ってもよい)をのせ、タレをかけ、ちぎった焼きのりを散らす。
【解消ポイント】
かき揚げは、豆や野菜、カルシウム豊富なシラスなどをまとめて食べられるメニュー。タレをかけて丼にすれば、ごはんも進みます。
野菜入り肉みそうどん
材料
- 1なす、ピーマン、長ねぎはみじん切りにする。
- 2フライパンにごま油とにんにく、しょうがのみじん切りを入れて熱し、ひき肉を炒める。色が変わったら1を加え、水を入れて煮る。Aを混ぜ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
- 3ゆでうどんは食べやすい長さに切り、やわらかくゆでる。水にさらしてザルにあげ、器に盛って2をかける。
【解消ポイント】
苦味がある野菜は細かく刻み、油やみそを加えると食べやすくなります。豆腐を入れたり、ごはんにのせたりするのもおすすめです。
ほうれんそうの肉団子甘酢あん
材料
- 1ほうれんそうは沸騰した湯でやわらかくゆで、水にさらして絞り、みじん切りにする。
- 2ポリ袋にパン粉と牛乳、塩を混ぜ、豚ひき肉、1のほうれんそうの水気を絞って加え、よく混ぜる。
- 3フライパンにサラダ油を熱し、2を5等分して丸め、並べる。転がしながら焼き、混ぜ合わせたAを回し入れ、とろみがつくまで混ぜながら煮る。
【解消ポイント】
子どもが苦手な青菜は刻んで混ぜ込み、甘辛いあんかけにすれば食べやすくなります。ブロッコリーなど、他の野菜でも代用可能です。
カラフル野菜ゼリー
(トマト、かぼちゃ、きゅうり)
材料(150mlのグラス3個分)
- 1小鍋にAを入れて混ぜ、沸騰するまで混ぜながら煮溶かす。
- 2皮をむき種を取って刻んだトマト、ゆでて皮をむき、つぶしたかぼちゃ、すりおろしたきゅうりのいずれか1種類を混ぜる。水でぬらしたミニグラスに注ぎ、冷蔵庫で冷やしかためる。※Aを3倍量にし、3等分して野菜3種をそれぞれ混ぜてもよい。
【解消ポイント】
りんごジュースベースの寒天ゼリー液は甘酸っぱく、野菜の臭みを和らげて食べやすくしてくれます。ビタミン補給もできるので副菜としてもおすすめです。
食への関心を広げることも大切
子どもの「好き嫌い」を解決するために、一緒に買い物に行って食材を見たり、名前を覚えたりするなど、食べ物と仲良くなる働きかけをしてみましょう。簡単なお手伝いをするなどして、食への関心を広げることも大切です。ぜひ、試してみてくださいね。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(中村美穂著、日東書院本社)