ほとんどの人が当たり前のようにスマホやタブレットを活用するようになり、「スマホ育児」の是非について議論がなされています。
例えば日本小児科医会は、乳幼児期にテレビやスマホ、タブレットなどの画面を見る時間が長いと、赤ちゃんの育ちに影響があったり、視力の発達が妨げられるとしています(※1)。
出典: www.jpa-web.org
しかし、これだけテレビやスマホなどの電子機器が日々の生活に入り込んでしまっている現代社会において、「そんな『正論』を言われても」と思う人も少なくないのではないでしょうか?
そこで今回は、過度な利用が引き起こす悪影響や各家庭の向き合い方をご紹介します。
「使いすぎ」による悪影響はある
テレビやスマホ、タブレットなどの視聴については、特に乳幼児期において様々な悪影響が懸念されます。
テレビについては、長時間テレビを見せることでママやパパと顔を見て接することが減り、自分で考えるプロセスが減少するため、思考・理解・記憶力に遅れが出ると言われています。
またスマホについては、YouTubeなどに代表されるような「一方通行のコンテンツ」に慣れすぎると、人と人の対面コミュニケーションの際に相手に配慮できなくなるという弊害も懸念されます(※2)。
しかしこれらの悪影響が起こりうると理解していても、子育て中にテレビやスマホを一切使わない…というのは現実にはなかなか難しいですよね。
次からは、各家庭では実際にどのように向き合っているのかをご紹介します。
子供の成長度合いや親のライフスタイルなどで利用方法は異なる
未就学児の子供を育てている弊社スタッフに、スマホやテレビの利用について聞いてみました。
朝は自分の準備で忙しいので、Eテレを見ながら朝ごはんを食べさせることが多いです。その代わり、夜ご飯のときはテレビは付けず、その日に楽しかったことなどを話すようにしています。
3歳くらいまではYouTubeをいくら見ても特に止めたりはしませんでした。ただ不適切なコンテンツに興味を持つようになってしまったのでYouTubeは禁止して、そのかわりAmazonプライムのアニメを見させるようにしています。
寝る直前にスマホやタブレットを見ない方がいいというのはわかっているのですが、お風呂上がりに髪の毛を乾かしているあいだはかまってあげられないので、YouTubeを見させています。YouTubeキッズというアプリは時間制限をかけられるので活用しています。
休みの日で外出に乗り気じゃないときは、家でディズニー映画などをDVDで見ることはあります。見る時間などはそんなに気にしてないですが、口を開けてボケーッと見てたりしたら注意するなど、DVDを見るあいだの姿勢を気にするようにしています。
休日のお出かけ前の準備中などにテレビでYouTubeを見させています。好みの動画が30分くらいあるので、気がついたら1時間以上見ていることも。ただ寝付きをよくするために、夜の8時以降はYoutubeもテレビも見させないようにしています。
また子供が小学生以上で自分専用のスマホを持たせている場合、使用の時間や場所、SNSなどの投稿サイトでの利用ルールを約束ごととしている家庭もありました。
このように子供の性格や好み、成長度合い、親の考え方などによって、各家庭でさまざまな方針でスマホやテレビを活用しているようです。
これという正解はないので、よそのお家がどのようにしているのか、ママ友・パパ友どうしで聞きあったりしてみるといいかもしれません。
家族のコミュニケーションを大切に
はっきりとした研究結果は出ていないとはいえ、スマホやタブレットなどに頼りすぎると良くないことがあるというのは間違いないでしょう。
ただ医師会などが提言するルールや指針を100%そのまま守るのは、とても現実的でなかったり、守ろうとしすぎてストレスを感じてしまうかもしれません。
基準を守ること自体はそこまで重要ではなく、各家庭のスタイルなどに応じた使用ルールを決めて、できるかぎり直接のコミュニケーション機会を増やすことが大切です。
みんなが前向きに過ごせるように、テレビやスマホの適切な利用について、ぜひ家族で話し合ってみてくださいね。