子供がいつもよりぐずったり、わけもわからず泣いたり…普段できていることが、急にできなくなることってありますよね。忙しいときだと、子供の相手をするのも難しく、軽くあしらってしまいがちに。しかし、実はこれらの行動は、子供が甘えたいと感じているサインかもしれません。今回は、子供が甘える心理をはじめ、甘えたいときに見せるサインや上手な甘えさせ方についてご紹介します。
子供が甘える心理って?愛情不足のサイン?
子供が親に甘える心理には、「安心感を得たい」「認めてほしい」といったものがあります。また、疲れたり、寂しかったり、不安になったりしたときにも、甘えを訴えてくることがあります。
子供にとって、一番近くにいて信頼できる相手は親です。その親に自分の存在を認めてもらうことで、安心感を得て、自分に自信を持っていきます。認めてもらうための方法が、「甘える」ということなんです。
子供が甘えるからといって、「愛情不足なのかな…」と過剰に気に病む必要はありません。しかし、甘えているサインを察知したときは、それに応えてあげることが大切ですよ。
子供が甘えたいと感じているときの行動は?
子供が親に甘える表現方法は、その時々で変わります。忙しく生活していると、親は子供が要求している「甘え」のサインを見逃してしまうこともあるかもしれませんね。
以下を参考に、子供の行動をよく見てあげましょう。
「抱っこして」と頻繁に要求する
子供が「抱っこして」と言うことは珍しいことではありませんが、不安を感じることがあったり、疲れていたり、寂しかったり、「甘えたい」と思っているときは、特に頻繁に抱っこを要求することがあります。
無理を言って親を困らせる
親がどこまで自分の要求を受け入れてくれるのか、愛情を試す行動の一つとしてみられるのが、無理を言って親を困らせることです。「●●買って」「●●じゃなきゃ嫌だ!」など、無理なことを要求することがあります。
ママが下の子を抱っこしているときに、下の子を叩いたり、駄々をこねたりすることもあるようです。
しつこく質問する・話しかけてくる
親の関心を引くために「なんで?」「どうして?」と、しつこく質問することも多くみられます。
「見て見て!」と自分が楽しいと思ったTVのシーンを共有したがったり、誰かと話しているときに割って入ってきたりすることもあります。
できることをやってもらいたがる
食事や服の着替えなど、すでに1人でもできることを、親に「やって」と要求するケースも少なくありません。
保育園や幼稚園ではやっているのに、家では親に甘えてやらないということもあります。
子供の上手な甘えさせ方とは?
子供を上手に甘えさせてあげるには、その要求にできるだけ応えてあげることです。
たとえば、「抱っこして」と要求してきたときは、1度応えてあげるだけで治まることもあります。家事をいったんストップして、ギュッと抱きしめてあげましょう。
スキンシップをとると、「愛情ホルモン」とも呼ばれる「オキシトシン」が分泌され、安心感を得られるということがよく知られています。ママの母性も強くなり、親子の絆が深まるともいわれていますよ。
また、何か話しかけてきたり、頻繁に気を引いたりすることがあれば、子供の目線までしゃがんで、話を聞いてあげてください。
下の子を叩くようなことがあれば、できる限り上の子を優先して「●●ちゃんばかり抱っこしていて、さみしかった?」と、行動の裏に隠れた気持ちを汲んで、共感してあげましょう。
子供の「甘える」と「甘やかし」の違いは?
子供の甘えは、自立するために必要な要素です。不安・寂しいといった気持ちに応えて安心させてあげることで、子供は親の愛情を確認し、自己肯定感を高めることにも繋がります。
一方で甘やかしは、子供の成長に悪影響を与えることがあります。「お菓子を食べたい」「おもちゃが欲しい」という、特に物に関する欲求に言われるがままに応えていると、「言えば何でも買ってくれる」「周りがなんでもしてくれる」と感じてしまうようになるかもしれません。
ダメなことはしっかりとダメと伝えることも、親の役目です。子供が無理な要求をしてきたら「●●してくれたら、ママ嬉しいな」と、どうしてほしいのか分かる伝え方で対応してあげてくださいね。
子供が甘えて「愛情不足かな?」と思ったら、振り返ってみましょう
親の愛情を求める甘えであれば、おおいに応えてあげましょう。どうしても手が離せないときは、「これだけ終わったらすぐに行くから、待っててくれる?」と、ひとこと説明してあげると良いですね。
「関心」という愛情を注いであげるだけでも、子供は自然に甘えを満たすことができますよ。
子供が「甘え」を出せるということは、親に対する「信頼」がベースにあるということを意味しています。甘えられる子は、「甘えを出せる力」があるということです。
「愛情不足かな?」と心配しすぎる必要はありませんが、子供が甘えてきたら、子供への対応について一度振り返ってみましょう。親子のコミュニケーションを見つめ直すいいきっかけになるはずですよ。