インフルエンザといえば、誰しもが知っている感染症ですよね。インフルエンザは大人から子どもまであらゆる年齢でかかりますが、今回は子どもがインフルエンザにかかったら、いつから保育園や幼稚園に行けるのか、登園許可は必要なのかについてご紹介します。
インフルエンザになるとしばらく登園できない?
インフルエンザにかかると、保育園や幼稚園での感染拡大を防ぐために、しばらくは登園できません。
インフルエンザの感染経路は、飛沫感染、空気感染、接触感染です。感染者が咳やくしゃみをした際に飛び散る飛沫や細かい粒子を吸い込んだり、飛沫が付着した手で触れた場所を触ったりすることで感染します。
そのため、ウイルスを体内に保持した状態で保育園や幼稚園など集団生活を送る場所に行くと、短期間で感染が広がってしまう可能性があります。
インフルエンザは、発症後3〜7日間は鼻や喉からウイルスを排出すると言われているので、咳やくしゃみが続く間は周りにうつさないよう配慮する必要があるのです(※1)。
インフルエンザになると、保育園・幼稚園はいつから行ける?
インフルエンザは「学校保健安全法」で第2種感染症に分類され、幼児の場合は「発症した後5日、かつ解熱した後3日が経過するまで」を出席停止期間の基準と定めています(※2)。
出席停止期間における日数の数え方は、「発症した日」「解熱した日」は含まれず、その翌日から1日目と数えます。
火曜日に発症(発熱など)、発症後3日目に解熱した場合
発症 | 解熱 | 火曜日(1日目) | 発症 | ー |
水曜日(2日目) | 発症後1日 | ー |
木曜日(3日目) | 発症後2日 | ー |
金曜日(4日目) | 発症後3日 | 解熱 |
土曜日(5日目) | 発症後4日 | 解熱後1日 |
日曜日(6日目) | 発症後5日 | 解熱後2日 |
月曜日(7日目) | 登園可能だが解熱後3日の条件を満たさないため登園不可 | 解熱後3日 |
火曜日(8日目) | 登園可能 | 登園可能 |
「病状により医師が感染の恐れがないと認めたときは、その期間内でも保育園に行くことができる」という例外事項も明記されていますが、基本的には、「インフルエンザを発症した日を含めて最低6日間は登園できない」と覚えておきましょう。
インフルエンザが治ったら登園許可が必要?
厚生労働省が定める「保育所における感染症対策ガイドライン」では、インフルエンザにかかった場合は登園する際に「医師が記入した意見書(登園届)」の提出が望ましいとしています(※1)。
なぜなら、保育園での感染拡大を防ぐためには、医師が回復状況をみたうえで集団生活をしても支障がないと判断してから登園することが重要だからです。
ただしこれは法律で定められているものではないので、園や自治体の判断に任せられています。
インフルエンザにかかってしまったら、医師による意見書(登園届)が必要なのか、必要だとしたらどんな書式なのかについて、通っている園に確認しましょう。
インフルエンザになると、最低6日間は登園できません
先にもご説明したとおり、インフルエンザは登園停止期間の基準が法律で定められています。発症した日を含めると、すぐに解熱したとしても最低6日間は登園できません。
インフルエンザにかかってしまうと保育園や幼稚園を長期間休む必要があるので、感染しないよう日頃から予防しておくことが大切です。
予防接種は100%感染を予防することはできませんが、発症を予防するほか、重症化を防ぐ効果がありますよ。インフルエンザが流行する時期は、人混みを避けること、外出後の手洗い、マスクの着用も欠かさないようにしてくださいね。