赤ちゃんが突然「キャー」「ギャー」「キーキー」といった甲高い声から、「ギャオー」と動物のような声を出すなど、奇声をあげて困ってしまうことはありませんか。突然聞き慣れない大きな声を出し始めると、心配になるかもしれませんね。
そこで今回は、赤ちゃんが奇声をあげる月例別の原因と対処法についてご説明します。
赤ちゃんが奇声をあげる!月齢別の原因と対処法は?
赤ちゃんが奇声をあげるのはよくあることで、決して珍しいことではありません。成長するにつれて、大声を出す原因や取りたい対応も変わっていくので、月齢別に見ていきましょう。
生後3〜4ヶ月頃
生後3~4ヶ月頃の赤ちゃんは、夕方になると「黄昏泣き」や「夕暮れ泣き」といわれる不機嫌な状態になり、高いトーンで奇声を上げながら泣くことがあります。
原因は諸説ありますが、暗くなると一日の疲れがどっと出て起こる、さみしいなどの感情ではないかといわれています。
毎日決まった時間に起こりやすく、生後5~6ヶ月になるとおさまることが多いのですが、なかには幼稚園や保育園に入っても夕方に機嫌が悪くなって奇声を上げる子もいます。
対処法
外が暗くなってきたら早めに室内の明かりをつけて、マッサージをしたり、ゆったりと絵本を読んであげたりしてリラックスさせてあげましょう。
また、しっかりとお昼寝をすることで黄昏泣きがおさまることがあります。早寝早起きをし、良質なお昼寝をさせてあげてくださいね。
生後5〜7ヶ月頃
この頃になると、いろいろな声が出ることが楽しくて大声を出す子が多く、生後6ヶ月健診で相談をするママやパパもいるようです。
赤ちゃんによって叫び方はさまざまですが、大声を上げながらでも、笑っていたり、手足を元気に動かしたりして機嫌が良さそうに遊んでいるのが特徴です。
またお出かけが増えてくる時期なので、初めての慣れない環境への不安や興奮で大声を上げることもあります。
対処法
この頃はまだママやパパの言葉を理解するのは難しく、言い聞かせによる対処方法は難しいのですが、場所によっては静かにしなければいけないことを徐々に教えていく必要があります。
根気よく続けることで、段々と静かにしないといけないときがあることを成長とともに学んでいきます。
外出時に奇声を発したら、まずは口元に人差し指を当て、「シー」のポーズをしましょう。
その後、唇をぶるぶるさせて音を出したり、いないいないばぁをしたり、ガラガラを持たせたりするなど楽しい遊びをしてあげるのがおすすめです。
初めての場所は、まず少人数から関わるようにして、徐々に慣れさせてあげてくださいね。
大声を出しても気にならない場所では、「声を出すのって楽しいね」「●●ちゃん、お声を出すのが上手だね」などと話しかけてあげましょう。
お腹をさすったり、手足をバタバタと動かしてあげたりすると、スキンシップもとれますよ。
生後8〜11ヶ月頃
生後8〜11ヶ月頃を過ぎると、少しずつ自我が芽生えはじめます。
おもちゃが欲しい、お風呂に入りたくない、歯を磨きたくないなど、思い通りにならないときに泣いたり怒ったりしながら奇声を発することがあります。これらは自我が出てきた成長の証でもあります。
対処法
まずは大声で叱りつけないように気をつけてくださいね。
一時的には静かになるかもしれませんが、ママやパパも大声を出しているのに、なぜ自分はいけないのか理解できないまま、叱られたときだけ奇声をやめればいいという悪循環に陥ってしまいます。
赤ちゃんは親が思っている以上に、周りを観察して学習しているので、小さいうちから自分の思い通りにならない場所や場合があることを伝えてあげましょう。
繰り返し説明することで、奇声を上げる機会が減ることに繋がりますよ。まずは「シー」とサインをして、大声を出してはいけない理由を伝えましょう。
「静かにしないと怒られるよ」や「いい子にしないと怒るよ」といった曖昧な言葉ではなく、「大声を出すとみんな耳が痛くて嫌だよ」「図書館は本を読む場所だから静かにしようね」など具体的に伝えてくださいね。
また、お出かけの前に「今日は●●に行くから静かにしようね」といった声掛けをして、その場所で静かにできた場合は「静かにできて偉かったね!」と褒めてあげましょう。
1〜2歳頃
1~2歳の頃に奇声を発する原因は、注目してほしいときやはしゃいでいて興奮しているときが多いようです。注目してほしいときに奇声を発する場合は、褒められたい、もっと自分を見てほしいという気持ちの表れです。
対処法
注目してほしいときの奇声を改善するには、日頃から奇声を発してパパやママを呼ばなくても、「いつも見てくれているんだ」という気持ちにさせてあげるように、態度で示すことが肝心です。
忙しいときは、10分でもいいので赤ちゃんだけに注目し、遊んであげる時間を作りましょう。
家事や仕事などでかまってあげられない時間を赤ちゃんに理解してもらえるよう、事前に「今から洗い物をするから遊んでいてね」などと声掛けをするのもおすすめです。
終わったあとは、一人で遊べていたことを褒めて一緒に遊んであげましょう。
また、生活リズムを作り、毎日決まった時間帯に決まった習慣を行うことで、赤ちゃんもこの時間だけは注目してもらえないと理解することができるようになってきます。
赤ちゃんとのかかわり方を見直すことで、自分はいつも見守られているのだと感じて安心でき、注目してほしいときに発する奇声が減ってきますよ。
赤ちゃんの奇声は原因別に対応しよう
程度に差はありますが、赤ちゃんはみんな奇声をあげるものです。公園やスポーツ観戦など、赤ちゃんが大声を出しても周りの目があまり気にならない場所に定期的に連れて行くのもおすすめです。
温かい気持ちと、月齢ごとの原因に応じた対応で、赤ちゃんの成長を見守ってあげてくださいね。