保育園の食育とは?どんなことをやっている?面白い取り組みは?

子供を持つママやパパから最近注目されている食育。食育は、食事を通して健やかな心と体を育むことが目的とされており、近年では家庭や幼稚園、保育園でも取り入れられ、給食の内容や過ごし方が注目されているようです。今回は、幼稚園や保育園での食育について、どんなことが行われているのかご紹介します。

食育とは?どんな目的があるの?

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食育とは、朝昼晩の決められた時間に食事をすること、バランスの取れた食事を摂ること、コミュニケーションを取ることで、食事のマナーを子供のうちから覚えていくことを目的にしています。

昨今の日本の家庭環境は「個食」や「孤食」といった一人で好きな時間に食事をする風景が増え、食への意識が低くなっているといわれています。

子供のうちから肥満につながることも多く、こういった現状から心と体の成長に影響を及ぼす可能性があると問題視されています。そのため、厚生労働省などの省庁、自治体なども、食育を推進しています(※1)。

保育園の食育の活動方針や内容は?

保育園 幼稚園 お弁当 お昼ごはん 昼食 22304811

幼稚園や保育園の食育は、「集団で食事をすることの楽しさを体感すること」が主に重視されています。

園によっては食事だけでなく、園庭に菜園を作って食材を作ることも。内容は、保育園や幼稚園の方針に沿って決まるほか、保護者やアドバイザーと話し合って決めることも多く、園ごとに様々なうえ、年齢によっても違います。

基本的な方針を以下にご紹介します。

● たくさん体を動かしてしっかりとお腹を空かせる
● お腹が空く時間帯を体に覚えさせる
● 食べる楽しみを実感する
● 友達と食べる楽しみを体感する
● 楽しい環境で好き嫌いを克服する
● 食べ残しをしない・バランスよく食べる
● 食事の準備を手伝うことで協調性を養う
● みんなで「いただきます」をすることでマナーを知る
● 食べる姿勢・食器の持ち方を学ぶ
● クリスマスや七夕など、イベントに合った給食が出るという特別感を楽しむ

保育園の食育、どんなことをしている?

小学生 生活科 ミニトマト 収穫 4846676

保育園の食育の方針に大きな違いはありませんが、昼寝や給食があるかなどによって、その方法は異なります。

ただ、保育園の基本的な生活内容として、たっぷりと体を動かして、色々なことを学んで、決められた時間に皆で食事をすることを行なっており、昼寝をしたり、離乳食期から食事が工夫されたり、アレルギー対策が行われていたりと、普段の生活がすでに食育に大きく関わっているともいえます。

特に食育に力を入れている園では、以下のような取り組みを行っています。

● 給食に使用する食材や取り寄せる場所を保護者と一緒に検討する
● 給食に有機野菜を使用する
● 園庭や借りた畑に菜園を作り、食材を作ることから経験させる
● 保護者に冷凍食品などを使用しない、全て手作りのお弁当をお願いする
● 味噌や切り干し大根などの保存食を園児と作る
● 園児と一緒に給食のおかずを作る

保育園の食育、面白い内容のものは?

保育園 園外観 シャッターストック

これまで保育園の食育の取り組みについて説明してきましたが、実際に保育園ごとにどのような取り組みが行われているのでしょうか。ここでは、面白い取り組みを行っている保育園の例をご紹介します(※2)。

麻生保育園の食育(北海道札幌市)

北海道札幌市の麻生保育園では、毎月19日を「食育の日」として、なるべくその地域で獲れた食材を使った給食を提供する日にしています。

また、この日は保育園の調理員さんが子供達のクラスに行き、旬の野菜や果物を紹介したり、家庭でのお手伝いのやり方など、「食」に関する情報を発信したりするという取り組みも同時に行っています。

青い鳥幼児園の食育(栃木県鹿沼市)

栃木県鹿沼市の青い鳥幼児園という保育園では食育農業体験を重視した食育に取り組んでいます。

この保育園の食育の特徴は米作りで、田植えだけではなく、最初の田んぼ作りから稲刈り・脱穀、玄米食まで、米作りにおける一連の作業を全て園児に体験させます。

保育園だけでなく、家庭でも食育を取り入れよう

保育園や幼稚園で食育を取り入れるのは、子供が幼く、生活のベースを作っている段階であることや、最も成長している時期であることが理由のようです。小中学校はもちろん、最近は子供だけでなく、介護施設でも積極的に取り入れられています。

専門的な知識がなくても取り入れることができるので、ぜひ家庭でも行ってみてください。少しずつ食生活を整えることや、家族と一緒に食卓を囲む意識をすることが大切です。

パパが遅くまで仕事をしているなど、家庭の状況によって難しいこともありますが、できることから少しずつ取り入れていきたいですね。

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