赤ちゃんと一緒に冠婚葬祭に出席するときは、赤ちゃんにどんな服装をさせればいいのか悩みますよね。お葬式やお通夜の場合、大人は喪服を着ますが、「赤ちゃんにも喪服を着せたほうがいいの?」「そもそも赤ちゃん用の喪服はあるの?」と、疑問に感じることも。今回は、お葬式での赤ちゃんの服装や葬儀中の注意点・マナーをご説明します。
赤ちゃんはお葬式に参列できるの?
「お葬式やお通夜に赤ちゃん連れで参列していいか」「何ヶ月・何歳から参列できるか」について、はっきりとした決まりはありません。
しかし、赤ちゃんはお葬式やお通夜の厳かな雰囲気に関係なく突然泣き出すこともあり、ママは授乳やおむつ替えのために葬儀の途中で席を立たなくてはいけないこともあります。
こうしたことを踏まえると、基本的に家族・親戚以外のお葬式やお通夜には、赤ちゃんを連れて行かないほうが無難です。赤ちゃんをパパにみてもらったり、祖父母に預けたりして、ママ一人で参列するようにしましょう。
どうしても赤ちゃんをみてもらえる人がいないときは、一時保育やベビーシッターを利用するのも一つの方法です。ただし、赤ちゃんの体調がよくないときや、葬儀会場が遠方の場合などは、ママ自身も参列を諦めざる得ないこともあります。その際は、弔電を送るなどしてお悔やみの気持ちを伝えましょう。
赤ちゃんのお葬式の服装は?喪服はあるの?
赤ちゃんを連れてお葬式やお通夜に参列することになったとき、赤ちゃんにはどんな服装をさせたらいいのでしょうか?
基本的に、赤ちゃん用の喪服はありません。黒系のフォーマルな服やロンパースがあれば最適ですが、急な葬儀では用意するのが難しいため、すでにある服の中から黒や紺、グレーといった比較的落ち着いた色の服を選びましょう。
キャラクターや派手な柄が描かれた服や、デニム素材の服は、カジュアルな印象を与えるため避けてください。靴も、できるだけ派手すぎない色がいいですが、服ほど目立たないので、普段履いているものでも問題ありません。
生後6ヶ月頃までの赤ちゃんは、服装にこだわりすぎず、ロンパースやカバーオールなど、赤ちゃんが着慣れた動きやすい服を選ぶようにしてください。
赤ちゃんとお葬式に参列するときの注意点は?
赤ちゃんを連れてお葬式やお通夜に参列するときは、下記の注意点やマナーを守るようにしましょう。
現地で喪服に着替える
自宅から喪服を着て葬儀会場へ向かうと、赤ちゃんを抱っこしたり荷物を持ったりするときに行動が制限されてしまいます。また、赤ちゃんのよだれや飲みこぼしで喪服が汚れてしまうこともあります。
喪服は持参して、葬儀会場までは授乳服や普段着を着て行き、現地で着替えるようにするといいでしょう。
授乳やおむつ替えを済ませておく
葬儀の最中は授乳ができないため、始まるまでに授乳を済ませておくことが大切です。
母乳の場合、喪服では授乳しにくいため、授乳を済ませてから喪服に着替えるようにましょう。ミルクの場合は、葬儀会場に着いたらすぐに作れるように粉ミルクやお湯などを準備しておきましょう。
離乳食を開始していたら、葬儀の時間次第で必要があれば事前に食べさせておいてくださいね。
昼寝のタイミングを見計らう
赤ちゃんの月齢にもよりますが、葬儀の直前までできるだけ昼寝をさせないようにしておくと、式が始まってからすぐに寝てくれることもあります。
ただし、無理に起こしたり眠らせたりしようとすると、かえって機嫌が悪くなることもあるため、基本的には赤ちゃんのタイミングを優先しましょう。
いつでも退出できるようにする
万全の準備をしていても、葬儀の間に赤ちゃんが泣き出したりぐずったりすることはあります。そんなときは、状況をみて、席を立って後方に移動したり、会場から出たりするようにしましょう。
泣き止んだと思って会場に戻ってきても再び泣き出した場合、席を立つことを繰り返しているとママも周りの参列者も気をつかって大変です。あまりにも泣き止まないときは無理に戻らず、お焼香を済ませていればずっと外にいても問題ありません。
お焼香の前に泣き出してしまったときは、お焼香のときだけ他の人に赤ちゃんを抱っこしてもらうなどして対応しましょう。
喪主や葬儀場のスタッフには、「赤ちゃん連れのため事前に途中で退出する可能性がある」と伝えておくと安心ですよ。
持ち物はTPOをわきまえて
普段使っているマザーズバッグの色や柄が派手な場合は、葬儀会場の控室に置いておくか、代用できるバッグを持っていきましょう。
ベビーカーや抱っこ紐の色も明るいと気になってしまうかもしれませんが、普段使っているものを使用してかまいません。
ただし、音が出るおもちゃや光るおもちゃは持っていかないようにしましょう。小さい絵本やぬいぐるみなど、周りの人の迷惑にならないおもちゃがおすすめです。
赤ちゃん連れのお葬式では服装だけでなくマナーも大切
お葬式やお通夜の知らせは、突然やってくることが多いため、赤ちゃんがいるとどうしたらいいのかと焦ってしまいますよね。
故人との関係性や葬儀の規模・場所によって、赤ちゃんの参列を周りの人たちが快く思うかどうかは変わってきます。赤ちゃんをみてもらって参列すべきなのか、または赤ちゃんを連れてまで参列する必要があるのか、といったことをできるだけ早く判断して、しっかりと準備をすることが大切です。
赤ちゃんのことを気にするあまりに、故人との最期のお別れがおろそかになることがないようにしましょう。
赤ちゃんを連れて参列することになったときは、周囲に配慮する気持ちやマナーを忘れないようにしてくださいね。