妊娠後期に入ると、赤ちゃんを迎える準備を本格的に始めるママも多いですよね。ベビー服やベビー肌着を揃えたら、まずは「水通し」をしておくと安心です。しかし、水通しといっても、実際にどのように行えば良いのか迷ってしまうもの。そこで今回は、ベビー服の水通しについて、やり方、いつまで行えばいいのか、洗うときのポイントについてご紹介します。
ベビー服の水通しとは?
ベビー服の水通しとは、ベビー服や肌着を、赤ちゃんが初めて着る前に水洗いすることです。
必ず行わなくてはいけない、このように洗わなくてはいけない、といった決まりはありませんが、衣類は赤ちゃんのデリケートな肌に直接触れるものなので、出産準備として行っておくと安心ですよ。
ベビー服の水通しをしたほうがいい理由は?
赤ちゃんの肌着や服を水通しする理由として、主に下記の2点があげられます。
生地を柔らかくして汗を吸収しやすくする
新品の服にはのりがついていることがありますが、水にさらすことでのりが取れて生地が柔らかくなります。
さらに吸水性も良くなり、赤ちゃんの汗をよく吸い取ってくれるので、赤ちゃんの敏感な肌への負担が少なくなります。生地が柔らかいと、赤ちゃんが快適に過ごせますよ。
ホルムアルデヒドを除去する
ホルムアルデヒドとは、大人用や子供用の衣類に使われている薬品で、縮みやシワを防ぐ効果があります。衣類だけでなく、家具や壁といったものにも使われています。
ホルムアルデヒドは刺激が強いため、高い濃度のホルムアルデヒドが使われた衣類に触れると、皮膚障害やアレルギーを起こす可能性があります(※1)。そのため、生後24ヶ月以内の赤ちゃんを対象にした服や肌着は、ホルムアルデヒドの使用に厳しい規制がされています。
しかし、ホルムアルデヒドは衣類に吸収されやすい性質があるため、ベビー服がビニール袋に入って販売されていても、出荷の途中や店頭で、ほかの衣類や家具に触れてホルムアルデヒドが移染している可能性があります。
ホルムアルデヒドは水に溶けやすい性質があるので、ホルムアルデヒドを取り除くために水通しが推奨されています(※1)。
ベビー服の水通しのやり方は?洗濯機でもいいの?
「ベビー服の水通し」と聞くと、難しそうに感じるかもしれませんが、手洗いと洗濯機のどちらでも、普段の洗濯と同じ要領で簡単に行うことができます。型崩れが気になる場合は手洗い、量が多い場合や時間を取れない場合は洗濯機がおすすめですよ。
下記に、ベビー服の水通しの手順をご紹介します。
水通しを洗濯機で行う場合
1. 洗濯機の中が汚れていないか確認する(洗濯槽が汚れている場合は必要に応じて掃除する)
2. 型崩れ防止のため、ベビー服は洗濯ネットに入れる
3. 洗濯機の「弱洗い」または「水洗い」コースに設定する
4. 洗濯が終わったら、早めに取り出して乾かす
水通しを手洗いで行う場合
1. 汚れていない洗面器やバケツなどを用意する
2. 1に水やぬるま湯をいれて、ベビー服を浸す
3. ベビー服を優しくもみ洗いする
4. きれいな水またはぬるま湯でよくすすぐ
5. よく絞ってシワを伸ばし、乾かす
ベビー服の水通しをするときのポイントは?
ベビー服の水通しをする際は、以下のポイントをおさえましょう。
大人の服とは別に洗う
大人の衣類から汚れやホルムアルデヒドなどが付着しないように、ベビー服の水通しをするときは、大人の衣類とわけて行いましょう。
洗剤を使わない
新品のベビー服は、汚れていないので洗剤は不要です。気になる場合は赤ちゃん用の洗剤を使っても構いませんが、水洗いで十分ですよ。
洗剤を使う場合は、洗剤が残らないようにしっかりすすいでくださいね。
日光に当てる
水通ししたベビー服は、しっかり乾かすために天日干しをするのがおすすめです。日光の紫外線には殺菌効果があるので、なるべく天気が良い日に水通しをしてくださいね。
ただし、花粉やPM2.5などが多い時期は、せっかく水通ししたベビー服にこれらがついてしまうので、外ではなく室内で乾かすことをおすすめします。
水通し後すぐに乾かす
水通しをしたあとは、できるだけ早く乾かしましょう。水通しをしてそのままにしておくと、雑菌が繁殖する可能性があります。
早く乾かすために乾燥機を使いたい人もいるかもしれませんが、なるべく乾燥機は使わない方がよいでしょう。ベビー服は赤ちゃんの肌に優しい綿100%素材のものが多く、乾燥機を使うと、服が縮んでしまったり肌触りが悪くなったりしてしまう可能性があります。
ベビー服専用の場所に保管する
大人用の衣類からホルムアルデヒドが付着するのを防ぐために、赤ちゃんの服や肌着だけを保管する専用の場所を作っておきましょう。新品のタンスにしまう場合は、ホルムアルデヒドの移染を考えて、ビニール袋に入れてから保管するといいですよ。
ベビー服の水通しはいつまでやるもの?
水通しをいつまで続けたら良いのかに決まりはありません。新生児期〜生後6ヶ月頃まで行うという人もいれば、肌が弱い場合は大人になるまで続けているという人もいます。
ホルムアルデヒドの基準値が厳しい生後24ヶ月(2歳)まで行うのは、一つの目安かもしれませんね。
ベビー服の水通しはいつまでにやっておけばいいの?
赤ちゃんが生まれる前に衣類の水通しをしておくと産後の生活をスムーズに始められるので、妊娠34週頃までを目安に行っておきましょう。天気が良く乾燥した日を選ぶと、乾きが速いのでおすすめです。
臨月に入るとお腹がますます大きくなり、ちょっとした動きや家事も大変になります。赤ちゃんが出産予定日通りに生まれるとも限らないので、体力的にも心理的にも余裕があるうちにやっておくと安心ですよ。
ベビー服の水通しをしているうちに、足りないベビー服や肌着に気がつくこともあります。時間に余裕があれば、服を買い足しに行くこともできそうですね。
愛情をこめてベビー服の水通しをしよう
ベビー服やベビー肌着を揃え始めると、ママになる実感が湧いてきますよね。柔らかくて肌触りの良い服を着ることで、赤ちゃんが健やかに成長できるように、愛情をこめてベビー服を水通ししましょう。
出産後は、毎日のように赤ちゃんの衣類を洗濯することになります。この機会に赤ちゃん用の小さいハンガーを揃えるのもおすすめです。衣類だけでなく、赤ちゃんが使うガーゼやタオルやブランケットも水通ししておくと、安心して心地よく使うことができますよ。