生理中に頭痛…吐き気が伴うときの原因や対処法は?

監修医師 産婦人科医 藤東 淳也
藤東 淳也 日本産科婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医、細胞診専門医、がん治療認定医、日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医で、現在は藤東クリニック院長... 監修記事一覧へ

生理中には様々な不快症状があらわれますが、よく見られる症状の一つに、頭痛があります。普段から頭痛持ちだと生理中の頭痛がさらにひどくなることもあり、なかには吐き気を伴うという人もいます。つらい症状は、できるだけ緩和したいですよね。今回は、生理中の頭痛の原因や対処法、吐き気を伴うときの対策などをご説明します。

生理中の頭痛の原因は?吐き気もある?

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生理中の頭痛は、原因によって以下の二つに分類できます。

月経関連片頭痛

生理開始の2日前~生理中の3日間にだけ起こり、3周期中2周期以上で頭痛が見られる頭痛を、「月経関連片頭痛」と定義します(※1)。

原因はまだよくわかっていませんが、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」という女性ホルモンが影響しているのではないかと考えられています。

痛みが続く時間が長く、一般的な片頭痛の治療ではなかなか改善されないのが特徴です。

症状は普通の片頭痛とほぼ同じで、こめかみ付近がズキズキと痛むほか、音や光に敏感になったり、吐き気がしたりする人もいます。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は、肩や首、頭の周りの血行が悪くなることで起こる頭痛です。

生理中は経血の排出のために子宮に血が集まり、体のほかの部位への血流量が減少します。つまり、体の血流が悪くなりやすい時期で、そのぶん頭痛が起こりやすくなります。

痛みは後頭部から首筋にかけて起こり、頭全体が締め付けられるように感じます。めまいや、体のだるさを伴うこともあります。

生理中の頭痛がひどいのはなぜ?

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普段から頭痛持ちの人は、生理中に痛みが強くなりやすく、吐き気を伴うこともあります。

これは、生理中に分泌される「プロスタグランジン」という物質が原因です(※2)。

プロスタグランジンは、子宮を収縮させ、経血の排出をスムーズにするために分泌されますが、痛みを強くするという作用も持っています。そのため、生理中は頭痛の痛みがいつもよりひどくなったり、吐き気を伴ったりすることがあるのです。

プロスタグランジンの分泌量や痛みの感じ方は人それぞれで、生理中に特に痛みを感じない人もいれば、寝込むほどの痛みを感じる人もいます。

生理中の頭痛の治し方は?吐き気にも効く?

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月経関連片頭痛と緊張型頭痛は原因が異なるので、発症したときの解消法が異なります。対処を間違えるとかえって痛みを強くすることもあるので、まずどちらの頭痛なのかを把握し、以下のような方法で対処してみてください。

月経関連片頭痛

月経関連片頭痛による痛みや吐き気を緩和するには、外部からの刺激を抑えることが大切です。

光や音などの刺激を避けて、暗く静かな部屋で目を閉じて横になりましょう。そのときに、頭や首筋を冷たいタオルなどで冷やすと、痛みが和らぎやすくなります。こめかみなど、痛みがある部分を圧迫するのも効果的です。

逆に、温めてしまうと痛みが強くなるので、注意しましょう。

緊張型頭痛

緊張型頭痛の人は、血行を良くして、筋肉の強張りを緩めてあげましょう。

痛みを感じたら、横になるか座るかして、後頭部や首、肩など、痛みを感じる部分を温めます。蒸しタオルや湯たんぽなどを使うといいでしょう。首や腕を回したり、伸ばしたりと、軽い運動やストレッチをするのも効果的です。

また、頭の血行を良くするツボを押すのもおすすめです。首の後ろ側の髪の生え際辺りにある「天柱」や、頭のてっぺんにある「百会」というツボが、頭痛を和らげてくれるツボとしてよく知られています。

痛みがひどいときは

生理中に頭痛や吐き気がひどいときは、前述のとおり、プロスタグランジンという物質が影響している可能性があります。

プロスタグランジンは子宮周りの血行が悪いとたくさん分泌されるので、生理が始まったら、意識的にお腹周辺を温めるようにしましょう。腹巻を巻いたり、カイロを貼ったりすると効果的です。

また、普通の頭痛薬ではなく、プロスタグランジンの分泌を抑える成分が入っている鎮痛剤を飲むのも一つの方法です。

生理中の頭痛は予防できる?

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月経関連片頭痛と緊張型頭痛、どちらがあらわれていても、その痛みを予防するためには日頃の生活習慣が大切です。

月経関連偏頭痛の場合、ホルモンバランスの乱れが痛みを強くすると考えられるので、疲れやストレスをためず、不摂生をなくすことで、ホルモンバランスを整えたいですね。

難しいことをする必要はなく、規則正しい生活を心がけ、しっかりと眠りましょう。適度な運動をしたり、自分の趣味の時間でストレスを解消したりすることも大切ですよ。

緊張型頭痛の場合、日頃から血行を良くする生活を心がけましょう。

血行をよくするには、血の原料となる鉄分やマグネシウムなどの栄養素を多く含む食事をとるのがおすすめです。鉄分は、ほうれん草や小松菜、プルーンなどに、マグネシウムは、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類に含まれています。

また、1日の終わりには湯船に浸かるようにしたり、適度な運動をしたりして、体を温めるのも効果的です。

生理中の頭痛がつらいときは早めに病院へ

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ただでさえ様々な症状があらわれる生理中に、ひどい頭痛が起こるのはつらいですよね。生理のたびに毎回頭痛が起こるという人は、頭痛が出ないように、または出たとしても症状が軽く済むように、日頃の生活習慣を見直してみるといいかもしれません。

対策をしてもなかなか症状が緩和しない場合は、早めに病院へ行くことをおすすめします。病院で検査すれば頭痛の原因もわかりますし、その痛みにあわせた治療を行うこともできます。

生理痛で病院に行くのは気が引けるという人もいるかもしれませんが、専門家に相談して、自分の症状や原因にあった対策ができるといいですね。

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