赤ちゃん用の防ダニシートや防ダニ効果のある寝具を見かけたことはあっても、ダニが出やすい環境や赤ちゃん与える影響まで意識することは少ないですよね。
そこで今回は、ダニが原因でおこるアレルギーや対策方法などについて詳しく説明します。
赤ちゃんの周りでダニが出やすい環境は?
1年のうちダニが一番発生して繁殖しやすいのは、気温・湿度がともに高くなる5〜7月です。春になり温暖になってくるとダニは活動を始め、梅雨頃から活動が本格化します。
ダニの発生条件は「温度・湿度が高い」「エサ(人やペットのフケやアカ、食べ物のカス、カビ)がある」場所です。
特にベッド・布団・枕などの寝具、ぬいぐるみ、カーペット、ソファ、畳など、赤ちゃんの身近にも出やすいので注意が必要です(※1,2)。
ダニはなかなか肉眼では見えませんが、家には必ずいる身近な害虫です。1年を通して生息するヒョウヒダニを筆頭に、家には数種類のダニがいるといわれています(※2)。
ダニアレルギーの原因や症状は?
ダニアレルギーは、ダニのフンや死骸、ダニそのものが体内に入ってきたときに、免疫機能が撃退しようとして過剰に働くことで症状を引き起こします(※3)。
アレルギー症状には、主に以下の4つが挙げられます。
● アレルギー性鼻炎:鼻水・鼻づまり、くしゃみが1年を通して出る
● ぜんそく:発作的な咳・呼吸困難
● アレルギー性結膜炎:目の充血、かゆみなど
● アトピー性皮膚炎:かゆみ、湿疹など
ダニの死骸やフンが残っていると、その後にダニアレルギーを引き起こしやすくなリます。発生しやすい梅雨入り前から特に念入りに対策しておくと安心ですよ。
ダニアレルギーを防ぐためのダニ対策って?
ダニアレルギーを防ぐためには、以下の3つを心がけましょう。
● ダニ自体を退治する
● 死滅したダニを除去する
● ダニを発生させない予防対策をする
ダニは熱に弱く、乾燥処理、高温洗濯、薬剤などで死滅させることができます。退治したダニは、掃除機などでしっかり除去しましょう。
除去した後は、再びダニが発生しないよう手入れや、市販の防ダニグッズを活用するのがおすすめですよ。
寝具のダニ対策
退治&除去
・布団類を丸洗いする(1年に2回程度、専門業者に依頼するのが◎)
・布団類に掃除機をかける
・布団乾燥機などでよく乾燥させる
予防対策
・ダニが侵入できない目の細かいシーツを使う
・ダニ取りシートを布団の下に置く
・ダニよけスプレーを寝具にスプレーする
ダニよけスプレーは商品によって成分が異なります。商品の特徴や使用上の注意を確認して、乳幼児の寝具類に使えるものか確認しましょう。
部屋のダニ対策
退治&除去
・毎日掃除機ををかける(1㎡あたり20秒ほど)
・空気清浄機を使用する
・ぬいぐるみや寝具はこまめに洗濯する
・カーペットの下にはダニ取りシートを置く
・ダニよけスプレーをカーペットなどにスプレーする
ダニよけスプレーは商品によって成分が異なります。乳幼児のいる家庭でも使えるものかしっかり確認し、使用上の注意を必ず守りましょう。
予防対策
・風通しを良くして湿気は60%以下を保つ
・ラグやカーペットを使わない(防ダニのラグやカーペットを使用する)
・布製のソファーや椅子はダニが生息しにくい素材に替える
ダニに刺されてもアレルギーになる?
家にいるダニのなかでツメダニとイエダニは人を刺すことがあります。
ダニに刺された場合は、刺された箇所が赤くなってかゆみを伴います。
室内で蚊がいないのに赤く腫れていたり、布団に接している部分や服で隠れているおなか周り、太ももなどの皮膚のやわらかい部分に2箇所刺された跡がある場合はダニの可能性があります。
かゆみが長引くかもしれないため、早めに皮膚科や小児科で受診しましょう。
赤ちゃんのために、意識してダニ対策をしよう!
ダニアレルギーを発症すると、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などがおこる可能性があります。なるべくダニを発生させない環境づくりや対策をしてアレルギーから赤ちゃんを守りましょう。
すでに症状に心当たりがある場合でも、それだけでダニアレルギーかどうかを判断するのは難しいもの。病院で診てもらい、医師の指導のもと適切な処置をすることが大切です。