ノロウイルス完治までの期間・日数は?完治の目安や過ごし方は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

日本国内において、食中毒の原因の約55%を占め、患者数1位を誇るノロウイルス(※1)。ノロウイルスは非常に感染力が強いため、誰もが感染しうる病気といってもいいでしょう。そこで今回は、完治までの期間や日数、完治の目安や過ごし方など、感染したときに必要になる情報をご紹介します。

ノロウイルスとは?

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ノロウイルスとは、人間が感染すると感染性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種です。ノロウイルスは冬季に特に流行し、感染すると24〜48時間の潜伏期間ののち、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます(※2)。

感染経路は主に経口感染で、感染者の吐瀉物や糞便などに含まれたノロウイルスが、手指や食品を経て体内に入り、感染します(※2)。

また、ノロウイルスは、感染に必要なウイルスの数が数十個と他の菌やウイルスに比べて少なく、感染力が強いことも特徴です(※3)。そのため、保育園や学校、社会福祉施設などの集団生活の場では、特に感染が広がりやすい傾向があります。

ノロウイルス完治までの期間・日数の目安は?

時計 時間 はてな クエスチョン

ノロウイルスに感染すると、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、軽い発熱などの症状が現れるものの、多くの場合、1〜2日でそれらの症状は治ります(※2)。また、人によっては感染しても症状が出ない場合もあります。

しかし、症状が消えた後も、3〜7日ほどは便の中にウイルスが排出されるため、引き続き感染が広がらないよう注意が必要です(※4)。

ノロウイルスが完治するまでの過ごし方は?

疑問 クエスチョン

現在、ノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありませんが、特別な治療をしなくても治ることが多いものです(※2,4)。しかし、子供や高齢者、体力が低下している人は脱水症状を引き起こす可能性があるので、注意が必要です(※4)。

また、下痢止めは病気が治るのを長引かせる可能性があるので、使用しないほうがいいでしょう(※2)。

症状が治まっても、最長一週間は便と一緒にウイルスが排出されているため、次のような感染拡大の対策をする必要があります。

● 食品は十分に「加熱」してから食べる
● こまめに「手を洗う」
● 「消毒」を心がける

これら3点について、詳しくご紹介します。

ノロウイルス感染拡大を防ぐ、「加熱」の方法

ノロウイルスを不活性化するために、加熱は有効な手段だと考えられています。ノロウイルスに汚染された牡蠣などの二枚貝などの食品の場合、中心部が85〜90度になるように90秒以上加熱することが必要です(※2)。

ノロウイルス感染拡大を防ぐ、「手洗い」の方法

手を洗うことは、手についたノロウイルスの数を減らす最も有効な方法です。調理の前、食事の前、トイレに行った後、感染者の汚物の処理やおむつの交換をした後は、必ず手を洗うようにしましょう(※2)。

また、手を洗う際には、指輪などを外し、十分に泡立てた石鹸でブラシなどを使って洗うと、より効果が期待できます。手をすすぐ際には、温水の流水で丁寧に洗い流し、清潔なタオルかペーパータオルで拭きましょう(※2)。

ノロウイルス感染拡大を防ぐ、「消毒」の方法

ノロウイルスの消毒には、加熱や塩素による消毒が有効です。

まな板や包丁、へら、食器、ふきん、タオルなどは、85度以上の熱湯で1分以上加熱することで消毒できます(※2)。

塩素消毒には、市販の塩素系漂白剤などに使われている、次亜塩素酸ナトリウムを使った塩素消毒液が便利です。

塩素系漂白剤を塩素濃度が200ppmになるように水で薄め、洗剤で十分に洗浄した調理器具をこの消毒液に浸したり、カーテンや衣類、ドアノブを拭き取る際に使います(※1)。

ただし、吐瀉物などの酸性のものに塩素系漂白剤の原液を直接かけると、有毒ガスが発生する場合があります。また製品ごとに次亜塩素酸ナトリウムの濃度が違うので、薄める際は注意が必要です。

塩素系漂白剤を使って消毒液を作るときは、必ず商品の「使用上の注意」を確認したうえで行ってください(※1)。

ノロウイルスは完治後も感染予防を徹底して

カレンダー 期間 日数

ノロウイルスに感染すると、短い潜伏期間ですぐに症状が現れます。症状が出ている日数も比較的短いため、完治までの期間が短い病気だと思われがちです。

しかし症状が出なくなった後も、1週間近くウイルスを排出する可能性があり、引き続き感染拡大の予防を続ける必要があります。

ノロウイルスは感染力が強く、集団感染を引き起こしやすいウイルスです。もし赤ちゃんがノロウイルスにかかったときは、少なくとも1週間はおむつ替えのときに最大限の予防を行いましょう。

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