赤ちゃんを蚊から守りたい!蚊取り線香やベープで蚊除けしてもOK?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

夏が近づいてくると、気になるのが「蚊」の存在。赤ちゃんが生まれて初めての夏を迎えるときは、「赤ちゃんが蚊に刺されてしまうかも」と、心配になりますよね。しかし、蚊取り線香などの市販の虫除けを使いたくても、赤ちゃんへの影響が気になってしまうもの。そこで今回は、赤ちゃんが蚊に刺されたときの対処法をはじめ、蚊除けの方法、注意点についてご紹介します。

赤ちゃんが蚊に刺されるとどうなる?

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赤ちゃんは皮膚が弱いうえに、免疫力が低く、抗体を持っていないため、蚊に刺されると腫れたり、しこりができたり、水泡ができてしまうことがあります。

蚊は、人の息に含まれる二酸化炭素や汗に含まれる成分などに反応して、血を吸う対象を選んでいるとされています。赤ちゃんは大人よりも呼吸の回数が多く、体温も高めでよく汗をかくため、蚊に刺されやすいのです。特に夏場は汗をかきやすいので、刺されないようにしっかり準備をしてあげましょう。

赤ちゃんが蚊に刺されたときの対処法は?

虫刺され 赤ちゃん 日本人

蚊に限らず、赤ちゃんが虫に刺されてしまった場合、まずは刺された患部を流水で洗うか、濡れタオルで冷やしてあげてください。

刺された部分を清潔な状態にしたら、赤ちゃん用のかゆみ止めを塗ってあげましょう。患部が大きく腫れあがる場合や、赤ちゃんが痛そうにして機嫌が悪いときは、念のため小児科や皮膚科を受診してください。

そのまま放っておくと、かゆみや痛みが増して、赤ちゃんがぐずってしまうこともあります。また、かき壊して傷口から細菌が入り込む、刺された部分が熱を持つといったこともあるので、経過をよく見ながら、悪化する前に対処してあげましょう。

赤ちゃんの蚊除けに蚊取り線香やベープマットを使ってもいい?

蚊取り線香 煙

赤ちゃんが蚊に刺されないようにするためには、蚊除け(虫除け)が効果的です。しかし、赤ちゃんがいるときに使ってもいいのか不安になりますよね。

蚊除けグッズの種類は様々ですが、ここでは、蚊取り線香や殺虫剤を赤ちゃんがいる空間で使ってもいいのか、肌につけるタイプはどんなものが良いのかをご紹介します。

蚊取り線香

蚊取り線香は「除虫菊」というキク科の花を原料としており、人体には無害とされていて、赤ちゃんがいる空間でも使うことができます。

しかし、直接煙を吸い込んでしまうと目やノドの粘膜を刺激するので、赤ちゃんの近くでは焚かないようにし、しっかりと換気を行ってください。手の届くところに置いておくと、手に取ってやけどしたり、口に入れてしまったりする恐れもあるので、置く場所には注意しましょう。

殺虫剤(ベープマットやアースノーマットなど)

電気で焚くタイプの「ベープマット」や「アースノーマット」は、基本的には赤ちゃんがいる家庭でも使うことができ、製造販売元も「乳幼児がいる部屋で使っても大丈夫」としています(※1,2)。

ただし、「閉めきった部屋や狭い部屋で使用する場合は、ときどき換気をしてください」と併記されているので、換気を忘れないでくださいね。

ワンプッシュで殺虫剤を散布するタイプも同様ですが、噴射のときに薬剤を直接吸い込んでしまう可能性があります。使用の際は赤ちゃんを一度別の部屋に移しましょう。

肌に直接つける虫除け

肌に直接塗るタイプの虫除けは、まずは少量を塗ってみて、赤ちゃんの肌に合うかを確認してから使いましょう。市販の虫除けには赤ちゃんの敏感な肌にはおすすめできない成分が入っているものもあります。

「シトロネラ」「ユーカリ」「ペパーミント」など、虫が嫌う香りを発するエッセンシャルオイルもあります。虫除けスプレーが合わない場合は、自然由来のオイルを選ぶといいかもしれませんよ。

赤ちゃんが蚊に刺されたときの注意点は?

赤ちゃん 夜泣き 泣く

赤ちゃんが蚊に刺されてかゆみが出ると、自分で掻き壊してしまって、感染症の「とびひ」を引き起こす場合があるので、注意しましょう。

とびひは、搔き壊した部分に黄色ブドウ球菌などの細菌が感染し、水ぶくれができる病気です。水ぶくれがつぶれてしまうと、他の場所にうつってしまうだけでなく、触った人にも感染してしまう恐れがあります(※3)。

もし、刺された部分がひどくかゆそうにしていたり、じくじくするようであれば、早めに小児科か皮膚科を受診して、状態が悪化しないように対処してあげましょう。

赤ちゃんが蚊に刺されないよう予防を徹底しよう

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赤ちゃんが蚊に刺されないように、夏場は蚊が出やすい場所を避け、外出する時間帯も選ぶようにしたいですね。家の周りで蚊を発生させないために、生い茂った雑草や水たまりなど、蚊が好む場所を取り除いておくなど、予防を徹底することが大切です。

また、ウイルスを持つ蚊に刺された際に、日本脳炎が気になる人もいます。昨今の日本では症例が少ないとはいえ、リスクがゼロとはいえません。発症しても有効な治療法がないことから、厚生労働省では日本脳炎の予防接種を定期接種として推奨しています(※4)。

予防接種のほか、周辺の環境を整えてあげたり、ベビーベッドやベビーカー用の蚊帳といったグッズを活用したりして、赤ちゃんを虫刺されから守ってあげてくださいね。

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