生後9〜11ヶ月頃になると、離乳食はいよいよ3回食に突入します。栄養の大半を離乳食からとるようになるので、食べる量や栄養バランスが気になりますよね。同時に、この頃になると見られるようになるのが「遊び食べ」や「食べムラ」。「栄養は足りているの?」「なんでこんな食べ方をするの?」と気になるママもいるのではないでしょうか。そこで今回は、赤ちゃんの「遊び食べ」「食べムラ」ってどうして起きるの?いつまで続くの?という疑問にお答えします。
遊び食べとは?なぜするの?
生後9ヶ月を過ぎた頃から見られるようになる、食べ物を指でグチャグチャにつぶしたり、スプーンや食器を落としたりすることを「遊び食べ」といいます。後片付けが大変なので、ついイライラしてしまうママも多いことでしょう。
しかし、これは赤ちゃんにとって大切な成長過程の一つ。食べ物に興味が出た証拠で、触って形状や硬さ、感触を確かめているのです。これは、手指の感覚が発達した証拠でもあります。
とはいえ、後片付けをするママは大変ですよね。そんなときは、テーブルの下にレジャーシートを敷くなどして、赤ちゃんの成長を見守ってあげましょう。また、布製のスタイを使っている場合は、ビニール製のものにすると後片付けが楽になりますよ。
遊び食べはいつまで?
3回食のリズムが整い始める生後11ヶ月頃からは、食事のルールや時間を少しずつ赤ちゃんに教えていきましょう。
遊びながらダラダラ食べ続けると、次の離乳食の時間との感覚が短くなってしまいます。そうすると、生活リズムが崩れたり、食欲がわかなくなってしまうことも。食事の時間は15〜20分とし、遊び始めたら「ごちそうさまね」と声をかけて食事を切り上げましょう。
あまり量を食べていないと、次の食事までにおなかが空いてしまいますが、間食は与えないことが大原則。中途半端な時間に空腹を満たしてしまうと、食事のリズムがいつまで経っても整いません。
「遊んでいて食べなかったから、おなかが空いちゃうんだよね。次のごはんは、ちゃんと食べようね」と話すようにしましょう。
次の食事までに空腹になることで、食事の時間に集中できるようになります。それを繰り返しているうちに、遊び食べもおさまってくるはずです。
食事を切り上げても栄養に問題ない?
食事の量が十分で、体重が順調に増えているなら、遊び食べを始めたら食事を切り上げても問題ないでしょう。
体重の増えが十分ではない場合は、ママが手伝って食べさせてあげてくださいね。心配な場合は、乳児健診や小児科などで相談するのも良いでしょう。
遊び食べする赤ちゃんにおすすめのメニューは?

手でつかんで食べるという動作は、スプーンやフォークを使って食べるための大切な準備段階でもあります。
茹で野菜をスティック状にしたものやパンなど、赤ちゃんの小さな指でもつまみやすく、すべりにくい食材がおすすめです。また、おやきやパンケーキ、ハンバーグなども良いでしょう。
離乳食に取り入れて、赤ちゃんの好奇心を応援してあげましょう。
食べムラとは?どうして起きるの?
「ついこの前まではよく食べていたのに、食べる量が減ってしまった」「大好きなメニューを急に食べなくなった」など、食べムラもママの悩みをひとつですよね。
遊び食べのように食材に興味を示す反面、離乳食を食べることに飽きて中だるみをする赤ちゃんが増えるのも、この時期の特徴のひとつです。
無理に食べさせようとすると、赤ちゃんにとって食事が楽しくない時間になってしまうこともあります。発達段階の一つだと、おおらかに構えて様子をみましょう。
食べムラにはどう対応したらいい?
今日は食べなかったメニューも、少し日をおいてから出すとペロリと完食することも珍しくありません。よく出しているメニューなら、少し控えてみてもいいでしょう。
また、食べ物に好みが表れるようになるのもこの頃です。においや酸味があるものを嫌がったり、パサパサして口当たりのよくないものを嫌がる赤ちゃんもよくみられます。好みは短期間で変わることも多いので、少し時間をおいてからチャレンジしてみるといいでしょう。
風味ではなく、食べにくくて嫌がっている場合もあります。形状を変えてみるのも、食べムラ対策のひとつの方法です。
楽しい雰囲気で離乳食を進めましょう
赤ちゃんの健やかな成長を願って作った離乳食だからこそ、完食してほしいと思いますよね。
でも、赤ちゃんは食べることに慣れている最中です。ママがイライラすると、その雰囲気は赤ちゃんにも伝わり、離乳食が楽しくないものと感じてしまうかもしれません。
離乳色の遊び食べや食べムラは発達段階のひとつで、よくあること。ママが楽しい雰囲気でいると、赤ちゃんもうれしい気持ちになります。おおらかな気持ちで、離乳食を進めていけるといいですね。