歯固めとは?いつから必要?赤ちゃんにとっての役割や意味は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

出産祝いのギフトセットに入っていたり、ベビー用品のショップで売られていたりする「歯固め」。いつ頃からどんな目的で使ったらいいのか疑問に感じているママやパパもいるのではないでしょうか。

今回は、歯固めとはどういったものか、歯固めが必要な時期はいつからいつまでか、などをご紹介します。

赤ちゃんの歯固めとは?

赤ちゃん 歯固め おもちゃ 616639

赤ちゃんは歯の生え始めの頃に歯茎がむずがゆくなり、機嫌が悪くなることがあります。

欧米では「teething pain」と呼び、赤ちゃんが急にぐずり出したり、夜泣きをはじめたりする原因のひとつとして知られています。

この不快感を軽減させるために噛ませてあげるものが「歯固め」です。

歯固めに使うものには、歯固めを目的に作られたグッズをはじめ、赤ちゃんにとって噛み心地のよいタオルやおもちゃなどがあります。

歯固めグッズにはたくさんのタイプがあり、素材や形状、大きさもさまざまです。

タオルやおもちゃを歯固めとして使う場合は、赤ちゃんの口の中に入れても安全な素材でできたものを選んでくださいね。

なお、赤ちゃんの百日祝いとして行われるお食い初めにも歯固めの儀式があります。

この時点ではまだ歯が生える前なので、「丈夫な歯が生えますように」という願いを込めて、歯固めの石を赤ちゃんの口にちょんちょんと触れさせます。

歯の生え始めに使う「歯固め」とは違うものなので、注意してくださいね。

赤ちゃんの歯固めにはどんな効果があるの?

赤ちゃん 歯固め 歯がため 23801349

赤ちゃんの歯固めには、乳歯が生え始めるときの歯茎のムズムズ感を抑えるほかに、以下のような効果が期待できます。

「吸う」から「噛む」へのトレーニング

赤ちゃんは離乳食が始まる生後5~6ヶ月頃に、「吸う」だけでなく「噛む」ことを覚え始めます。上手に噛めるようになるには、唇や舌への刺激が必要です。

自分の力で噛むためのトレーニング用歯固めもあるので、赤ちゃんの成長に合わせて利用してくださいね。

乳歯や顎の成長を促進

歯固めは噛むことを目的につくられています。噛むことで歯茎がマッサージされ、咀嚼の機能や乳歯の成長、顎の発達が促されるとされています。

赤ちゃんの歯固めはいつから必要?

赤ちゃん 口

赤ちゃんの歯固めの使い始めは、乳歯が生え始めたタイミングがおすすめです。

個人差はあるものの、一般的に赤ちゃんの乳歯は生後6~8ヶ月頃に下の前歯から順番に生え始めます(※1)。

歯が生えてくる前には歯茎が大きく膨らみ、指で軽く触ると固くなっているのがわかるはずです。

また、歯が生える少し前からよだれの量が増えたり、口の中を気にしてぐずったりすることもあります。赤ちゃんに以下のような様子が見られたら歯固めを検討してみてください。

● よだれの量が増えた
● 機嫌が悪い
● タオルやおもちゃを噛む
● 口に手を入れる
● おっぱいやミルクを飲まなくなる など

赤ちゃんの歯固めはいつまで?

グッズ カレンダー 予定

赤ちゃんが歯固めをいつまで使いたがるかについては、下の前歯が生え揃ったとき、すべての乳歯が生え揃ったときなど、個人差があるため時期はまちまちです。

離乳食後期頃に入って食べものを噛むようになると、自然と使わなくなる赤ちゃんも多いようですよ。だいたい1歳頃が目安となります。

赤ちゃんの歯固めの選び方は?

SNS スマホ 女性

赤ちゃんの歯固めにはたくさんの種類があるため、どれがいいか迷ってしまいますよね。購入する際には、次のポイントを重視してみてくださいね。

赤ちゃんの好みに合った素材

歯固めには、さまざまな素材が使われています。一般に販売されている歯固めに危険な素材のものはないものの、プラスチック、シリコン、木、お米を主成分とする素材など、バリエーションがとても豊富です。

噛み心地を始め、お手入れの方法や傷のつきやすさなど、好みに合わせて選ぶといいでしょう。

握りやすい形状

持ち手のついているものや、大きすぎないサイズの歯固めは赤ちゃんが握りやすいのでおすすめですよ。

シンプルなデザイン

飾りが多いものは、口に入れたときに顔に当たって赤ちゃんが気にしてしまったり、持ちにくかったりします。シンプルなデザインが実用的でおすすめです。

また、口に入れる部分に溝が多いものは汚れが溜まりやすく不衛生になりがちなので、溝が少なく洗いやすい形が衛生面では安心ですよ。

歯固めで赤ちゃんの歯や顎を育てよう

噛むことは、歯や顎が育つだけでなく、脳が刺激されるといわれているので、乳歯が生え始めたら歯固めを準備してたくさん噛ませてあげましょう。今回ご紹介したポイントを参考に、赤ちゃんにぴったりの歯固めを選んでみてくださいね。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう