夏の代表的な感染症の一つである「ヘルパンギーナ」の感染が拡大しています。
感染者が先月から増加し続けており、過去5年間の同時期を大きく上回っています(※1)。
そこで今回は、ヘルパンギーナの症状や受診の目安、あわせて注意が必要な熱性けいれんについてお伝えします。
ヘルパンギーナの症状と受診の目安は?

症状
● 突然の38度以上の高熱
● 喉が痛み、腫れる
● 上あごの奥に赤い水疱ができる
発熱時に、熱性けいれんを伴うこともあります。
また水疱が破れた時の痛みによって、食事をしなくなったり機嫌が悪くなったりします。脱水症状に注意してください。
受診の目安
発熱が2〜4日ほど続き、解熱後に少し遅れて水疱等はおさまりますが、ウイルスが中枢神経に入り込んでしまうと髄膜炎を引き起こす可能性があります(※2)。
発熱のほかに、頭痛や嘔吐、顔色が悪い、不機嫌が続くなどの症状がある場合は、早めに病院を受診しましょう。
熱性けいれんが起こったら?

生後6ヶ月~5歳までの乳幼児は、38度以上の発熱時に「熱性けいれん」を起こすことがあります。
落ち着いて対処できるよう、具体的な症状と対処法、注意点を確認しておきましょう(※3)。
症状
● 手足をガクガク震わせ、顔色が悪くなる
● 突然意識がなくなり、白目を向く
● 体をそらせるように硬くする
● 体の力が抜けてボーッと意識がなくなる
対処法
子どもが熱性けいれんを起こすとびっくりしてしまうと思いますが、大人ができるだけ冷静でいることが大切です。
熱性けいれんは、ほとんどは5分以内に治まります。落ち着いて以下の対応を行ってください。
□ 息がつまらないように、頭をすこし後ろに反らせて気道を確保する
□ 衣服がきつそうならゆるめてあげる
<もし可能であれば>
□ 時計を確認し、「けいれんが続いた時間」と「けいれんが治まってから意識が戻る時間」を計る
□ 熱性けいれんの様子を動画で撮影する
けいれんが続いた時間や詳しい症状の記録は、受診時に重要な情報となります。
もし5分以上けいれんが続いたり、治まっても意識がなかなか戻らない場合には、すぐに救急病院を受診してください。
また、初めて熱性けいれんを起こした場合は、念のため小児科を受診しましょう。
対処するときの注意点
症状を悪化させる可能性があるため、以下の2点に注意しましょう。
● 大声で呼びかけたり激しく揺さぶったり、頬を叩いたりするなどの刺激は与えない
● 誤飲や怪我の原因になるので、口にものを入れない
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