赤ちゃんは授かりものとわかっていても、「できれば女の子が欲しい」「一人目が男の子だったから次は女の子」などと考えることもありますよね。
今回は、女の子の産み分けに関する噂について、性別の決まり方と合わせてご紹介します。
女の子の産み分けはできるの？
希望する性別が女の子であっても男の子であっても、自然な妊活をする上で100％産み分けができる方法はありせん。
「妊娠中のママのお腹が横に広がると女の子」といった話や、中国式産み分けカレンダーなど、女の子の産み分けに関する噂や迷信は昔からいろいろありますが、どれも科学的根拠はありません。
精子の特徴や膣内の性質、排卵日などから性行為のタイミングを工夫する方法も知られていますが、こちらに関しても科学的根拠はなく、確実に女の子が生まれるわけではありません。
女の子の性別はどうやって決まるの？
性別は、精子と卵子が持っている染色体が組み合わさることで決まります。精子はX染色体もしくはY染色体のどちらかを持ち、卵子はX染色体のみを持っています。
そのため、赤ちゃんの性別は「受精した精子の持っている染色体」によって決まります。
精子がX染色体を持っていれば、染色体の組み合わせが「XX」となって女の子に、Y染色体を持っていれば「XY」となって男の子になります。
つまり、性別が女の子になるには、卵子に受精した精子が「X染色体」を持っている必要があります。
女の子の産み分けの噂にはどんなものがあるの？
女の子を希望する場合の産み分けには、以下の方法がよく知られています。これらの噂について、真偽とあわせてご紹介します。
産み分けゼリー
女の子が欲しいと思っている人のなかには、「産み分けゼリー」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
産み分けゼリーとは、性行為の際に女性の腟内に注入する潤滑ゼリーです。価格は、1箱（5〜10本入り）あたり1〜2万円ほどします。
女の子が欲しい場合は腟内を酸性にする「ピンクゼリー」、男の子が欲しい場合は腟内をアルカリ性にする「グリーンゼリー」を使います。
ただし、産み分けゼリーで、通常よりも産み分けの確率を高められるという科学的根拠はありません。
試したい場合は、産み分けの効果がはっきり立証されていないことや、費用がかかることを納得した上で、日本製で成分が全て開示されている安全な商品を選ぶようにしてくださいね。
性行為の工夫
女の子が欲しい場合は、X染色体をもつ精子を優位にするために性行為は穏やかに行うといい、という噂もあります。
これは、性行為中に女性がオーガズムに達すると、腟内にアルカリ性の分泌物が増えてY染色体をもつ精子が活発に動くという噂が理由とされています。
しかし、この方法によって高い確率で産み分けができたという報告はありません。
科学的根拠はないので、確率が少しだけあがるかもしれないという程度の気持ちで試してみてもいいかもしれませんね。
排卵日を参考にした性行為
女性の膣内が排卵日前後に変化することを元に、女の子を産み分ける噂もあります。
排卵日が近づくと通常は酸性の腟内が弱アルカリ性に傾くため、排卵日の2日ほど前の膣内が酸性である間に性交をすると、酸性に強いX染色体をもつ精子を多く残せるという理論です。
この噂は科学的に否定されていて、排卵と性行為のタイミングは赤ちゃんの性別には影響しないことがわかっています（※1）。
確実な産み分けはできないことを知っておこう
今回紹介した産み分けの噂に科学的根拠はありません。あくまでも女の子が生まれる可能性を高められるかもしれないといわれているだけです。
産み分けを試みるときは、希望する性別の赤ちゃんが授からなかったときのことも想定して、事前にパートナーとしっかり話し合っておけるといいですね。
