赤ちゃん・新生児が寝ながら泣く!寝言や寝言泣きの原因は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県大和市の高座渋谷つばさクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギ... 監修記事一覧へ

赤ちゃんが寝ているときに、頻繁に泣いて起きてしまうことがあります。夜中に赤ちゃんが寝ながら泣いていると、「夜泣きがひどくて全く眠れない…」と、悩むママやパパもいるかもしれませんね。しかし、夜中に泣くからといって、必ずしも夜泣きとは限りません。もしかしたら、赤ちゃんの寝言である「寝言泣き」をしている可能性もありますよ。今回は、新生児や赤ちゃんが寝ながら泣いているときは寝言泣きなのか、その原因や対処法をご紹介します。

赤ちゃん・新生児が寝ながら泣くのは寝言なの?

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大人が睡眠中に寝言を言うように、新生児や赤ちゃんも寝言を言うことがあります。ただし、新生児や赤ちゃんは言葉をしゃべることができません。そのため、寝言を言うときは必然的に寝ながら泣くことになります。

このような赤ちゃんの寝言のことを「寝言泣き」と呼ぶことがあります。寝ながら泣くと言う点では夜泣きと似ているため、寝言泣きを夜泣きと勘違いするママ・パパは少なくありません。

赤ちゃん・新生児の寝言の原因は?

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人は、眠っている間、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」を交互に繰り返しています。ノンレム睡眠は眠りが深い状態で、体を動かさずぐっすり眠っていますが、レム睡眠は脳が覚醒している状態に近く、眠りが浅いというのが一般的です。

レム睡眠のときは夢を見ており、寝返りを打ったり、寝言を言ったりするのが特徴だとされています。

赤ちゃんも大人同様に、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返し、眠りが浅いレム睡眠のときに寝言を言うことがあるのです。ちなみにレム睡眠のときは、他にも手足をバタバタさせたり、反り返りをしたり、声を上げて笑う赤ちゃんもいますよ。

新生児・赤ちゃんの寝言泣きの見分け方は?

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新生児や赤ちゃんが、40~60分ごとに寝ながら泣いているのであれば、寝言泣きと判断しましょう。40〜60分という周期が、新生児や赤ちゃんの眠りが浅くなるレム睡眠のタイミングだからです。

前述のとおり、主にレム睡眠のタイミングで寝言を言いますが、赤ちゃん・新生児のレム睡眠とノンレム睡眠は、大人よりも短い間隔で訪れます。

大人の場合は、およそ90分かけてレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しますが、新生児期は40~50分間隔で、その後は発達とともに長くなっていき、1歳半〜2歳では約60分ごとにレム睡眠が訪れます(※1)。レム睡眠は、ノンレム睡眠より長く続きます。

ちなみに、5歳頃になると大人と同じサイクルに整います。

一方、夜泣きは生後5~6ヶ月頃から始まるのが目安です。主に生活リズムが関係していて、日中に知らない人に多く会うなどの刺激があったり、興奮してお昼寝がずれてしまったりしたときに起きやすくなります。

グズグズといつまでも寝られずに、起きながら泣いていれば夜泣きと判断しましょう。

赤ちゃん・新生児が寝ながら泣くときの対処法は?

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新生児や赤ちゃんが寝言泣きをしたら、何もしないで見守ってみましょう。もし、寝ながら泣いているのが寝言泣きであれば、少し声を上げた後で、自然とまたスヤスヤ眠り始めます。2~3分ほど様子を見てあげてください。

それよりも長く泣く場合や、泣き声が大きくなるようであれば、刺激しない程度にそっと手を握ってあげたり、赤ちゃんの頭や体のどこかに触れたり、お腹を優しくさするなどして落ち着かせてあげましょう。寝言泣きの場合は、そのまま寝入ってしまうことがほとんどです。

赤ちゃんが寝ながら泣いていると、つい「すぐにお世話をしてあげなきゃ」と思うものですが、それが睡眠の妨げになり、起こしてしまっていることもあります。大人でも寝言のたびにわざわざ揺さぶって起こされると、良い気分はしませんよね。

赤ちゃんも同じで、寝言泣きのたびに起こされると機嫌を損ねてしまうので、寝言泣きのときに赤ちゃんを起こす必要はありません。寝ながら泣いているのが寝言泣きかどうかを見極められると、夜中のお世話も少し楽になるかもしれませんよ。

赤ちゃん・新生児が寝ながら泣くときはそばで見守ろう

赤ちゃん・新生児が寝ながら泣くときは、寝言泣きの可能性があるので、まずはそばで見守ってあげてください。そのまま寝つくことがなければ、おむつが濡れているといった不快な状態ではないか、お腹が空いてないかを確認してあげましょう。

夜泣きと判断したときは、抱っこでゆらゆら揺らすなどして、安心させてあげてくださいね。

また、夜泣きなのか、それとも寝言泣きなのかどうか判断しやすくするためにも、普段から生活リズムを整えておくことが大切です。

夜は部屋を暗くして、20~21時には寝る態勢を整えましょう。朝は7~8時くらいにカーテンを開けて、朝日を浴びさせながら起こしてあげると、赤ちゃんや新生児の体内時計が少しずつ整ってきますよ。

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