赤ちゃんは成長するにつれて、遊び方の幅が少しずつ広がってきますよね。ごっこ遊びや、ものを何かに見立てた遊びなどはいつ頃からするのか気になるママやパパもいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ごっこ遊びと見立て遊びの意義や効果、年齢別の遊び方の例などをご紹介します。
ごっこ遊びとは?見立て遊びとは違うの?
「ごっこ遊び」とは、お店の店員や電車の車掌さんなど、自分以外の誰かになったつもりでストーリーを展開させながら遊ぶことをいいます。個人差はありますが、一般的に2歳頃からごっこ遊びをはじめるとされています(※1)。
ごっこ遊びと似た遊びに「見立て遊び」があります。積み木を電車に、ぬいぐるみを赤ちゃんにといったように、ものを何かに見立てて遊ぶことです。
見立て遊びはごっこ遊びより少し早く、1歳過ぎからはじめることが多いです(※1)。
ごっこ遊び・見立て遊びの意義や効果は?
ごっこ遊びや見立て遊びの意義や効果には、次のようなことがあると考えられています。
想像力が育まれる
ごっこ遊びで誰かの役になりきったり、見立て遊びでおもちゃを何かに見立てたりするときには、それまで経験したことをもとに想像力をはたらかせる必要があります。
「こんな場所だったらおもしろそう」「ここには、これも必要なはず」などとイメージしながら遊ぶことで想像力が育まれますよ。
表現力が豊かになる
店員や医師といった役になりきるためには、表現力も必要です。イメージする姿を言葉や動きであらわすことは、ごっこ遊びの楽しみの一つなので、自然と表現力が身についていきますよ。
コミュニケーション能力が育つ
ごっこ遊びを通して、一緒に遊ぶ相手と言葉で伝え合い心を通わせることでコミュニケーション能力の発達につながります。
例えば、お店屋さんごっこをするときは、店員の役とお客の役の間で会話が生まれるので、どんなことを言ったら相手が買いたくなるかなどを考えるきっかけにもなります。
見立て遊びをする時期は、まだ言葉で伝えることは難しいですが、積み木を食べ物に見立てて相手に渡すときなどに「どうぞ」「ありがとう」といった動作や気持ちのやりとりが生まれます。
ルールを守るなど社会性が身につく
ごっこ遊びでは、誰が何の役をやってどんな仕事をするかなど、ルールを決める必要があります。一人ひとりが決まりに沿って遊ぶので、ルールを守ることや社会性が身についていきます。
見立て遊びでも、電車に見立てた積み木は床の上を走らせる、車に見立てた積み木はテーブルの上を走らせるなど、小さな決まりを作りながら遊ぶこともあり、ルールを作ったり守ったりすることを学ぶきっかけになりますよ。
ごっこ遊びや見立て遊びの年齢別の内容は?
子どもは年齢によって経験してきたことや求める刺激が違うため、見立て遊びやごっこ遊びでどんなことをするかも異なってきます。
ここでは、1〜2歳頃と2〜3歳頃の年齢別に、見立て遊びやごっこ遊びの内容をご紹介します。
1〜2歳頃の見立て遊び
一般的に赤ちゃんは1歳前から、ママやパパの動作や声が行っていることを真似しはじめます(※2,3)。
1歳を過ぎて見立て遊びをするになると、次のようなことができるようになります。
興味や好みには個人差が大きく、違うものを使ったり見立てたりすることもあるため、あくまでも例として参考にしてくださいね。
- 段ボールを車に見立てて「ブーン」と乗っているように見せる
- 空き箱を電車にみたてて「ガタンゴトン」といった音を発しようとする
- 積み木を食べ物に見立てて、ママやパパにどうぞと渡す など
2~3歳頃のごっこ遊び
2~3歳頃になると、友達やまわりの大人と一緒に何かの役割を演じて遊ぶことに夢中になります。
さまざまな人たちに出会ったり、いろいろな場所へ行ったりする経験が増え、記憶力もついてくるので、次のようなごっこ遊びをすることが多いです。
- 運転士、車掌、乗客などになって電車ごっこをする
- 店員やお客になって買い物ごっこをする
- 医師や患者になってお医者さんごっこをする
- ママ、パパ、姉、弟など家族構成と役を決めて家族ごっこ(おままごと)をする など
役を演じる人がいないときは、ぬいぐるみや人形を加えたり、ストーリーを進めていくために必要な小物や衣装をおもちゃなどで代用したり、子どもなりに工夫する姿もみられますよ。
ごっこ遊びや見立て遊びを温かく見守ろう
ごっこ遊びや見立て遊びをすることはもちろん、新しい遊びを取り入れるには、たくさんの経験をさせてあげることが大切です。
好奇心も旺盛になってくる時期なので、新しいことにどんどん挑戦させてあげられるといいですね。
子どもは大人が発想できないような遊びをして、ときにママやパパを驚かせることもあります。
ごっこ遊びや見立て遊びを通して想像力や表現力が育まれるように「これはこうやってやるもの」などと決めつけず、自由に発想して遊べるように見守ってあげましょう。