赤ちゃんの寝かしつけは、コツをつかむまでなかなか難しいもの。寝かせたいと思えば思うほど、なかなか寝ついてくれない、なんてこともよくありますよね。しかし、上手に「背中トントン」をすると比較的早く寝ついてくれるので、ママやパパは正しいやり方を知っておきたいところです。今回は、背中トントンで寝かしつけるときの方法やコツ、注意点をご紹介します。
背中トントンで赤ちゃんが寝る理由は?
赤ちゃんは胎内でママの心音を聞きながら過ごしていたので、背中をトントンすることでそのリズムを思い出し、安心するといわれています。
心音と同じように、血液が体内を流れる「ゴー」という音にも安心感を覚えるといわれています。たとえば、ドライヤーや掃除機などの血流に似た音を聞かせると、赤ちゃんが泣き止むこともありますよ。
また赤ちゃんに限らず、人は単調なリズムを耳で聴いたり、体で感じたりするのを繰り返していると、脳がその刺激に慣れて眠気を催します。電車に乗っているときに、ガタンガタンと揺られるリズムでウトウトするのも、同じ理由です。
背中トントンをすると、赤ちゃんがトントンされるごとにゆっくりと眠りにつくのが見てとれます。泣き止まないときやぐずったときなども効果的なので、コツを覚えて実践してみてくださいね。
赤ちゃんの背中トントンのやり方やコツは?
赤ちゃんに背中トントンをしたからといって、すぐに深い眠りにつくというわけではありません。しかし、入眠しやすい状態を早く作ることができるので、あきらめずに根気強くやることが大切です。
また、寝かせるときは服の枚数や室温を調節したり、部屋を暗くしたりと、赤ちゃんが快適に寝ることができる環境を作っておくことも重要です。
そのうえで、以下の方法やコツを参考に背中トントンを実践してみましょう。
一定のリズムでトントンする
トントンは「単調」なのが一番効果的。同じ間隔、同じ速さで「トン、トン、トン、トン…」と、リズムを崩さないのがコツですよ。
歌いながらトントンすると、つい曲のリズムに合わせて「トトン、トン、トン、トトトト…」と拍子を取るように叩いてしまうので注意しましょう。歌うときは童謡など、単調な曲を選ぶと良いですね。
赤ちゃんが好む速さでトントンする
赤ちゃんには、それぞれ好きなテンポがあります。速いテンポで「トンットンットンッ」と叩かれるのを好む赤ちゃんもいれば、「トン…トン…トン…」とゆっくりしたテンポで叩かれるのを好む赤ちゃんもいます。
また、泣いているときやうとうとしているときなど、状況によって心地よいテンポが違うこともよくあります。
リズムよく1~2秒に1回くらいのペースでトントンすると寝つきやすいとよくいわれますが、みんながそうとは限りません。はじめのうちは寝かしつけるたびにテンポを変え、赤ちゃんの好みを探ってみてくださいね。
少し強めにトントンする
強めにトントンすると「目が覚めてしまうのでは?」「痛くないの?」と思って、優しくトントンしてしまいがちですが、実は少し強めの方が寝つきが良くなります。保育園などでは、腰のあたりを少し強めに叩く「背中ボスボス」という寝かしつけ方法も取り入れられているくらいです。
強くといっても、バシバシと体全体が揺れるような叩き方ではなく、赤ちゃんの背中に振動が伝わるようにするのがポイント。強くなりすぎるのが心配な場合は、少し手のひらを丸めてトントンしてみましょう。
赤ちゃんの顔色や様子をよく見ながら、心地よい振動を感じられる強さで刺激を与えてあげてくださいね。
背中トントンを赤ちゃんが嫌がるときは?
背中トントンで寝かしつけるのは、赤ちゃんの体調が良いときにしましょう。風邪気味で鼻が詰まっているときや、いつもと体調が違うとママが感じたときなどは、いつもより優しくトントンしながら、様子を見てあげてくださいね。
また、背中トントンを嫌がる赤ちゃんもいます。赤ちゃんは嫌なことをされるとストレスになってしまい、余計に眠れなくなってしまうので、しばらくトントンしても寝ないとき、トントンを嫌がって身をよじるようなときには、いったん背中トントンをやめましょう。
抱っこしてゆらゆらと揺れてみたり、背中をゆっくりなでたり、子守歌を耳元で聞かせたりと、他の寝かしつけ方法も試してあげると良いですね。
もしかすると、お腹が空いていたりおむつが汚れていたりするのが原因かもしれないので、母乳やミルクを飲む量やおむつの状態もチェックしてみましょう。
背中トントンするときはママもリラックス
背中トントンするときは、ママもリラックスすることが大切です。「早く寝かせたい」と焦ったり、イライラしたりしていると、赤ちゃんはママのわずかな気持ちの変化を敏感に感じとり、不安になって寝てくれないこともありますよ。
赤ちゃんを寝かしつけるときは、スキンシップをとる時間だと思って、ゆったりとした気持ちで接するようにしてくださいね。