美しい音色で多くの人を魅了する、ピアノ。子供の習い事のなかでも人気のあるもののひとつで、情操教育の観点からもピアノを習わせたいと思っている人も多いと思います。子供にピアノを習わせるとしたら、何歳からがいいのでしょうか?またピアノを学ぶことにより、どんなメリットがあるのでしょうか?今回は子供のピアノ学習についてご紹介します。
子供のピアノは何歳から始めるといい?
結論から言うと、子供は何歳からピアノを習うべきというはっきりとした基準のようなものはありません。しかし子供のピアノ学習を始める年齢を考えるうえで、考慮すべき点が2点あります。
ピアノの鍵盤を押せる力があるか
子供のピアノ学習を考える際にまず確認したいのが、子供がピアノの鍵盤を押せるだけの力があるかということ。子供が小さくて鍵盤をきちんと押せないと、ピアノが上手く弾けず、ストレスが溜まる一方です。
ピアノの鍵盤をしっかり押せるようになるのは4歳頃といわれており、ピアノ学習の年齢を考えるうえでひとつの目安になります。
子供の音感をどのくらい育てたいのか
もうひとつの考慮すべき点が子供の音感の発達です。子供の音感は、1歳から5歳頃の間に最も発達し、その後12歳までは発達が続くと考えられています(※1)。
そのため、将来ピアニストとして活躍してほしい、音楽関係の仕事に就いてほしいという願望があるのなら、遅くとも5歳までには子供のピアノ学習を始めた方がいいでしょう。
子供にピアノを習わせるメリットは?
子供がピアノを習うと、知能や言語能力の発達など様々な効果が得られるといわれています。子供をピアノ教室に通わせようか悩んでいるパパ・ママは判断材料として、以下のピアノ学習のメリットをチェックしてみましょう。
知能が発達する
楽譜を見ながら指を動かしていくピアノは、脳にいい刺激を与える楽器であり、ピアノを習えば知能が発達するといわれることもあります。
外国語がスムーズに習得できる
ピアノを学習すると、音を聞き分ける力とリズム感が育ちます。これらの能力は外国語を習得する際に役立ち、子供の外国語学習がスムーズに進む効果があるといわれています。
運動神経が発達する
楽器を学んでいる子供は、運動神経に影響を持つとされる脳梁(右脳と左脳をつなぐ部分)が発達しているという研究結果もあり、ピアノを習うと運動神経がよくなることも期待できます(※1)。
子供にピアノを習わせるのに必要な費用は?
ピアノ学習には、レッスン代以外にも様々な費用が必要となります。自分たちの家計状況に合った、無理のないピアノ学習プランを立てるよう心がけましょう。
レッスン費用
子供にピアノを習わせるうえでまず考えなければいけない費用が、ピアノ教室に支払うお金です。
教室によって1回のレッスン時間が30分、45分、60分、月間のレッスン回数が3回、4回と違ったレッスンスタイルを設けているため、一律に比較するのは難しい部分があります。
しかし、だいたいの相場として、就学前の子供向けレッスンには4,000~7,000円、小学生向けレッスンには7,000~10,000円の月謝を支払うことが多いようです。
ピアノ教室によっては月謝以外に、入会金や施設費、教材費などを支払わないといけないところもあります。また発表会があるたびに、衣装代や場所代、特別レッスン代などがかかることもあります。通いたい教室を見つけたら、月謝以外にどんな費用がかかるのか問い合わせて、確認をとるようにしましょう。
ピアノの値段
ピアノ学習で考慮すべきもうひとつの費用が、ピアノの値段です。比較的お手頃な値段の電子ピアノだと15,000~50,000円が相場です。
しかし電子ピアノだと、通常のピアノで演奏したときに得られる「鍵盤を押す力によって音色が変わる」という感覚が得られないため、本格的にピアノを学んでほしいと思っているのなら、アップライトピアノやグランドピアノの購入を考えなければいけません。
アップライトピアノは弦を縦に張った設置面積の少ないピアノのことで、グランドピアノに比べて値段は低めです。アップライトピアノの値段の相場は30~80万円で、グランドピアノは100~300万円が相場です。
子供がピアノを楽しんで学べる環境を
ピアノを通して多くのことを学んでほしいと、無理やり子供にピアノを習わせてしまっては、ピアノが嫌いになり、演奏すること自体がストレスになってしまうかもしれません。
親子で一緒に練習したり、自宅で家族だけのミニコンサートを開いたりして、子供が楽しんでピアノを弾ける環境を作ってあげてください。楽しいというプラスの感情がピアノの上達、そして子供の健やかな成長につながりますよ。