メープルシロップは、甘くて美味しいので、きっと赤ちゃんも大好きなはず。でも、離乳食期の赤ちゃんに、いつからメープルシロップを与えていいのか、そもそも赤ちゃんが食べてもいいものなのか、気になってしまうこともあるのではないでしょうか。今回は、離乳食期のメープルシロップについて、いつからあげてもいいのか、与える量や注意点などをご紹介します。
メープルシロップとは?はちみつとは違うもの?

「メープルシロップ」は、カエデ(メープル)の樹液を煮詰めて作られる、無添加の甘味料です。自然の栄養分が含まれた天然の食品です。
メープルシロップといえば、カナダを思い浮かべる人も多いですよね。全世界のメープルシロップのうち、79%がカナダで生産されています(※1)。
メープルシロップとはちみつの違いは?
1歳前の赤ちゃんが食べるとボツリヌス菌の影響がでやすい「はちみつ」は、ミツバチが花から採取した花の蜜を体内でブドウ糖などに分解した蜜のこと。
メープルシロップと形状や色がよく似ていて、間違えられることもありますが、はちみつは全く異なるものです。
メープルシロップの栄養価や効能は?

メープルシロップは、栄養価が高い甘味料で、カルシウムやマグネシム、カリウム、亜鉛がバランスよく含まれています(※1)。カロリーは砂糖やはちみつより低く、抗酸化作用のあるポリフェノールも多く含まれています。
最近では、東京大学大学院の研究チームが、メープルシロップには肝臓保護効果があることを世界で初めて確認しました(※1)。
いつからメープルシロップを赤ちゃんに食べさせていいの?離乳食に使うには?

メープルシロップは、煮詰める段階で殺菌され、添加物や着色料を一切含まない自然食品です。メープルシロップの製造販売元も、ごく少量であれば、離乳食初期の生後5~6ヶ月から与えても問題はないとしています(※1)。
ただし、甘くて糖度が高く、虫歯のリスクがあるため、生後10ヶ月以降の離乳食に慣れた頃に与えるほうが安心です。下記に、離乳食でメープルシロップを使うときの注意点やポイントをご紹介します。
与えるときは少量
メープルシロップは、天然の甘味料とはいえ、とても甘く糖分も多いので、与え過ぎには注意してください。砂糖代わりの甘味料として離乳食の風味づけ程度に使用するのがおすすめです。初めて使うときは、ごく少量から試してみましょう。
離乳食に1日に使うメープルシロップの目安量は、1歳で大さじ2/3程度です(※1)。
与える頻度にも気をつける
赤ちゃんは甘い味が大好きです。メープルシロップを頻回に与えていると、甘いものばかりを食べたがる可能性もあるので、週に2〜3回以内がよいでしょう。
本物のメープルシロップを
メープルシロップを購入するときは、カナダ産の100%カエデ樹液で作られたものをおすすめします。
なかには、メープルシロップ風味の甘味料もあります。安値ですが、カエデ樹液以外の原料で作られていたり、添加物が入っていたりして、栄養価も落ちます。なるべくカナダ産の純正のメープルシロップを選び、成分表もしっかりと確認してくださいね。
赤ちゃんがメープルシロップを食べ過ぎるとどうなるの?

メープルシロップは、栄養価が高く、赤ちゃんにも安心して食べさせることができますが、与え過ぎには注意が必要です。
離乳食期に食べたものは、その後の嗜好や食生活に大きな影響を与えます。メープルシロップだけではありませんが、赤ちゃんのうちから栄養過多で体重が増えすぎると、将来的に以下のような症状が出る可能性があります(※2)。
・ 幼児の肥満
・ 幼児期の糖尿病
・ 偏った栄養による栄養失調
・ 体がだるくなる
・ 便秘傾向
これは、あくまでも過体重のリスクですが、適量を与えるように心がけながら、離乳食に上手に取り入れていきましょう。
赤ちゃんに、栄養たっぷりのメープルシロップを

メープルシロップは、栄養がたっぷり含まれた健康食材です。離乳食では、甘味や風味付けのアイテムとして活躍するので、ぜひ取り入れてみてください。
赤ちゃんだけでなく、大人にもメープルシロップはおすすめです。日々の食事やお菓子作りで使う砂糖やはちみつを、メープルシロップに代えてみるだけで、栄養効果が変わってきます。授乳中のママにもうれしいですね。
離乳食をきっかけに毎日の食事にメープルシロップを取り入れて、家族みんなで美味しく健康的な食生活を送りましょう。