麻疹(はしか)とは?症状や感染経路、治療法は?

監修医師 小児科 武井 智昭
武井 智昭 日本小児科学会専門医。2002年、慶応義塾大学医学部卒。神奈川県内の病院・クリニックで小児科医としての経験を積み、現在は神奈川県横浜市のなごみクリニックに院長として勤務。内科・小児科・アレルギー科を担... 監修記事一覧へ

注意しなければいけない子供の病気のひとつに「麻疹(はしか)」があります。感染力が強く、発症すると命に危険が及ぶこともあります。それでは、麻疹はどのような経路で人に感染するのでしょうか?また、子供を麻疹から守るには、どうすれば良いのでしょうか?今回は麻疹の症状や感染経路、治療法、予防法などをご紹介します。

麻疹(ましん・はしか)とは?

ウイルス 感染 ばい菌 潜伏 感染症

麻疹(はしか)は、麻疹ウイルスに感染して起こる病気です。発症すると、発熱や発疹、咳などの症状が長く続き、重症化することが多くあります。

麻疹ウイルスが流行して、多くの死者を出すこともあったため、日本ではワクチン接種による予防が進められてきました。その結果、麻疹による死亡例は大幅に減ったのですが、1歳児の麻疹ワクチン接種率は約50%と低いので、現在でも死亡例があり、0~4歳の子供が大半を占めます(※1)。

小さい子供を持つ親にとって、麻疹は注意しなければいけない病気です。

麻疹の原因は?感染経路は?

記号 疑問 はてな

麻疹を引き起こす麻疹ウイルスは感染力が強く、空気感染や飛沫感染、接触感染などさまざまな感染経路で、短時間のうちに人から人へと感染していきます。

厚生労働省によると、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%の確率で発症します。そして、一度感染して発症すれば、免疫は一生持続するとされています(※2)。

麻疹ウイルスに感染すると、10~12日ほどの潜伏期間を経て、発症するのが一般的です。

麻疹の症状は?

子供 泣く 抱っこ 病気

麻疹を発症すると、まず38度前後の発熱や鼻水、咳、めやになど風邪の症状が比較的強く現れます。発熱から3~4日目に目が充血したり、頬の内側にコプリック斑という白っぽいブツブツが数個から数十個できたりします。

熱は12〜24時間程度で一旦下がり、その後発症してから4〜5日目に再び上がります。それとほぼ同時期に、顔や耳の後ろあたりに赤い発疹が現れ、次第に全身に広がっていきます(※3,4)。

麻疹は、肺炎や中耳炎、脳炎などの合併症を引き起こす可能性があるため、早期の対処が大切です。麻疹が疑われる場合には、できるだけ早めに病院を受診しましょう。

麻疹の診断・治療方法は?

採血 血液検査 

麻疹の診断は、血液中や咽頭ぬぐい液からウイルスを分離する検査によって行われるのが一般的です。

麻疹に特効薬はなく、細菌の二次感染の場合は抗生物質を使うこともあります。主に発熱や咳など現れている症状を和らげる対症療法を行います。症状がひどい場合には、入院が必要です。

自宅では、安静にしながら、脱水症状にならないように水分補給をこまめに行ってください。入浴は、熱が下がって3~4日経つまでは控えましょう(※4,5)。

麻疹になっても登園・登校できるの?

保育園

麻疹は学校感染症の第二種に指定されており、熱が下がった後の3日間は登園・登校はできません。症状により感染力が強いと判断された場合には、もっと長い期間において出席停止になります(※6)。

麻疹にかかって症状が治まってきたら、幼稚園や保育園、小学校にいつ頃行けるのかを医師に確認しましょう。登園・登校できる日の目途が立ったら、念のため、事前に園や学校に連絡しておいてください。

麻疹の予防法は?

子供 肌 注射 病院 検査

麻疹の最も有効な予防法はワクチン接種を受けることで、定期接種とされています(※2)。

麻疹の予防接種は2回受けると、免役を獲得できる確率が高まるため、2回の予防接種を受けることが推奨されています。1回目の接種は1~2歳未満の間、2回目が小学校に入学する前の1年間です。

保育園などに通っていると、1歳前でも集団感染することがあり、生後9ヶ月頃に予防接種をすれば、感染する確率を下げられる可能性があります(※3)。しかし、1歳前の麻疹の予防接種は国が定めた期間外の接種になるので、任意接種扱いになり、費用は自己負担になります。

任意接種扱いで受けるときの費用は、麻疹ワクチン単体では5,000円前後、風疹ワクチンとセットになった混合ワクチンでは1万円前後です。費用は医療機関によって異なるので、前もって確認しておきましょう。

麻疹は発症前に予防しよう

予防接種 赤ちゃん 注射

麻疹は発症すると危険な病気であり、ワクチン接種を受けて予防することが肝心です。

日本では、1~2歳未満の間と就学前の1年間に、麻疹の予防接種が無料で受けられます。麻疹を予防するためにも、1歳の誕生日を迎えたらすぐに予防接種が受けられるように、事前にスケジュールを組んでおいてください。

子供を麻疹から守るためにも、早め早めの対策を心がけましょう。

こそだてハックに「いいね!」して情報を受け取ろう