3歳頃までは、遊ぶときは常に大人が近くにいて、せまい範囲で動いていますが、4~5歳になると行動範囲がぐっと広がります。体を大きく動かしたり、友達と会話をして意志疎通したりしながら遊べる時期です。今回は、そんな4・5歳児の遊びについて、おすすめの外遊びと室内遊びをご紹介します。
4・5歳児の発達の様子
4歳を過ぎると、体力が増し、長い時間歩いたり遊んだりできるようになります。片足でバランスをとる、速く走ってみる、といったように、自分で意識しながら体を動かせるようになるのもこの時期。保育園や幼稚園の運動会も積極的に楽しむようになりますよ。
心の発達では、社会性がどんどん身についていきます。友達の気持ちを理解しようとしたり、自分の感情をコントロールしたりする姿がみられます。まだまだうまく言葉にできず、ケンカをしてしまうこともありますが、そのような場面でも、できるだけ自分で解決しようと努力するので、ママは少し遠くから見守ってあげましょう。
5歳になり、保育園や幼稚園で年長へと進級すると、お兄ちゃんらしさ・お姉ちゃんらしさが増し、小さい子の面倒をみたり、リーダーシップをとって周囲をまとめたりするようになります。
4・5歳児の遊びのポイントは?
4・5歳児は、友達たち同士で遊ぶことがますます楽しくなってきます。遊びを通して、自分の役割や責任を感じるようになり、みんなで仲良く遊べるように工夫します。
保育園や幼稚園での生活が中心になってくるので、お迎えのときや保護者会で、園ではどんな風に遊んでいるのかを担任の先生に聞いておくといいですね。
基本的には、子供が興味を持った遊びを、とことんやらせてあげることが大切ですが、悪い習慣や癖が身につきやすい時期でもあるので、注意が必要です。
家庭の方針を決めて、「テレビは1日30分まで」「〇〇歳になってからやろうね」など、ママやパパがしっかりと考えを伝えてあげましょう。
4・5歳児におすすめの外遊びは?
外で体を動かすことは、運動能力を高めることにつながるので、積極的に外遊びをさせてあげましょう。
ボール遊び
4歳を過ぎると、ボール遊びが上手にできるようになってきます。投げられたボールをそのままキャッチすることは難しくても、ワンバウンドのボールはキャッチできるように。まずは、ワンバウンドでのキャッチボールの練習を始めてみましょう。
鬼ごっこ
友達と上手にコミュニケーションを取ったり、しっかりとルールを理解できたりするので、集団で遊べるようになります。鬼ごっこは、友達やパパ・ママと楽しめる、この時期にぴったりの遊びです。
鬼ごっこに慣れてきたら、缶けりや、色鬼、氷鬼など、ママやパパが子供の頃に遊んだ遊びも教えてあげてもいいですね。新しい遊びに、子供たちはきっと夢中になりますよ。
バランスゲーム
公園の遊具に一本橋のようなものがあったら、挑戦させてみましょう。バランス感覚が養われる時期なので、練習を重ねると上手に渡れるようになります。
友達やママが、反対側から歩いて、出会ったところでじゃんけんをして、負けた人は、もう一度やり直すといった遊びも楽しいですよ。
一本橋がないときは、枝やチョークで線を描いて、その上を歩いてみてもいいですね。
4・5歳児におすすめの室内遊びは?
梅雨で雨が続くときや、体調が悪い日は室内遊びが活躍します。4・5歳の子供は、言葉の引き出しが増えるので、ますますたくさんの遊びができるようになってきますよ。
言葉遊び
定番のしりとりや、テーマを決めた連想ゲームも楽しめるようになります。例えば、「夏」→「暑い」→「太陽」→「ひまわり」…といったように、季節の風物詩というテーマで連想ゲームをするのもいいですね。
想像力が豊かな子供たちは、大人の予想を超えた答えを出してくることもあります。あえてテーマを決めないで進めるのもおすすめです。時間があるときは、連想したものを絵にして、実際に並べたりすると、ひとつの作品ができるのでさらに楽しめますよ。
ごっこ遊び
4・5歳頃の子供は、自分を他者の姿にあてはめた「ごっこ遊び」をするのが大好きです。
女の子は、お母さんごっこやお人形さんごっこをはじめ、アニメのキャラクターになりきるなど、様々な「ごっこ」を行います。男の子も、テレビのヒーローを中心に、〇〇マン、〇〇レンジャーと、ごっこ遊びを楽しむこともあります。
自分でありながらも、キャラクターやヒーローを体験することで、「他人の気持ちになる」ことを学ぶ大切なプロセスです。
ボードゲーム
5歳頃になると、簡単なルールのボードゲームができるようになります。なかでも、サイコロをふって駒を進める双六は、数をカウントしたり、文字を読んだりする練習にもなるので、おすすめです。
オセロや将棋のような、まだちょっと難しいかなというゲームに興味を持つことも。家族や友達と一緒に大人数で楽しめるのも、ボードゲームの魅力です。
4・5歳児にとって遊びは成長を促す大切なもの
4・5歳になると、遊びの幅がぐっと広がるので、子供の成長に驚くことが多くなります。お絵かきが上達したり、細かいハサミ使いができるようになるのも、この時期です。
子供の頃に遊びを通して学んだことは、その後の成長に大きく影響します。外では、思いきり体を動かし、室内では、集中して遊べる遊びを見つけられるように、ママやパパがサポートしながら、子供のやりたい気持ちを伸ばしてあげられるといいですね。