子どもが食べなくて困る!小食・食欲がない・むら食いなどの原因と対策は?

この記事では、管理栄養士である中村美穂さん著『まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳 発達を促す子どもごはん』より、子どもの食の悩みのひとつである、「小食・食欲がない・むら食い」について紹介します。

記事提供:まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん(中村美穂著、日東書院本社)

食の悩み
「少食・食欲がない・むら食い」について

小食・食欲がない・むら食いは、どれも「食べない」という点では共通の悩み。おなかがすいていなかったり、もともと食に関心が薄かったりと原因はさまざまです。

むらはあって当然ですが
原因も探ってみましょう

1歳半 食事 食べない 24169891 

子どもの食欲は大人のように一定していないもの。普段から食べないことが多いと心配になるおうちのかたが多いと思いますが、無理に食べさせようとしたり、せかしたりすると食事が楽しくなくなり、食べる意欲がなくなってしまう原因になります。

逆に、楽しい雰囲気で食欲がアップする場合もありますから、神経質になり過ぎないように心がけましょう

まずは生活リズムを見直し
体調もチェックして

時間 時計

しっかり食べる前提としては、ごく基本的なことですが、「おなかをすかせる」ことが大切。できるだけ生活リズムをととのえましょう。

さらに、おやつはもちろん、おっぱいや牛乳を与え過ぎると、空腹の感覚が分からないということもあるので摂取量には注意が必要です。

それでも食べない場合には、腹痛、下痢、飲み込むとのどが痛い、口内炎があるといった身体的な要因から食べない場合も考えられますから、「体の具合が悪くないか」もチェックしてみてください。

このとき子どもが感じていること

● おなかがいっぱい(空腹がわからない)
● 食べることが楽しくない
● やる気を損ねている
● 体の不調がある

【CASE1】基本的に食が細い

子ども 食欲不振 好き嫌い 食べない 22095724

なぜ? 
おなかがすいて いないのかも?

もともと体が小さめの場合があるうえ、消化力なども子どもそれぞれに異なるため、食べる量には個人差があります。元気に成長していればあまり心配ありませんが、あまりに食べない場合は、おなかがすいていないことも考えられます。

これで解決!  
生活リズムを見直し、 栄養価の高い食材を与えて

「睡眠」「食事とおやつ」「遊び」の時間を見直し、生活リズムをととのえます。さらに外でたくさん遊ぶと食事量もアップ。一度に食べられる量が少ないので、栄養価の高い食品(チーズ、かぼちゃなど)をあげるのもコツ。おやつでも不足する栄養を補います。

【CASE2】食べる意欲がない

子供 偏食 好き嫌い 日本人

なぜ? 
食べることに自信がなく、負担に感じているのかも

食べたいという欲求が少ないことに加え、大人に「食べなさい」と強いられて、逆に食べることに自信がなくなっているのかも。また、食べ物を見たり触れたり、食に興味を持つきっかけになる体験が少ないことも考えられます。

これで解決!  
見た目の演出で、食への興味を引き出す

最初は少なめに盛りつけ、おかわりできるようにして。「食べてみたい!」という気持ちを引き出す魅力的な見た目と食べやすさに工夫しましょう。周りの人がおいしそうに食べる姿を見せることも大切です。

【CASE3】食べるのが遅い

スプーン フォーク 食事 男の子

なぜ? 
食べにくさが原因になっている可能性が

ゆっくりなペースも個性です。ただし、食べ物を口に入れ、噛んで飲み込むことが上手くできない場合には、食材が食べにくい大きさだったり、食具が使いにくい可能性も。苦手な食べ物が多くて食が進まない場合は、にらめっこが続くこともあります。

これで解決!  
好きなものと、よく噛むものを組み合わせて与える

なるべくせかさず、声をかけつつ見守ることが大切。栄養不足にならないよう、好きなものやスープのような食べやすいものと、そしゃくを促すものを組み合わせた献立にして、無理なく食べられるようにします。

【CASE4】食べる量にむらがある

3歳 食事 食卓

なぜ? 
子どもの食事は量が一定しないもの

子どもは大人以上に、体調や気分により食べる量が一定しないもの。適量が分からず食べ過ぎたことで次の食事が入らなかったり、好きなものばかり多く食べているというケースもあります。また、甘いものをとり過ぎている可能性も。

これで解決! 
少なめに盛りつけ、食べきる満足感を経験させる

好きなものを先にあげないようにしたり、最初は少なめに盛り、食べられたらおかわりをさせるなど、むらなく食べられるように調整を。水分補給はジュースや牛乳ではなく水か麦茶にするなどして、食事とそうでない時間にメリハリをつけましょう。おっぱい・ミルクを続けている場合は、やめると食べるようになることが多いので、徐々に減らすよう見直してみましょう。

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