「おやつ=甘いもの・スナック」というイメージがありますが、この時期は軽食のようなおやつがおすすめです。食事とは少し異なる見た目や味付けをしてあげると、新しい「食べる楽しさ」を発見できたり、食への意欲をサポートすることにもつながりますよ。
そこで今回は、食べる楽しさを体験できる、幼児食期におすすめの「おやつ」のレシピを8品紹介します。
「おやつ」の考え方とポイント
この時期のおやつは、一度の食事で多くの量を食べられない、食べムラがあるときなどの、栄養補給の目的もあります。
そのため、おやつも食事の一環として、軽食・補食の感覚で準備してくださいね。
ポイント1:おやつを食べる時間を決める
だらだらと食べ続けることは、食事を食べないことにつながり、口内環境にもよくありません。お腹のすいた状態で食事を迎えられるよう、「昼食と夕食の間の15時くらいにあげる」というように、時間を決めておきましょう。
ポイント2:味や食感に気をつける
糖分や油分が多いものは癖になりやすく、薄味のものを食べたときに物足りなくなることがあるので注意が必要です。やさしい甘さ、薄味を心がけてくださいね。
また、しっかり噛めてゆっくり食べられるおやつは満足感が増すのといわれています。噛む力をはぐくむ食材や調理法を積極的に試してみましょう。
幼児食期におすすめのおやつレシピ
きな粉トーストスティック
材料(1食分)
- 1室温でやわらかくしたバターを食パンにぬり、砂糖を混ぜたきな粉をふりかける。
- 21を2cm幅の棒状に切り、オーブントースターで軽く色づくまで焼く。
かぼちゃ蒸しパン
材料(3〜4個分)
- 1かぼちゃはゆでて皮をむき、ラップで包んで手でもみつぶす。ボウルに入れ、Bを加えて泡立て器でよく混ぜる。Aをザルでふるいながら加え、ゴムベラで混ぜる。
- 2カップをしいた耐熱容器に生地を7分目くらいまで入れる。蒸気の上がった蒸し器に並べ、強火で15分程度蒸す。蒸し器がない場合は鍋またはフライパンに高さ2cmの湯を入れ、容器を並べる。ぬれ布巾で包んだふたをし、強火で15分程蒸す(途中で湯がなくなりそうになったら足す)。
小松菜ヨーグルトスコーン
材料(約15個分)
- 1小松菜はやわらかくゆで、葉先の部分をみじん切りにしてすり鉢などですりつぶす。Bを加えて混ぜる。
- 2Aをボウルに入れて混ぜる。サラダ油を加え、両手でこすり合わせるようにしてなじませる。粉と油が均一に混ざってサラサラの状態になったら、1を混ぜ、ひとまとめにする。
- 3ラップで包んで1cm厚さの四角形に伸ばし、包丁で1×3cmの棒状に切る。
- 4アルミホイルをしいて3を並べ、オーブントースターで約10分焼く。
にんじんフレンチトースト
材料
- 1よく混ぜたAに6等分に切った食パンを浸し、全体に液を含ませる。
- 2熱したフライパンにバターを薄くしき、1を並べて両面が薄く色づくまで焼く。
かぼちゃドーナツ
材料(3個分)
- 1かぼちゃはゆでて皮をむき、ラップに包んで手でもみつぶす。
- 21をボウルに入れ、Aを入れてよく混ぜる。Bをザルに入れてふるいながら加え混ぜる。ひとつにまとめ、3等分にして棒状に伸ばし、端をつなげてリング状にする。※手に薄く粉をつけるとくっつきにくく、作業がしやすい。
- 3小さめのフライパンに高さ2〜3cmの油を入れて熱し、箸を入れると泡が出るくらい(中温)で2を入れる。上下を返しながら、きつね色になるまで揚げる。
カラフル野菜ゼリー
(トマト、かぼちゃ、きゅうり)
材料(150mlのグラス3個分)
- 1小鍋にAを入れて混ぜ、沸騰するまで混ぜながら煮溶かす。
- 2皮をむき種を取って刻んだトマト、ゆでて皮をむき、つぶしたかぼちゃ、すりおろしたきゅうりのいずれか1種類を混ぜる。水でぬらしたミニグラスに注ぎ、冷蔵庫で冷やしかためる。※Aを3倍量にし、3等分して野菜3種をそれぞれ混ぜてもよい。
りんごのくず煮&ヨーグルト
材料(6食分)
- 1りんごは皮と芯を取り、いちょう切りにする。水から煮て、砂糖、塩を加え、煮汁が少なくなるまで煮つめる。水で溶いたくず粉を回し入れ、軽くつぶしながらとろみがつくまで煮る。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
- 2器にプレーンヨーグルトを入れ、1をのせる。
プルーンとバナナのおからココアマフィン
材料(4個分)
- 1ボウルに刻んだバナナの半量とAを入れて泡立て器でよく混ぜ、Bをザルに合わせてふるい入れ、ゴムベラでしっかり混ぜる。
- 2カップケーキの型などに1を7分目くらいまで入れ、プルーンと残りのバナナを刻んでのせ、軽く押し込む。180℃に予熱したオーブンで約20分焼く。
楽しく食べられるおやつを作ろう!
食べる楽しみを広げてくれる「おやつ」は、子どもにとって特別感があり、食への意欲を促す良い機会でもあります。子どもの食事をスムーズにするひとつの手段と考えて、今回紹介したレシピを参考に、気軽に作ってみてくださいね。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(中村美穂著、日東書院本社)