ビタミンDには、カルシウムやリンの吸収を助け、骨や歯の形成をサポートする働きがあります。特に成長が著しい5歳までの子どもには欠かせない栄養素ですが、最近は子どものビタミンD不足が増えているといわれています(※1,2)。
そこで今回は、毎日の食事からビタミンDの補給をサポートする、幼児食におすすめのレシピを紹介します。
ビタミンDが不足するとどうなる?
子どもの体にビタミンDが不足すると、骨の成長に影響し、背骨や脚の骨が曲がりO脚やX脚になりやすかったり、くる病の原因にもなりやすいといわれています。また、歯や顎のなども弱くなり、歯がぐらぐらしやすくなるという影響も(※1)。
特に5歳頃までの子どもは、成長するために多くのビタミンDを必要とするため、毎日の食事からビタミンDを摂取することが大切です。
同時に、ビタミンDは紫外線にあたることで皮膚からも合成されるので、外遊びや散歩、ベランダで日光浴などをして、適度に紫外線にあたるようにしましょう(※1)。
幼児食期に食べられるビタミンDを含む食材
幼児食期に食べられる、ビタミンDを含む食材は以下です(※1,3)。
●魚介類
鮭/サンマ/シラス干し/メカジキ/さば/かれい/まぐろ(脂身) など
●きのこ類
しいたけ/きくらげ など
●卵
上記に比べると含有量は少なめですが、アジやかつおなどの魚にもビタミンDは含まれているので、食べやすい食材を選びましょう。
ビタミンDは、カルシウムを含む食材と一緒に食べることで効果を高めます。カルシウムを含む乳製品や豆製品、干しエビなどの魚介類も合わせて使うのがおすすめですよ。
ビタミンDを含む食材を使った
幼児食におすすめのレシピ
ロールパンのスライスサンドイッチ
(かぼちゃ&ツナ)
材料
- 1かぼちゃはゆでて皮をむき、フォークの背などでつぶす。
- 21に汁をきったツナを混ぜ、牛乳を少しずつ加えてぬりやすいかたさにする。
- 3ロールパンを1〜1.5cm厚さの輪切りにして間に切り込みを入れ、2をはさむ。
ごはん入りほうれんそうチーズオムレツ
材料
- 1ほうれんそうは沸騰した湯でやわらかくゆで、水にさらして絞り、粗みじん切りにする。
- 2溶いた卵に1とごはん、粉チーズ、塩を加え混ぜる。
- 3サラダ油を熱したフライパンに2を丸く流し入れ、箸で混ぜながら1cm厚さにまとめる。ふたをして両面が薄く色づくまで焼き、食べやすい大きさに切る。
にんじんフレンチトースト
材料
- 1よく混ぜたAに6等分に切った食パンを浸し、全体に液を含ませる。
- 2熱したフライパンにバターを薄くしき、1を並べて両面が薄く色づくまで焼く。
ツナミルクピラフ
材料(作りやすい分量)
※子ども1人分は茶碗1杯程度です
※子ども1人分につき1個
- 1米はといでザルにあげて水をきり、鍋に入れて水を加え、30分浸す。
- 21に牛乳、塩、サラダ油、ツナ(汁ごと)を入れて混ぜ、凍ったままのミックスベジタブルをのせてふたをする。強火にかけ、沸騰したら弱火にして17分炊く。10分蒸らして混ぜる。
- 3茶碗に入れて形を作ってから皿にあけ、半分に切ったミニトマトを添える。
アジのから揚げケチャップあん
材料
※その他生ダラなどでもよい、
骨は注意して取り除く
- 1アジは小骨を取ってひと口大に切り、片栗粉を薄くまぶす。
- 2フライパンに高さ1cmのサラダ油を熱し、1を入れて両面をカラッと揚げる。
- 3小鍋にみじん切りの長ねぎとAを入れて混ぜ、弱火で煮る。火を止めて2をからめる。
野菜ときのこの肉巻きソテー
材料
- 1にんじんは5mm角×8cm長さに切り、さやいんげんは両端を切り落としてゆでる。えのきだけはほぐす。
- 2ラップの上に牛もも薄切り肉を広げ、塩をふり、片栗粉を茶こしで 全体にふりかける。1を芯にして巻く。
- 3フライパンにサラダ油を熱し、2の巻き終わりを下にして焼く。転がしながら全面を焼き、Aを混ぜて加え、全体にからめて火を止め る。食べやすい大きさに切る。
根菜ときのこのけんちん汁
材料
- 1にんじん、大根は2cm大のいちょう切り、ごぼう、長ねぎは半月切りにし、しめじは1〜2cmに刻む。
- 2鍋にだし汁、にんじん、大根、ごぼう、しめじを入れて煮る。野菜がやわらかくなったら2cm角に切った木綿豆腐、長ねぎ、しょうゆを加え、軽く煮て火を止める。
タラとかぶのみぞれ鍋
材料
- 1だし汁を火にかけ、煮立ったら骨と皮を取ってひと口大に切った真ダラと角切りの絹ごし豆腐、みじん切りのかぶの葉を入れて煮る。
- 2しょうゆを加え、すりおろしたかぶを入れて火を止める。
規則正しい生活リズムも成長には大切!
子どもの成長は食事だけで補えるものではありません。食生活をはじめ、生活リズムも整えてあげることが健康的な成長につながりますよ。
毎日、ある程度決まった時間に食事・運動・睡眠の時間をとると同時に、栄養バランスを考えた食事を作りながら、子どもの成長をサポートしてあげてくださいね。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(中村美穂著、日東書院本社)