子どもの食の悩みのひとつである「食べ過ぎ」。子どもによって食事の適量は異なりますが、高カロリーのもの、味の濃いもののを食べ過ぎには注意が必要です。
そこで今回は、「食べ過ぎ」の原因や解決策に加え、「食べ過ぎ」を解消するおすすすめレシピを紹介します。
「食べ過ぎ」の原因と対策は?
自己主張が強くなり、何でも自分でやりたがる時期。その延長で、時々の感情に食欲が左右されることも。
また、満腹中枢が未発達で、満腹の感覚が鈍いという点にも理解が必要です。「いっぱい食べたね」など満腹感を意識させてあげましょう。
過度な心配は不要ですが、食べ過ぎの習慣が身につかない よう、家族の食生活を見直したり、適度な運動をするなどの対応も考えてみましょう。
食べ過ぎを解消する!
幼児食のごはん・おかずレシピ
3種の乾物の混ぜごはん
材料
- 1切り干し大根、切り昆布、桜エビを分量の湯に浸し、やわらかくなったら取り出して刻む。鍋に戻し汁と一緒に入れ、しょうゆ、砂糖を加えて煮汁がなくなるまで煮て、混ぜごはんの素を作る。
- 21をごはんに混ぜる。
【解消ポイント】
ゆっくり噛んで食べ、満腹感 を得るためには、つるっと食べられる麺よりもごはんがおすすめ。さらに、低カロリーで 噛みごたえのある具を入れるとかさ増しになります。
野菜ときのこの肉巻きソテー
材料
- 1にんじんは5mm角×8cm長さに切り、さやいんげんは両端を切り落としてゆでる。えのきだけはほぐす。
- 2ラップの上に牛もも薄切り肉を広げ、塩をふり、片栗粉を茶こしで 全体にふりかける。1を芯にして巻く。
- 3フライパンにサラダ油を熱し、2の巻き終わりを下にして焼く。転がしながら全面を焼き、Aを混ぜて加え、全体にからめて火を止める。食べやすい大きさに切る。
【解消ポイント】
野菜やきのこを芯にして巻くことで、噛みごたえがアップ。 野菜がおいしく食べられるのはもちろん、かさ増しにもなり、肉の食べ過ぎ予防になります。
根菜ときのこのけんちん汁
材料
- 1にんじん、大根は2cm大のいちょう切り、ごぼう、長ねぎは半月切りにし、しめじは1〜2cmに刻む。
- 2鍋にだし汁、にんじん、大根、ごぼう、しめじを入れて煮る。野菜がやわらかくなったら2cm角に切った木綿豆腐、長ねぎ、しょうゆを加え、軽く煮て火を止める。
【解消ポイント】
低カロリーな野菜やきのこ、豆腐をたっぷり入れて。噛みごたえが満腹感を促し、温かい汁がおなかを満たしてくれます。調味料のとり過ぎを避けるため、だしをきかせて薄味に仕上げるのもコツ。
ゆで野菜スティックごまみそダレ添え
材料(2食分程度)
- 1 にんじん、ごぼうは棒状に切り、ゆでる。きゅうりは棒状に切りそのままか、さっと湯通しする。
- 2Aを小さい耐熱容器に入れて混ぜ、電子レンジで約30秒、とろみがつくまで加熱する。1に添える。
子どもの「食べ過ぎ」が気になるときは
食事の内容を変えてみよう!
子どもの食事量は大人の1/3〜1/2くらいが目安ですが、それ以上であっても栄養バランスがとれていれば、さほど心配ではありません。
ただ、何度もおかわりをしたがったり、だらだら食べ続けたりすると気になりますよね。そんなときは、食べる量より食事の内容を変えてみましょう。
肉などのタンパク質、揚げ物などの脂質、味の濃いもの・甘いものは与えすぎず、穀物や野菜を増やして調整してください。噛みごたえのある根菜は満腹感を促すのでおすすめです。
少しずつ見直していくことで食欲も落ち着いてくるはずです。楽しい食事タイムを過ごすことを大切にして、焦らず見守ってあげてくださいね。
● 食物アレルギーの診断を受けている、または疑いのある場合は必ず医師と相談のうえ進めてください。
● 具材が大きい場合は、食べやすいサイズに調整してください。
● レシピの食材は旬のものや自宅にあるものに置き換えてもかまいません。(ただし、この時期に食べられる食材かどうかチェックしましょう)。
レシピ・記事提供:「まいにちの手を動かす食事で、すくすく育つ 1〜3歳発達を促す子どもごはん」(中村美穂著、日東書院本社)