PMSを漢方で改善!月経前症候群に効果的な漢方薬とは?

監修医師 漢方専門医・内科医 入江 祥史
入江 祥史 日本東洋医学会認定漢方専門医・日本内科学会認定総合内科専門医。医学博士。1991年、大阪大学医学部卒。慶應義塾大学病院漢方クリニック医長、証クリニック吉祥寺院長などを経て、2017年、入江漢方内科クリ... 監修記事一覧へ

生理前は、頭痛、むくみ、イライラ、気持ちの落ち込みなど、様々な症状に悩まされる女性も多いのではないでしょうか?これは「PMS(月経前症候群)」というもので、ホルモンバランスの乱れなどが原因で起こるのではないかと考えられています。「どうにかしたいけれど、強い薬を飲むのには抵抗がある」という人におすすめなのが、効果が穏やかで副作用が少ない、漢方薬です。今回は、PMSの治療で処方される漢方薬についてご紹介します。

PMS(月経前症候群)とは?

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PMS(月経前症候群)は、生理の3~10日前から起こる、様々な不快症状のことです(※1)。

症状は人によって様々で、胸の張りや腹痛などの身体症状が現れる人もいれば、イライラや不安感などの精神的な症状が現れる人もいます。もちろん、その両方が現れる人もいます。

これらの症状は一般的に、生理が始まるとともに軽くなります。

PMSの治療方法は、低用量ピルや漢方薬など、症状によって様々ですが、今回は、漢方薬について詳しくご説明していきます。

PMSで漢方薬を使うときの注意点は?

医師 診療

漢方薬には、処方箋なしで購入できる一般薬(市販薬)と、医師が処方する医療用(処方薬)の2種類があります。

市販薬は手に入れやすいというメリットがありますが、処方薬と比べて、含まれている有効成分の量が少ないという特徴があります。

一方処方薬は、医師から処方を受けないと手に入れることができませんが、有効成分が豊富に含まれています。しかしその分、副作用が出る可能性がやや高くなります。

漢方薬は、同じ症状であっても、個人の体質によって効果が現れやすい薬が異なります。初めて服用する場合は、医師や薬剤師に相談し、症状や体質に合った漢方薬を処方してもらうことをおすすめします。

自分の体質にあうものがわかってきたら、市販薬を購入してもいいかもしれません。

PMSにはどんな漢方薬が処方されるの?

漢方薬 成分

PMSの症状は人によって異なるため、同じPMSでも、処方される漢方薬には様々なものがあります。一般的には、下記のような漢方薬が処方されます(※2,3)。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

桂枝茯苓丸は、血の巡りをよくする効果が高い漢方薬です。比較的体力があり、赤ら顔気味の人に処方されます。

適応症状 頭痛・冷え・めまい・のぼせ・肩こり・下腹部の膨満感
成分 ケイヒ・シャクヤク・ブクリョウ・トウニン・ボタンピ

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

桃核承気湯は、血の巡りをよくし、精神症状にも効果を発揮する漢方薬です。比較的体力があり、便秘傾向の人や、精神的な症状に悩んでいる人に処方されます。

適応症状 頭痛・めまい・不眠・イライラ・ヒステリー・便秘
成分 ケイヒ・トウニン・カンゾウ・ダイオウ・ボウショウ

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

昔から「婦人の聖薬」として知られる漢方薬です。色白で冷え性、虚弱体質な女性に処方されます。

適応症状 頭痛・めまい・貧血・むくみ・精神的な不安定
成分 トウキ・センキュウ・シャクヤク・タクシャ・
ブクリョウ・ソウジュツまたはビャクジュツ

加味逍遥散(かみしょうようさん)

女性の疲労感やイライラなどの症状に効果的な漢方薬です。比較的体力がなく、精神的な症状がある人に処方されます。

適応症状 疲労感・頭痛・めまい・不安・不眠・イライラ
成分 サイコ・シャクヤク・トウキ・ブクリョウ・サンシシ・
ボタンピ・カンゾウ・ショウキョウ・ハッカ・
ソウジュツまたはビャクジュツ

PMSの漢方薬の費用は?

お金 100円

漢方薬の価格は、保険適用の有無や服用する量などによって変わります。

自由診療で漢方薬を処方してもらったときには、1日あたり500~1,000円前後の費用がかかります。ただし、処方の内容によっては、これより安いことも、高くなることもあるので、気になる場合は、処方してもらう病院に聞くようにしましょう。

保険診療の場合、2週間で1,500~3,000円程度です。

漢方薬は、症状に対してすぐに効果が出るというよりは、じっくりと飲み続けることで、少しずつ根本的な体質が改善されていくものです。そのため、少なくとも数ヶ月間は飲み続ける必要があります。費用が継続的にかかるので、注意しておきましょう。

費用が心配なときは、処方箋をもらう前に、医師や薬剤師に相談してみてくださいね。

漢方でPMS(月経前症候群)を改善しよう

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生理は毎月やってくるもの。生理が近づくたびにPMSの症状が出ていたら、どうしても憂鬱な気持ちになってしまいますよね。

「生理のことで病院を受診するなんて」と我慢している人もいるかもしれませんが、治療を行うことで症状が軽くなり、日常生活が送りやすくなることもあります。治療に迷ったら、まずは効き目の穏やかな漢方薬から始めてみてはいかがでしょうか。

漢方薬の他に、低用量ピルの服用や生活の改善、サプリメントの使用など、PMSの治療方法は様々です。自分にあう方法を見つけて、PMSの症状が改善できるといいですね。

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