AMH検査(卵巣年齢検査)とは?卵子の数がわかるの?費用は?

監修医師 産婦人科医 城 伶史
城 伶史 日本産婦人科専門医。2008年東北大学医学部卒。初期臨床研修を終了後は、東北地方の中核病院で産婦人科専門研修を積み、専門医の取得後は大学病院で婦人科腫瘍部門での臨床試験に参加した経験もあります。現在は... 監修記事一覧へ

妊娠できないと悩むカップルは年々増えており、実際に不妊の検査や治療を受けた・受けている夫婦は全体で16.4%にものぼります(※1)。妊娠は、卵子が精子と結合して受精卵になり、子宮内膜に着床することで成立しますが、不妊の原因の一つに「卵巣年齢」が関係しているといわれています。今回はこの卵巣年齢とは何か、AMH検査(卵巣年齢検査)の検査方法や数値結果の考え方、費用などについてご紹介します。

卵巣年齢とは?

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女性の卵子は、胎児のときから数が決まっていて、新しく数が増えることはありません。つまり、年齢を重ねるごとに排卵を繰り返して、卵巣にある卵子が減少していきます。

卵子が減るスピードには個人差があるため、残されている卵子の数をはかれば、「卵子の数が多い=卵巣年齢が若い」、「卵子の数が少ない=卵巣年齢が高い」というように「卵巣年齢」がわかります。これを調べて今後の不妊治療に生かすことができます。

AMH検査(卵巣年齢検査)とは?卵子の数がわかるの?

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残された卵子の数を調べるために行うのがAMH検査(卵巣年齢検査)です。AMHとは「アンチミューラリアンホルモン」の略で、抗ミュラー管ホルモンとも呼ばれます。

AMHは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンで、検査でわかるAMHの値と原始卵胞から発育した胞状卵胞の数は比例すると考えられています(※2)。検査ではこのAMH(アンチミュラーホルモン)の量を調べます。

AMH検査(卵巣年齢検査)の数値結果から卵子の数がわかる?

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前述の通り、AMHと胞状卵胞数(卵子の数)が比例すると考えられます。このAMH数値を血液検査により測定し、「卵子の在庫数」という観点で妊娠力がどれだけあるかを予測します。

この妊娠力をわかりやすく理解するために、「卵巣年齢」を検査結果として表示することがあります。

AMH検査(卵巣年齢検査)の数値結果の考え方は?

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AMHの値が高いほど卵子の数が多い(=卵巣年齢が若い)とされますが、AMH検査でわかる卵子の数と、卵子の質は関係がありません。

卵子の数が多くても、卵子の質がよくないと妊娠率が下がるため、卵巣年齢が若いからといって一概に妊娠しやすいとはいえません。逆に、卵巣年齢が高く、卵子の数が少なくても質がよかったために妊娠したという女性も多くいます。

そのため、AMH検査の結果を参考にして、今後どのような不妊治療を行なっていくのかを相談してください。

AMH検査(卵巣年齢検査)の注意点は?

注意点

AMH検査の結果は、あくまでもAMHの値を元にした卵子の数の「予測」であり、実際の卵子の数を数えているわけではありません。AMHの値がゼロでも妊娠する可能性はあります。

また、他のホルモン検査だと「排卵後7日目に採血」など月経周期と関係することがありますが、AMHは月経周期に限らず測定できるので、特別な予約なしでも検査を受け付けてくれる産婦人科もあるようです。

AMH検査(卵巣年齢検査)の費用は?

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AMHは血液検査で簡単に調べられますが、保険適用外のため、5,000円~10,000円程度かかります。ほか診察料も必要になるので、事前に病院に問い合わせておくと安心です。

不妊治療の一環でしか検査を受けつけていない産婦人科もあるので、それもあわせて確認しておきましょう。また、不妊治療の期間が長くなるときには、半年〜1年に一度は再検査することが多いようです。

AMH検査での数値は改善できるの?

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残念ながら、卵子の数を増やすことはできないので、AMHの数値を改善することはできません。ただし、卵子の老化を防ぐ(=質を下げない)ことで、妊娠する確率を維持することはできます。例えば次のような生活習慣を心がけていきましょう。

● 抗酸化作用のある食品(ビタミン類を多く含む食品など)を意識的に摂る
● 栄養バランスのとれた食事を摂る
● 良質な睡眠をとる
● 適度な運動
● 禁煙
● 体が冷えないように注意する

卵子の数が減るスピードを落とすには?

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順天堂大学などの研究グループの調査に「体脂肪率の低さやビタミンD不足が、卵子の数の減少につながっている」という報告があります(※3)。

つまり、過度なダイエットは卵子の数を減少させてしまうリスクがあるということ。妊娠したい方は過度なダイエットはせずに、適度な体重維持を意識しましょう。

また、ビタミンDはサケ、サンマ、ヒラメなどの魚類に多く含まれているので、ぜひ積極的に食べたいですね。

AMH検査(卵巣年齢検査)で卵巣年齢チェックを

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将来の家族設計のためにも一度、卵巣年齢検査(AMH検査)を受けてみるのもおすすめです。まだ妊活は早いなと思っている人も、卵巣年齢を調べてみると、いますぐ始めるべきだったということがわかるかもしれません。

実年齢にとらわれずに卵巣年齢を把握しておけば、今後の妊活時期や方法などの選択肢も広がりますよ。

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